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「書く」で得られること―産みの苦しみを味わった後に何かが立ち現れる

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12/5(金)、久しぶりにITmediaさんにおじゃましてきました。

先日出版された『「じぶん設計図」で人生を思いのままにデザインする。』の出版社に、出版の御礼とご挨拶に伺うために東京に行くことにしました。せっかくなら、できたてほやほやの本を、これまでお世話になった方にプレゼントしたいなぁと思いましてね。

で、伺ったのは、@IT自分戦略研究所で編集をされている鈴木麻紀さん。鈴木さんには、これまで、ITmediaさんで書かせていただいたいくつかの連載を編集していただいていたこともあって。

鈴木さんと言えば、かつてキックで我々民を怯えさせていた存在です。やや恐怖に近いものを感じつつ伺いましたが、やさしい笑顔で迎えてくれました。

そんなヨタ話はさておき、ここからが今日の本題。

鈴木さんから、「竹内さん、この本のオススメはどこ?」という質問をされました。

ボクは、こう答えました。

「この本のオススメは5章以降です。この本は、大きく分けると前半の後半の2部構成になっています。前半は、書き始める前からイメージがはっきりしていたので、難なく書くことができました。しかし、後半の5章以降は"産みの苦しみ"を味わいました。途中、全く書けなくなって、書いては消し、書いては消しの日々が続きました。

しかし、しばらく頭の中で悶々としながら悩み続けたせいか、途中で、"あっ、方向性はこれだ!"と思った日があって、それが言葉に出てきた瞬間、"そう、大切なのは間違いなくこういうことだ"という感覚を得ることができました。それは、今まで、言葉にしたことのないもので、まるで、深いキリの中から、大きなものが立ち現れてきたかのような感覚でした。」

それはどこかというと、秀和システムさんのサイトにある、この本の目次で言うところの......

第5章 「じぶん設計図」で人生をデザインしよう

  1. じぶん設計図の仕組みと効果
  2. 人生をデザインするために必要な二つのこと
  3. じぶん設計図の仕組み
  4. なぜ10キロのダイエットに成功したのか
  5. 「動機付け」は「行動」を引き出す
  6. 「どうなる?」は「本当にやりたいこと」を明確にする
  7. 「どうなる?」はセルフイメージを変える
  8. セルフイメージは「働く意味」を明確にする
  9. じぶん設計図とマズローの欲求段階説
  10. じぶん設計図を人生設計に生かそう

引用:「じぶん設計図」で人生を思いのままにデザインする。 | 秀和システム

の部分。

で、この本の執筆を通じて思ったことは、「やっぱり、言葉にすることって大事だな」ってこと。

今まで考えてもいなかったことが、まるで立ち現れるように出現するというこの感覚。それは、全く何もないところから生まれた......というよりも、今までもボクの中のどこかしらにはあって(でも、今まではそれに気がついていなくて)、それが、言葉にすることによって、立ち現れてきたのではないかと思います・

それが出てくるためには、悶々とした「産みの苦しみ」の時間が必要で、それを乗り越えたときに、何か今まで考えたこともなかった何かが「スッポン」と出てくるんだと思います。

ひょっとしたら、これは文章を書くことだけではなくて、さまざまな問題を解決するときも同じなのかもしれません。目の前にある問題が大きければ大きいほど、そこから目を背けたり、問題から降りたりしがちですけど、あえてそこに向き合ってみる。それは楽な作業じゃないけど、そこから、何か、新しいものが見えてくるんじゃないかなぁ。そんな気がします。

いや~、書けないときは苦しかった。でも、悩んでよかったなと思います。

で、鈴木さんとのヨタ話に戻りますけど、鈴木さんからはキックこそありませんでしたが、「サインを書け」「写真を撮らせろ」とさまざまな要求に応じつつ、無事生還を果たすことができました。よかったよかった。

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