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自分流の「肩書き」を持とう ― 自己認識の変化が新しい未来を創造する

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こんにちは、竹内義晴です。

昨日、とある方から
「自分の仕事を、第三者に一言で説明できるようになりたい」
というお話を伺いました。

もし、みなさんが初対面の方から
「○○さんは、どんなお仕事をされていらっしゃるのですか?」
と聞かれたら、どのように答えますか?

「プログラマです」
「SEです」
「コンサルタントです」

あたりかな。

今でこそ、IT関係の職業も、多くの方に認知されるようになりましたが
中には、なかなか説明するのが難しい仕事をされている方もいらっしゃるでしょう。

そこで、今日は、「自分の肩書き」の役割とメリットについて
お話したいと思います。
 
 
■「肩書き」が持つ意味

一般的に、肩書きとは
「第三者に自分の立場を説明する役割」を担っています。

自分の仕事を第三者に一言で説明できたら
早い段階で自分の立場を伝え、興味を持ってもらえます。

それに加えて、私は
肩書きには、もう1つ大事な役割があるのではないかと考えています。

それは……

「私は、○○である」という【自己認識を強化する役割】です。
 
 
■私の仕事は「仕事を楽しくする仕事」

私は今、「どんな仕事をしているのですか?」と聞かれたら
「仕事を楽しくする仕事をしています」とお伝えすることにしています。

「仕事を楽しくする仕事」って、珍しい言い方なので
結構、興味を持っていただけます。

もちろん、その後で、
「コーチングをしています」とか
「カウンセリングをしています」とか
「セミナーをしています」とか
「いろんなプロジェクトをやっています」とか
補足的に説明することもあります。

ここまでが、「第三者に自分の立場を説明する役割」です。

「仕事を楽しくする仕事」という肩書きを使うようになって
「そうそう、ボクは仕事を楽しくしたいのだよな」
と、自分が何のために仕事をしているのかを再認識できるので
自分自身でも、結構気に入っています。

これが、【自己認識を強化する役割】です。
 
 
■以前は、答えられなかった「自分の肩書き」

今でこそ、自分の仕事を伝えられるようになりましたが
以前は、肩書きを上手く伝えることができませんでした。

「コーチです」とか「研修講師です」など
さまざまな肩書きで説明してきました。
でも、「コーチ」も「研修講師」も、一言では分かりづらく
認知度もあまり高くありません。
そこで、「コーチ」を説明するために余計な説明をはじめ
結局、自分の肩書きを上手く伝えられない……そんな感じでした。

今から考えれば、以前の私の肩書きである
「コーチです」「研修講師です」は
何かの目的を達成するための、手段だったなと思います。

目的が明確ではないので、第三者に説明する際も
何がしたいのか、何のためにしているのかがぼやけている。
だから、自分自身もしっくりこないし
肩書きを説明することのほうに時間がかかっていました。
 
 
■「自己認識が伴う肩書き」は、自分の軸を明確にする

「仕事を楽しくする仕事」とお伝えするようになって
自分がやりたいことの軸が定まり、仕事をする目的が明確になりました。

「そうだよな、仕事を楽しくしたいよな」と、腑に落ちます。

肩書きって、「自分とは何者か」を第三者に伝えることに加え
「自分は何者か」を自分自身で認識する役割を担う重要なものなんですね。
 
 
■「自分の肩書き」を持つために

では、どのように「自分の肩書き」を作ればいいのでしょうか?

肩書きを考える1つのアイデアとしては

「みなさんの仕事(手段)があることで
 周りの人がどんな風にハッピーになれるのか(目的)」

を、ちょっと面白おかしく、大げさに考えてみるのがオススメです。

言葉的には

「私は、○○をする(目的)、○○です(手段)」
「私は、○○のために(目的)、○○しています(手段)」

という感じ。

たとえば、SEなら

「私は、SEです」もいいですが、
「私は、顧客にとって最適なIT環境を提案する、デジタルクリエイターです」

なんてのはどうでしょう?
なんだか、新しいものを生み出す力が宿っている感じがします。

たとえば、トイレ清掃の仕事だって

「私は、トイレ清掃員です」もいいですが、
「私は、快適で極楽な時間をサポートする、空間クリエーターです」

にすると、隅々まできれいにして
なぜか、緑の香りがする芳香剤を置きたくなってくるから不思議です。

もちろん、第三者に伝えるためには、もう少し改良の余地はあるかもしれませんが
少なくとも、「自分にとっての」仕事の目的や価値が明確になり
自分のやっている仕事への印象や認識が変わってきます。

肩書きに「手段」や「立場」に加えて
「何のためにしているのか?」と加えてみる。

すぐにしっくりしたものが浮かばないかもしれませんし
将来、変えることもあるかもしれませんが
「自分の肩書き」はいつでも変えることができるので
遊び感覚で。いろいろ考えてみてはどうでしょうか。

自己認識の変化は、新しい未来を創造します。
 
 
■以前書いた、こちらの記事もご参考に

ビジネスマンの不死身力:「正しい肩書き」が作る未来のあなた

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