知識より実践を―恥ずかしい記憶
前回のブログでは、富士山でご来光を拝んできたというお話をしました。
一言でまとめると、
「ガイドブックに書かれている以上の感動と苦労があった」というお話でした。
「何事も『実際に体験してみること』が大切だな~」
と、改めて思ったわけですが、それと同時に、
以前、自分では体験していないことを、
さも知っているかのように言葉にしていた時代の、
恥ずかしい記憶が思い出されました。
今日は、
「体験はガイドブックでは分からないことを教えてくれる」
というテーマでお話します。
▼恥ずかしい記憶とは?
私は以前、独立する前からブログを書いていたんですね。
当時、いろいろと勉強していたこともあって、
成果を出している方々の本を読んでは、
「経営には、○○が大切だ」
なんて、さも知っているかのように(恥)ブログに書いていたものです。
もちろん、当時は経営などしていなかったんですけどね。
笑っちゃうでしょう~?
▼これを富士登山にたとえれば
ガイドブックを読んだだけで、
「ご来光は美しいよね。やっぱり富士山は日本の最高峰だよ」
「高山病にならないためには、ゆっくり登ることが大切なんです」
などと、言っているようなもの。
もちろん、さまざまな知識は、
「ない」よりも「ある」ほうがいいに決まっていますが
実際に山に登り、その美しさや、つらさを体験してみると、
ガイドブックで身につけた知識だけで、
軽々しく口にしてはいけないような気分になったのです。
▼一方、仕事のシーンでは
以前の私がそうだったように、
実際に体験したことがないことでも、
ガイドブックで身につけた知識に基づき、
何でも知っているかのような錯覚に陥ってしまいがち。
「理論武装」という言葉があるように、
もちろん、仕事の知識は
「ない」よりも「ある」に越したことはないのでしょうけれど
実際に体験・実践してみると、
ガイドブックのように、簡単に事が進むわけではありません。
▼たとえば
私が以前、得た知識だけでブログに書いていた経営というものは、
実際に起業してみると、思うように進まないことがほとんどでした。
「なんで上手く行かないんだろう・・・」
たくさん悩みましたよ。
特に、仕事やお金の増減から生まれる、
不安や苦しさのような感情との付き合い方は、
ガイドブック通りにはいかんのです。
感情コントロールやメンタリティの問題だから。
でも、今は以前ほど、
仕事やお金に振り回されないようになりましたし、
メンタリティも身につきました。
それ以上に、
自分で実践してきた体験は、
ガイドブックに書かれていたこと以上に、
たくさんの知恵と勇気、
仕事の楽しさをも教えてくれました。
自分が体験したことだから、自信を持って言える。
体験にうそはないから、たとえ批判されたってかまわない。
そんな風に思うようになりました。
今も、仕事を進める中で、
お恥ずかしながら、わかんないことだらけです。
頭をかきむしりながら、
「どうしたらいいんだ~!」
と、思わず口にしています。
(↑ホント、恥ずかしい~)
でも、分からないなりに、
これからも動きながら進んでいくんだと思います。
▼今回、富士登山を体験し
富士山のガイドブックに書かれていることは
ウソではありませんでした。
でも、感動と苦労のほんの一面でしかなかったのもまた、事実でした。
ガイドブックで知識を身につけることも大切ですが
「実際に体験・実践・行動することが、何よりも大切だよな~」
と、改めて思うのです。
体験・実践・行動の中には、
ガイドブックでは分からない苦しさを体験するかもしれません。
でも、それ以上に、体験・実践・行動は、
知恵や勇気、楽しさをも、同時に教えてくれます。
IT業界で働いているみなさんも、
きっと知識やスキルの習得を熱心にされていることと思います。
それを、実践に移すことで、
さらなる可能性が広がっていくように思います。
ぜひ、少しずつ実践して行きたいものですね。