気の利いた「とっさの一言」が出てくるトレーニング法
前回、「私は大した仕事をしていませんから」―答えづらい一言へのおしゃれな返し方というお話をしました。
仕事をしていると、謙遜や冗談など「答えづらい一言」に出会うことがありますが、前回のお話では、このようなシーンで「表面化している相手の言葉」とコミュニケーションするのではなく、「表面化していない、その言葉が発せられる相手の背景」とコミュニケーションをするといいよというお話をしました。
しかし、「その言葉が発せられる相手の背景」を考えると言っても、それがなかなか難しいのが実際のところなのかもしれません。しかも、コミュニケーションは常に突発的なので、相手の方が「私なんて大した仕事をしていませんから」のような、ご自身を謙遜されたり、冗談を言われたとき、気の利いたとっさの一言がなかなか出てこないのですよね。
気の利いた「とっさの一言」が出てくるためには、日常のトレーニングが必要だと思っています。
で、私にとってトレーニングの一環になっているのが「ブログを書くこと」。
ひょっとしたら、「何でブログを書くことが、”とっさの一言”を考えるトレーニングになるの?」と思われているかもしれません。
ブログを書いていると、いろんなコメントをいただくことがあります。肯定的なものから否定的なものまで、さまざまです。肯定的なコメントはうれしいですが、否定的なコメントは、正直、落ち込むこともあれば、「カッ」としたり、「イラッ」としたりすることがあります。出来の悪い凡人なので(笑)。
日常のコミュニケーションでは、ネガティブな気持ちを抱いたとき、反応が瞬間的に起こってしまうので、「相手の方の、何が、こう思わせるのだろう?」を考えることはなかなか難しいです。
しかし、ブログのコメントなら考える時間とこころの余裕があります。そこで、ネガティブな感情を抱いたときほど、「相手の方の、何が、こう思わせるのだろう?」と、コメントを寄せてくださった方の「背景」を考えることにしています。
コメントを寄せていただいた方の背景を考えることで、「きっと、この方は、○○の経験があるんじゃないかな。だから、このような発言になるんじゃないかな」「この文章を読んで、きっと○○だと誤解されたんじゃないかな」などのように、いろんな視点に気がつくことがあります。また、この間に冷静になれるので、それから、コメントを書くようにしています。
謙遜や冗談など「答えづらい一言」に出会ったとき、私自身、気の利いた「とっさの一言」はまだまだ言えませんが、ブログを書きながらトレーニングをすることで、おしゃれな切り替えしができるようになりたいなと思っています。