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作りたい「新たな集い」―職場を越えた、『心のよりどころ』

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昨日、「新たな集い」を作りたいというお話をしました。

その集いの目的は「意識が高い人が集える、学びあう場(ゼロ→プラス方向)」と「職場を越えた、『心のよりどころ』(マイナス→ゼロ方向)」の2つがありますが、マイナス→ゼロ方向は言語化しやすいので、今日はこのことについて書いてみたいと思います。

「職場を越えた、『心のよりどころ』(マイナス→ゼロ方向)」の内容を一言で言えば、「一人ひとりが元気に働くための仕組み作り」です。

全体のイメージはこんな感じです。

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■個人のために

ビジネスパーソンが仕事に取り組むにあたり、メンタル的なサポートはとても重要ではないかと考えています。過去のブログでも何回か書きましたが、うつなど精神的疾病は「なった後」の対応ではなく「なる前」の対応が大切だと思うからです。

昨日、「カウンセリング」と「地名」というキーワードで検索してみました。多くのホームページがありますが、「メンタル」「カウンセリング」「心理」という言葉を見るだけでも、何だか重く、行きづらい感じがします。

「新たな集い」としてわたしが考えているのは、精神科や心療内科などのような「重い」ものではなく、どちらかと言えば、「ねぇねぇ、ちょっと話を聞いてよ」的な、軽い感じの「話せる場」をイメージしています。同じ職場の人にはなんとなく話せない。ご家族や身内も話しづらい。でも、利害関係のない第三者なら、意外と話せる・・・個人の方が「ちょっと話を聞いてもらおうかな」と思える場です。

以前、ある経営者と話をしました。その方は、行きつけのスナックがあるそうです。スナックに行く目的は、酒を楽しむことも一つですが、それ以上に、ママさんが話を聞いてくれるのがうれしく、癒されるのだそうです。イメージ的にはそのような軽さの「話せる場」がいいなと。たとえば、カフェにコーヒーを飲みに行ったついでに、ちょっと話せる場……そんな感じがいいのかもしれません。

■職場のために

わたしがかつて、精神的に辛かったとき、一人の上司が、アドバイスをするわけでもなく、ただ、話を聞いてくれたことがありました。問題が直接解決するわけではありませんでしたが、「話を聞いてくれる人がいる」……ただそれだけでも、ずいぶんと気持ちが楽になれた気がします。

わたしの意見では、リーダーが積極的に仲間の話を聞いてあげるちょっとした気づかいがとても大切だと考えています。ですが、「ただ、話を聞ける上司」はあまり多くありません。

話を聞くことにも、実はスキルがあります。そのスキルを身につけ、少しでも仲間の話を聞いてあげることができたなら、社員のメンタルヘルスの問題は、これほど大きな問題にならないでしょう。そのような、リーダー層へのサポートができればいいなと考えています。

それは、研修やセミナーを開催することかもしれませんし、そこまで大げさではなくても、ちょっと集まって、みんなで悩みや困っているを共有するような場があればいいのかもしれません。

また、大企業には健康管理室のような部署があり、そこに専属のカウンセラーがいる場合がありますが、中小企業ではなかなかカウンセラーを常駐させるほど余裕はないと思います。ですので、いざ、社員がストレスを抱えている場合、「病院に行ったら?」ぐらいのアドバイスしかできません。これを解決するために、中小企業の何社かが集まって、合同のカウンセリングルームみたいのが作れればいいのではないかと考えています。

■行政のために

市民の健康、やる気、生きがいの増進は、行政からみても大切なことだと思います。行政には健康福祉に関する課がありますし、「新しい集い」と行政とで、何かしらの連携ができないかと考えています。

たとえば、私が住んでいる妙高市では、毎月広報が発行されていますが、広報を通じてメンタルヘルスに関するポイントをアナウンスしたりするのもいいかもしれません。

■医療関係のバックアップ

今考えている「新たな集い」は、話を聞くことだったり、場の提供だったりが中心です。「医療行為」ではありません。いきなり病院にいくのではなく、そのもっと前に「新たな集い」が存在しています。

ですが、場合によっては、医療の力を借りる必要もあるかもしません。そのような場合、医療関係とつながっておくことも重要なのではないかと考えています。

■次世代のために

わたしの近くの市には、大学で心理学を教えている教育大学があります。そこでカウンセリングを学んでいる学生に、「新たな集い」が「カウンセリングの実践の場」として、トレーニングを積んでもらう場にもできるのではないかと思っています。

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今は、これらがまだまだバラバラな状態なんじゃないかと強く思います。そこで、これらのパイプとなる中間支援をしたいなと考えているんです。職場だけで考えるのはなく、一歩職場から離れたら、解決策があるかもしれない。ちょっとしたヒントがあるかもしれない。そして、気持ち的に「マイナス」から「ゼロ」の方向に向かうことができれば、一人ひとりが元気に働くことができるのではないかと思っています。

まだ、何からはじめたらいいのがよく分かりません。ですが、動かないと何も始まらないので、今できることから動こうと思います。5/26 19:00~新潟県上越市で「職場がツライ」を「ワクワク」に変える相談会 「ワクワクワークショップ」を開催します。もしお近くでしたら、ご参加いただけますと幸いです。


次回は、「意識が高い人が集える、学びあう場(ゼロ→プラス方向)」に関するお話をしたいと思います。

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