24時間働けますか?
ケータイ(iPhone等を含む)のメールのおかげでPCなんか無くても24時間誰かとなんらかのやり取りが出来る世の中になっているわけですが、急激な変化についてゆけない、あるいはずっと追いかけられているというストレスが何かの拍子に個人をパンクさせてしまうコトがあるのは洋の東西を問わないという話。通信事業者に勤めるワタシとしては微妙な話ではありますが・・・
他山の石?対岸の火事?それとも・・・
こんな記事を見つけてしまいました。
ココには国民性や文化的な背景の問題が横たわっているとは思いますが、誰にとっても24時間仕事に追いまくられているという状況が楽なことではないのは事実だと思います。その結果、この記事にあるフランステレコムでは深刻な事態を招きつつあるとのこと。逃げられないという恐怖感。アホなワタシでも、流石にコレはコレで理解できます。
「ケータイのメールに即答しない」という理由で起きた事件は数知れず
最近は余り騒がれなくなりましたが、ケータイに送ったメールに即答しないからと起きた事件というのは誰しも何かしら記憶があると思います。ワタシなんかにすれば、メールはメールなんだから即答できなくても問題が起きること自体あまり信じられないのですが、実際問題として色んな事件が起きています。
その意味で言うと、基本的にケータイはマナーモード。メールが来ても見られるタイミングで、そして返事が出来るタイミングで反応する、ある意味非常にズボラな人です。でも、たとえば手伝っているボーイスカウトの関係でメールでの連絡を取ったりするコトもありますが、PC宛のメールであればともかく、あて先にケータイのメールアドレスが含まれている場合、たとえば夜間の送信はためらったりする事があります。不思議なもので、PC宛メールは任意のタイミングでチェックしますが、ケータイはその場で呼び出し音が鳴ったりバイブレーターでガタガタとケータイ自体が動き回ったりするわけで、それが夜中であると受け取ったほうが驚く、困る等など・・・
世の中の趨勢がそんな流れなので、自分の受け取り方はともかく、そのアタリは尊重しないと諸々問題が起きるという・・・ 実に難しい。
それが仕事の話になると、確かに困ったことも起きるわけで
もちろん職務上24時間何らかの形で連絡が取れないと困るという方がいらっしゃるのは事実です。ただ、そうでなくても24時間連絡が取れる状態で、かつ色んなタイミングで連絡が飛び交う状態に置かれると、ある意味逃げようが無いわけです。
たとえば外資系企業に勤めている場合、時差の問題で24時間どこからかメールが飛んできたりする状況が平気であったりしますし、どこかの国の時間に合わせて早朝や深夜に電話会議を仕込まれてしまうこともあるわけです。
オンとオフの切り替えが出来ない。やっぱりコレは疲れるわけです。
国民性にまで踏み込むとちょっと大変な議論になりますが
オンはオンで良いとして、たとえば17時に退社しても自宅でメールに追いまくられるような状況を信条的に許容できるかどうか。元々個人生活を大事にするという環境に育ったのであれば、コレで受けるストレスというのは非常に大きなものになることは想像に難くないと思います。ワタシ自身何度か出張で言ったことのあるフランスの国情を考えると、とてつもないストレスと受け取る人が多いのだろうなということは容易に想像できます。
じゃ、お前はどうよ?といわれると・・・
幸か不幸か、オンとオフを明確かつ強制的に切り替えるようにしてもそれほど大きな問題にならない立場に長く居るという状況があります。基本的に仕事は家に持ち帰らない。週末は基本的に仕事を忘れる。このモードを随分と長い間維持しています。
もちろんとっ散らかってくるとそうも言ってられませんが、そこは自分で何とかリズムを作ろうとはしています。平日、別に何時までかかっても良いのですが、仕事は仕事の場で何とかケリをつけて、帰る時には持ち帰らない。週末にかかるなら、素直に出勤する。そういうスタイル。
多分これは幸せなんでしょうね。
そこは自分でも努力しているつもりですし、逆にそれで失ったモノも有るかも知れません。でも、そこは守らないと・・・ 少なくとも過去に数回、本当に精神的に壊れそうになった経験もあるので、気をつけるようにしています。
単純に結論を出せる話ではないし、単純明快な解決策があるわけでは無いですが
ストレスが全く無い状況というのを作れることはまず無いと思って間違いないんでしょうね。そこはそれぞれが何とかして付き合ってゆくしかない。
組織としての対応策、というのは大事だと思いますが、それと併せて個人個人がどうやって、たとえば追いまくられるというカタチでのストレスと付き合ってゆくか。
考えても結論は出にくい。でも、ストレスの原因を自分で理解しつつ、上手く付き合ってゆくしかない。
難しいものです。