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「やってられるか!」と辞表 ― 変わるべきなのは、課長か、部長か

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昨日、日経ビジネスオンラインの

「やってられるか!」 部下の“ダメ出し”に切れて辞めた課長の真意

という記事を読みました。
実際の職場によくありそうな、大変面白い記事でした。

この記事によれば、

40代の課長に対し、某大手企業の部長が、「部下たちからのキミへの評価が芳しくない。キミには、リーダーとしての資質に問題があるって、部下たちが言っているんだよ」と指摘したところ、40代の課長は辞めてしまったのだとか。

それに対し、部長は、

「部下たちにリーダーを評価させているのは、リーダー教育の一貫です。とかく最近は、上司と部下のコミュニケーションがうまくいかないことが多いので、リーダーシップを発揮してパフォーマンスを上げるツールの1つとして取り入れたんです」

「ところが、彼はブチ切れて、辞めちゃったんです。驚きましたよ。よほど部下の評価が気にいらなかったんでしょうね。そりゃあ誰だって自分のマイナス部分を指摘されたら頭にくるでしょうし、ショックを受けるかもしれません。でもね、リーダーシップを発揮するためには、耳の痛いことも傾聴すべきでしょ。面白くないことを言われたからって、そこでブチ切れて、辞表をたたき付けるなんて、子供じみてますよ。困ったもんです」

と語ったと、この記事では言っています。

私がこの部長に贈りたい一言は、先日、【書評】人を動かす力でご紹介した、椎名規夫さんの言葉です。

『傷ついている若者』―「なぜ、コミュニケーションを学びに来たのですか?」と質問すると、「上司から『コミュニケーションに問題があるから、どこかに行って来い!』と言われました……」と答える若者が増えています。上司にこんな言われ方をされて、傷ついている若者が大勢いるのです。 しかし、よく考えてみてください。コミュニケーションに優れている方が、部下にこのようなことを言うでしょうか?コミュニケーションに優れた上司なら、部下のコミュニケーション能力に疑問を感じたとき、もう少し工夫して部下と対応してもらいたいものです。上司の一言が。まわりを傷つけています。

私が40代だからと言って、別に、40代課長の肩を持ちたいわけではありません。
経験が豊かな人ほど、
部下のリーダーシップ、コミュニケーション力に問題を感じることもあるでしょう。
40代課長にも、改善したほうがいいこともあるでしょう。

重要なことは
スタッフが考えていること、思い、大切にしている価値感、信念を尊重し
スタッフに向き合う姿勢だと思います。

「そうは言っても、本当にダメなヤツもいるんですよ」という意見もあるでしょう。
「全部オレが悪いのか?」という気持ちも、よく分かります。

けれども、相手を変えたいのなら
まず、自分から変わっていくことのほうが大切だと、私は思います。

私も、偉そうなことは言えませんが
「自分から変わっていく」という姿勢だけは、持ち続けていこうと思っています。

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