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何がコーチングのイメージをここまで落とさせたのだろう?

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こんにちは、竹内義晴です。

先日、スタッフとよい関係ができ、患者さま(顧客)からも信頼されるコミュニケーションとは?という内容をお知らせしました。病院の先生方にコミュニケーションに関する講演をさせていただいたというお話でした。

この記事の最後は、次のように締めくくりました。

講演自体はスムーズに進み、その後の懇親会で、コーチングに対する生のご意見を伺いました。正直、「コーチングのイメージはここまで悪かったのか・・・」と思いました。

懇親会の時、次のようなお話を伺いました。問題が無い範囲でご紹介します。

  • 「目標は?」「そのためには?」と急かされる感じがして、コーチングは疲れる
  • 質問ばかりで、攻め立てられるような感じが嫌
  • 「コーチングをすれば、何でも解決する」ような感じが苦手
  • 宗教っぽい、胡散臭い

このようなお話でした。

私も日ごろ、周りから聞こえてくるコーチングのイメージに、先生方からいただいたご意見のような感想を持っていたので、(コーチである私が言うのは変ですが)ぶっちゃけお伝えいただいたいたことにうなずけたのでした。

それにしても驚いたのは、声を伺ったみなさんの数です。十数名いらっしゃったうちの、約半数からこのような言葉を伺ったのは、正直驚きました。

そして、思いました。「何がコーチングのイメージをここまで落としたのだろう……」

その理由を考えてみました。

  • コーチングは「質問のスキル」と流布されていること。伝え方がスキル(やり方)が中心なこと
  • タイプわけなど、さまざまな手法を取り入れることで、本来シンプルなコミュニケーションを複雑にしてしまっていること
  • コーチの心の在りよう(あり方)の伝わりが少ないこと
  • 資格制度があること(資格を取れば、コーチになれる……みたいな)

一言で言えば、「コーチングが正しく伝わっていない」ということに尽きると思いました。

でも、私はコーチングを『広げる』ことよりも、コーチング(などの)技術を『使って』、困っている経営者やリーダー層の課題を一緒に解決することに主眼を置いているので、「コーチングの○○がいい」とか「コーチングは○○を解決する」というような、『コーチングを主語にした伝え方』をしたいとは、あまり思っていないタイプです。なぜなら、コーチングだけですべての課題が解決するわけではないので。

でも、価値ある技術があまりにも誤った伝わりをしているので、私がお知らせする機会があるときには、「正しくお知らせしたい」という思いを強く抱きました。明日、私がお知らせしている講座があるので、その思いを強くしているところです。

最後にPRになりますが、コーチングを正しく伝えているお一人に、株式会社コーチングバンクの原口佳典さんがいらっしゃいます。「コーチングとは何か?」とお知りになりたい方は、こちらの音声をお聴きいただくと、コーチングの本質がお分かりいただけると思います。

Comment(5)

コメント

鈴木秀一郎

竹内さん、いつも有難うございます。
自分自身、コーチングに10年関わっていますが、このところそのようなクレーム的な評判を耳にすることが非常に多いですね。裾野が広がるということは、ある面では「薄まる」ということと同義語なのかも知れません。特に人を直接相手にする仕事なので、コーチ自身の人間力が問われます。
人間力をシステム的に向上したり、数値化することは出来ないので、あらゆる業種業態にとってそこが一番のボトルネックなのかも知れませんね。個人的には自戒したいと思いました。有難うございます。

こんにちは。興味深く拝見いたしました。コーチングを誤解して用いる、未熟なコーチングを多用する、などの方が多かったからではないでしょうか。10年ほど前から、指示要求的な相談ではないのに、二言目には「あなたはどうしたいの?」を発する方が増え始めました。時間の余裕がない時もこの類の言葉を連呼し、困った覚えがあります(笑)
最近は「傾聴訓練」を勉強している方もいますが、目的が相手の説得や自身の意図する方向への誘導にあり、さっぱり傾聴になっていない方も…

みなさん、コメントありがとうございます。

○鈴木秀一郎さん
いつもありがとうございます。
鈴木さんも似たような声をお聞きになっていらっしゃるのですね。「コーチ自身の人間力」……私も人間力を鍛えたいです。人を数値で評価することはできるかもしれませんが、数字ですべてを表現できるわけではないので、「人そのものを見る」という姿勢が求められるのかもしれませんね。

○Takashi Hiranoさん
興味をお持ちいただき、ありがとうございます。「あなたはどうしたいの?」は、確かにありますね。「それがわからないから聞いているんです」というパターン、される側は本当に困ってしまいますね。私も未熟だった時代がありますが、「あの時、こう教わっていれば……」という部分が多々あります。「ああすれば、こうなる」というような、スキル的なことではない部分もあるので言葉で伝えるには難しさもありますが、できるだけ正しく伝えることができればと考えています。

竹内さん、こんにちは。
僕自身、ファシリテーションのNPO運営に関わっていた経験から感じているのは、コーチングを資格化したことが、すべての原因だと考えています。まあ、正確には資格ではなく認定なのでしょうが、いずれにせよ、そのようなビジネススキームにしてしまったことで、印象が悪くなっています。
僕が前職時代に、某コーチング資格を扱っている企業の無料セミナーに参加したところ、各コーチから「私は現在、これくらい儲けています」という説明が繰り返され、悪徳ビジネスのような雰囲気を感じ、結局コーチを勉強することを断念しました。その後、別で勉強しましたけど。

コーチングは重要なスキルだと思っていますし、効果的な場面がたくさんあります。また、資格を持ったコーチで、すごく立派な方がたくさんいます。ただ、一方で資格の落とし穴にはまり込んでいる方も少なくありません。
資格がすべての原因だというわけではないのでしょうが、資格化したことがきっかけであったとは思っています。そして、僕に「これだけ儲けてるよ」と説明したコーチたちが、マルチ商法の説明会のように見えたのも事実なんですよね。

ookiさん、コメントありがとうございます。
ファシリテーションの世界にも似たようなことがあると、以前知人から聞きました。「ビジネススキームにしてしまった」確かにそうなのかもしれませんね。
ookiさんがおっしゃるように、私も実務の中で非常に重要なスキルだと思っています。であるからこそ、その必要性や技術を正しく伝える必要があると思っています。

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