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私がコミュニティカフェで実現したい3つのこと(3)――地元住民のコミュニティスペース

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しごとのみらいの竹内義晴です。

こちらの記事でお話しましたが、しごとのみらいでは、関係者のみなさまのおかげをもちまして、9月より新しいコミュニティスペース(場)を創ることになりました。その場で実現したいことをお話しています。

この新しいコミュニティスペースでは、次の3つのことを実現したいと思っています。

  1. 仕事のことが気軽に話せる「3rd place」
  2. 高原の豊かな環境の中で仕事ができるコワーキングスペース
  3. 地元住民のコミュニティスペース

今日は「地元住民のコミュニティスペース」ついてお話します。

地元住民のコミュニティスペース

今回のお話はとてもシンプルです。「妙高(高原)には、お茶を飲みながら地元住民が気軽に集えるカフェがない。だから、作る」……それに尽きます。

今年の春先、国立公園妙高シンポジウムというのがありました。

 

ちょっと興味があったので行ってみたんですけど、パネラーの方がこんなことを言っていました。「長野県内にはカフェがあるのに、妙高に入った途端カフェがなくなる」と。実際にはないわけではないです。ホテル内とか、観光客向けのカフェは探せばあります。けれども、地域住民のためのカフェって、ないんです。

ボクがコミュニティカフェで実現したいのは、「地域住民が気軽に行ける場所」を作ること。

私たちのおじいちゃん、おばあちゃん世代は、近所の家に行って、漬け物でお茶を飲むという文化がありました。私たちの親の世代でもありますが、だいぶ減っているかな。私たちの世代ではあまりないです。「自分の家は散らかっているし……」そんな思いもあるでしょうし、「ほどよい距離感は保っていたい……」そんな思いもあるのかもしれません。

つまり、若い世代には「話す場所」がありません。地域の30代~40代の奥さん方に聞いたら、「カフェがない」「カフェが欲しい」と言っていましたし、私自身、コーヒーでも飲みながら、ちょっとした打ち合わせをしたいと思うことはよくあります。でも、気軽に行けるカフェがないので、「じゃあ、どこにする?」って考えると、車で30分ぐらい走ったところぐらいしか思い浮かびません。笑えるでしょ?

あと、「たまにはインスタントコーヒーじゃなくて、他の人に入れてもらったおいしいコーヒーが飲みたい……」そんな言葉を聞いたこともあります。

妙高には、カフェがない。だから、作りたいな~と思って。もちろん、観光目的の方に来ていただいてもOK。

ちょっと話はずれてしまうのですが、先日、コミュニティカフェを借りるにあたり、お隣さんにごあいさつにいったときのことです。お隣さんは、以前、手打ちそば屋を経営されていました。そのご主人に、「地元の人が気軽にコーヒーを飲んで話ができる場所にしたいと思っています」と話したら、「そうなんだよ。妙高にはおいしいコーヒーが飲めるところがないんだよ」と。そして、「話ができるってことは本当に大切なことだよ。それはいい」とおっしゃってくださいました。

なんでも、ご主人の奥さんはとても聞き上手な方で、お客さんはそばを食べに来ることはもちろんなんですけど、それ以上にお客さんは、「奥さんと話をしに来ていた」とのこと。「地域の人のこととか、嫁姑のこと、人生のことなんかは、身近な人にはなかなか話せないからね。そういうことを話せる場が必要なんだ」とご主人。一時はそば屋さんなのに「あなたの話を伺います」とチラシを入れようと思ったこともあるそうです。「それだけ、みんな話したいんだよ。話を聞いてほしいんだよ」と。

「こんなカフェを作って、お客さんにいらしていただけるのかな?」と思っていたボクににとって、ご主人の言葉は本当に心強く、勇気をいただいた感じがしたのです。

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で、話を元に戻しますが、「カフェ」とする以上は、やっぱり、おいしいコーヒーをお出ししたいと思っているんですよね。何時間もサーバーに入れておいたやつじゃなくて、ひきたて、いれたてのコーヒーを。あと、私の実家は140年続く糀屋なので、甘酒なんかも出せたらいいな(糀だけで創った甘酒は、酒粕で作るそれとは違って本当においしいのです)。

別に、コーヒーのプロじゃないので、できることしかできないんですけどね。それでも、地元の人が飲んでおいしいと思えて、ゆっくり話ができる場にしたいと思っています。

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