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「しごと」をもっと楽しくしたい!

作りたい「新たな集い」―意識が高い人が集える、学びあう場

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作りたい「新たな集い」の続きのお話です(この前のお話は、こちらこちらをご覧下さい)。

今後、私は「意識の高い人の集い」のようなものを作りたいと思っています。「意識の高い人」といっても、そんなに高貴なものではなく、「身の回りにある問題を、誰かに変えてもらうのではなく、自分から行動することで解決しようとする人」のほうが適切な言い方かもしれません。

それは「こうすれば、ああなる」のような、西洋思想的な「スキル」を教えあう集まりというよりも、どちらかというと東洋思想的な、人間的な「当たり前」のことを大切にできる場にしたいと考えています。

それは、とっても簡単なことです。わたし達はワクワクすれば楽しくなるし、褒められればうれしくなる。「人そのもの」の営みを中心に考えられるような、そこから解決策を考え、それぞれの立場で、それぞれの行動に移せるような集いになればと考えます。

たとえば、昨今のビジネスの現場では、何が市場でウケていて、何が顧客に求められているのかをITの力を使ってデータを分析・調査してビジネスを進める手法に注目が集まります。データ中心で考えることは、確かに理論的で分かりやすいのですが、私は、何かそこに違和感のようなものを覚えています。

そこの中には、あまり顧客の「うれしさ」「楽しさ」とか、提供側の「うれしさ」「楽しさ」のようなものは入っていません。「楽しいから買う」「信頼できるから紹介したくなる」……そのような、本来人が持っている感性みたいなものが抜けているのではないかと感じています。

それは、チーム作りにおいてもそうです。数値で管理するようなマネジメントのスキルやノウハウが注目を集めます。たしかに、目標値やデータも大切ですが、わたし達は数値よりもむしろ、「あの人のためならやってあげよう」「お客さんの笑顔が見たいからがんばろう」「あんな先輩になりたいから行動しよう」……こちらの動機、つまり、心が動いたときに動きたくなるのではないかと思います。

楽しさとか、うれしさとか、そのような「当たり前」のことからビジネスを考えてみる。とのような取り組みがあってもいいんじゃないかと思うのです。「データの動き」を予測するのではなく、お客さんやスタッフの「こうしたら喜んでくれるんじゃないか」「こっちのほうが楽しいんじゃないか」というような「ココロの動き」を予測する。こういうのもあっていいのではないかと思っています。

ですが、このような主張は、ビジネスの現場ではすぐに取り入れられるような話ではありません。抽象的で具体的ではないので説得力がありません。さらに、効率や効果、結果が求められる現場で、「じゃあ、どうしたらいいの?」というのが現実です。現場ですぐに実践するのは難しい、それならば、まず、リーダーがそのような思考に少しずつ変われる場が必要なのではないかと思います。

会社の中だけだと、リソースも限られますし、考え方も同じ方向へ向きがちですが、いろんな人が集うことで、新たな発想が生まれるかもしれませんし、他業種では当たり前のことが、別業種に加わることで、解決策が生み出せるかもしれません。

悩みを共有しあい、何か他の解決策をみんなで検討できる集まりのようなものが欲しい。会社単位のレベルではなく、地域のレベルで、もっと新たな行動が起こせる何がが欲しい……そこから、新たなビジネスが生まれるかもしれませんし、生まれないかもしれませんが、地域活性化や新しいビジネスの創出に繋がるかもしれません。「楽しそうだからやってみよう」「おもしろそうだから、まず、やってみよう」そんな感じが理想です。

単なる学ぶ場なら、セミナーに行けばいいですが、目指すは実践の場です。だから、ただ「学びたい」「教えて欲しい」という方が集う場ではなく、「問題を解決したい」「○○をやりたい」……自分の出来ることからはじめ、自分の力で行動する方の集いになればと思います。そして、今の効率や、効果、結果中心の現場に違和感を抱いている方や、「このやり方を続けることで、会社は大丈夫なのか?」と思っている方や、「でも、自分に何かできることがあるなら、変えていきたい」と思う方が集える場がいいと思っています。

儲けよりもこころざしが中心なので、NPOという形がいいような気がしますが、「仲良しグループ」ではなく、団体として存在し、サポートできることです。ですが、事業としては独自でまわせるような場でありたいと考えます。

では、何からやればいいのだろう……とりあえず、明日、この構想を仲間に話してみることからはじめてみたいと思っています。

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