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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

「軍用ケータイ 007」に思いを馳せてみる

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ケータイ二個持ちの私、仕事柄ケータイを手放せないわけですが、実はケータイ自身が好きなわけではありません・・・ というと実も蓋もないですが、まぁそれほど強烈にブツとしての思い入れがあるわけではなく、一種の道具としてみているフシがあります。ただ、時々「をを」と思うようなブツに出会うことがあります。たとえば・・・

 

名前が凄い。「軍用ケータイ007」

ちょっと前のCNETの記事、その名も「軍用ケータイ 007」--タフネスな軍隊ケータイで男になれ!を見て大笑いしてしまいました。何気にその世界が嫌いじゃない私ですが、最初から軍用と銘打った軍用製品というのを余り見たことがありません。そんななか、最初からパッケージに堂々「野戦軍用電話(実物は簡体字ですが)」と名乗る凄さに圧倒されます。

CNETの記事で何をどう試したかについてはそちらを参照していただければと思いますが、とりあえず話しのネタにはなります。今度誰か中国に出張するのであれば、ぜひとも一台買ってきて欲しいものです(笑

 

でも同じものが通販サイトでLM801という型番で売られているのを発見

ためしにGoogleで「軍用 手机」と入れて検索すると幾つか出てきます。ためしに通販サイトっぽいところを見てみると似たようなLM801と称しているケータイが848元。型番は違いますが、装備されている機能などから、どうやらCNETの記事あるものと同じモノのようです。このサイト、VIPになると安くなるようなのですが、それについては本旨から外れるので割愛して・・・ で、ユーザーの声(查看评价)を覗いてみると「好評!」の文字がいくつも躍ります。中国語を基本的に解さず、簡体字には更に弱い私でもこの辺りはなんとなく想像が付きます。どうやら購入者にはウケているようです。

どうせならとこの画面をスクロールするといろんな機能を迫力の画像で紹介しています。途中くらいの画像で画面の背景にピストルの弾丸の写真が入っているものがあるのですが、画面上に同時にどうやら「SIMが入ってません」的な文字が表示されているのが結構お茶目です。文字はなんとなく読めるので、スペックなども一通り判ってきます。裏面には人民解放軍と書いたバッジも付いてます。FMラジオも内蔵です。よく見ると、緑は軍や警察用で、黄色いのが民間用だそうなのですが、どう見ても誰にでも売ってくれるようです・・・ あ、どんどん本旨から離れてますね。通販サイトの紹介するはずではなかった。

因みに幾つか読めないはずの中国語サイトを探してみると、軍用として使われているLM801とは、みたいな事を書いているブログとか記事もあるようなので、本当に人民解放軍などで使われているのかもしれません。でもよく判りません。ただひとつ、間違いないのはどうやらGSMのケータイなので日本では使えません。

いや、しかし、なんだか、こういうサイトのこういう情報、大好きです(笑

 

因みに知ってる限り実際には普通のケータイを使っていたりします

自衛隊や米軍などの一部の状況しか知りませんが、イリジウムの電話を使っている米軍みたいに事実上装備品になっているもの以外は基本的に私物なので、普通のものが使われていたりします。人工衛星を使うイリジウムの電話自体とても特殊なので特に米軍では広く使われていたりしますからそれはそれで良いのですが、業態自体がそもそも活動する場所がエリアの中かどうかなんて気にしちゃいけない業態なんですし、そもそも自前の通信手段を運用する専門の部隊がいるのがミリタリー系の組織です。エリアの外だったので命令を伝えようとしたら留守電になった、では冗談抜きで笑えません。

ということで、日常の個人装備として持ちたい業界筋とサバイバルゲームを楽しんだり迷彩塗装された物品をこよなく愛する個人以外にあまり需要はなさそうです。

 

ただ、これもひとつの可能性ということで

女性を中心に元の色がわからないほどケータイをデコレーションする世界というのがあります。更に塗装してしまうというのは比較的頻繁に買い換える事が出来たことは割りとありましたが、今はそこまでやる人は少ないようです。でも、とりあえず人と違うものを持っていると嬉しい向きには良いかも。

で、よく言われるケータイ市場全体の飽和感を打破するために新しいブランドを立ち上げましたとかコンテンツに拘りましたとか、はてはコンシェルジェサービスをウリに百万円単位のケータイが売られたりする昨今。私が昨年9月と今年1月に行った、タイはバンコクのMBKなどにはこんなケータイが山のように並んでいた店もありましたが、ひょっとしたらこういう多様性の方向が日本にも・・・・ あるかなぁ?(笑

 

で、これは余談ですが

知っている人は知っている。中国語でケータイは「手机」です。
更に余談ですが「手」つながりで・・・ 「手紙」と書くと日本語としての手紙(英語のLetter)ではなくトイレットペーパーになりますので、ご注意を(笑

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