地方にある「企業の保養所」の新しいカタチ(?)
こんにちは、竹内義晴です。
地方に行くと、いろんな会社の保養所があります。まだ景気が良かった時代、大手の企業は社員の福利厚生のために保養所を作りました。社員は、安い価格で宿泊することができます。私も自動車会社に勤めていたころは、会社の保養所を職場や身内の旅行でよく使いました。
今は新潟の妙高高原という、山間の観光地に住んでいます。夏は涼しく緑が豊かで、冬はスキー場が目の前という立地なので、かつては多くの企業の保養所がありました。
しかし、時代が進むにつれ、今では状況が少し変わってきました。以前はたくさんあった保養所も、近年では閉める企業が相次いでいます。
もっとも、日本では不景気が20年も続いています。会社の利益が出ているときならまだしも、今の時代に金銭的な利益を生み出さない保養所は、単なる「お荷物」。経費削減のために閉められるのも、当然のことなのかもしれません。
ところで、最近、思うことがあります。それは、「会社の保養所って、宿泊以外の機能を持たせれば、もっと活用できる、いや、社員を元気にするために必須の場所になるんじゃないか?」ということです。
たとえば、1つのアイデアですが……
以前、仕事で大切なことはすべて畑が教えてくれたという記事を書きました。この記事は、土いじりが仕事に役立つ効能について触れた記事ですが、野菜づくりって、野菜が成長していくプロセスを見ていると「オレもがんばろう」なんて思えるし、草をむしっていると無心になれるし、汗をかくとストレス発散にもなるし、土のぬくもりに癒されるし、無農薬野菜はおいしいしで、ビジネスマンがやる気や癒しを得るために、超オススメなんです。
以前、知人と「土をいじったり、汗をかいたりしていれば、うつになんかならないよね。仮になっても、早く回復できるんじゃない?」なんて話していました。
そこで、この機能を保養所にくっつけたら?
たとえば、地方には耕作放棄地がたくさんあります。保養所の近くに土地を借りて、社員に数平米の土地をレンタルし、社員が野菜を作れる場を提供します。小さい土地ながら、自分で畑を耕し、苗を植え、手入れをしながら育てるプログラムを作ることで、先にご紹介したような、こころとからだの癒し効果が得られます。
野菜作りは手入れが必要なので、定期的に保養所に訪れることになるでしょう。保養所なら料金も安いので、社員にとってもそれほど負担にならないはず。
社員も癒され、保養所も潤う。一石二鳥です。
他にも、「森林セラピー(癒し)と企業研修(学び)を組み合わせて、保養所で行う」なんて言うのもいいのでは?
保養所が単なる「宿泊施設」を超えて、社員の「癒しの場」に変えて行くことで、訪れてくれる社員が増えるんじゃないかなぁ。
実はわたくし、将来、「ネイチャービジネスセンター(NBC)」というのをやりたいと思っています。NBCはコワーキングスペース、カフェ、セミナールーム、メンタルケアのためのさまざまなサービスなどの機能を備えた、ビジネスマンのための宿泊型施設です。NBCはちょうど1年前の今頃に降りてきたアイデアですが。NBCの中に、畑のプログラムを取り入れられたらいいんじゃないかなぁと思っています。
NBCは規模が大きいので、私個人の力だけでは、今のところ不可能。そこで、まずはコワーキングスペース、カフェ、メンタルケアの機能を持った場づくりから始める準備をしています。来年あたりにはカフェをオープンできそうです。詳しくは改めて。
また、森林セラピーと企業研修を組み合わせる案は、保養所は使いませんがすでに企画済み。そのお話をここに入れるとテーマがずれるので、こちらも、詳しい内容は改めて書きます。
閉鎖傾向にある各企業の保養所、いろんな使い方ができるんじゃないかなぁ。機会があれば、保養所の有効活用に悩まれている企業のご担当者さまと、ざっくばらんにお話してみたいです。