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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

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2008年3月11日の投稿

2008年3月12日 »

先々週から先週にかけて展示会の現場で忙殺されていて、少し間が開いてしまいました。再開は軽めの業界用語の話題から。


イベントはゼネコン故、色んな業界の用語が飛び交ったりします

イベントは印刷、舞台、映像、運営その他諸々の集大成。イベントの制作は、いわばゼネコンです。そんな中、状況にもよりますしスタッフの陣容にもよりますが、そこで飛び交う業界用語的なものは山のようにあります。別にわかって居なくても済む話も多くありますが、たとえば舞監(舞台監督:既に業界用語です(笑))から進行のスタッフまで、内輪では結構色んな単語が飛び交っていて、それはそれで面白いものです。舞台は舞台、施工は施工、印刷物は印刷物。それぞれに業界用語があります。流石にイベントを中心にプロモーション系の仕事に長く携わっていると、それなりに身についてしまっているものもあります。たとえば・・・


客電溶暗したらオープニングアタック。ロゴ切っ掛けで下手のMCにサス、一呼吸置いて・・・

「客席の照明が暗くなったらオープニングのアタック映像を開始します。ロゴが表示されてオープニングアタック映像が終了するので、舞台左手にいる司会者に(天井などから)吊ってあるスポットライトを当てるので、それをタイミングの目安としてそこから一呼吸置いて(喋りだす)」というような進行になります。私自身は舞台に関しては素人なので、上記の言い方が正確かどうかはご容赦願いたいのですが、大体こんな雰囲気の指示が進行台本に書いてあったりします。最初はわかったようなわからないような(笑)


今回はセットバックしなくて良いので、小間位置ギリから上場(うわば)一杯まで立ち上げて・・・

比較的簡単かもしれません。セットバックとは高さ制限の適用の方法で、小間の敷地の縁から例えば1メートル引いた位置からでしか全体の高さ制限一杯までブースを立ち上げることが出来ないようにするといった事を指します。ということで、「小間の敷地の縁から高さ制限ぎりぎりの構造物を立ち上げる」ということになります。


「すいませーん。チャネル文字とりつけるのでイントレ動かしまーす」

高いところにロゴの部材をとりつけるので、工事現場でよく見かける足場に車輪をつけた、通称「イントレ」を作業するところに動かしますという話です。車輪つきの足場。これをイントレと呼んでしまうと普通の土木工事などの現場では多分通用しないはずです。


「ばみる」は道具や人の立ち位置を示す印をつけること、そして「わらう」・・・ わらう?

これは舞台用語ですね。昔から「わらってー」と言われて本当に笑うなとはよく言ったものですが、これは舞台の上から大道具や人が居なくなること、あるいは片付けることを指します。映像撮影の現場などでも使うことがあります。そのほか、テクリハ(映像音響など技術系を中心としたリハーサル)、ランスルー(全体を通して途中で止めずに実施するリハーサル)、音楽系で使うゲネ、あるいはゲネプロ(本番と同じ条件で行う通し稽古)などなど。実は枚挙に暇がありません。


因みに印刷用語は活字からDTPに変って少し様変わりしました

私自身は純粋な活版の時代を知りません。既に電算写植(これも既に死語ですが)からなので、インテル(プロセッサーの会社やサッカーチームじゃないです)や二分アケ、四分アケといった単語は教科書代わりの書籍で初めて接しました。ノンブルは用語としてちゃんと残ってます。書籍や印刷物のレイアウトや制作について真面目に語りだすと大変なことになります。本当に奥が深くて私はまだまだついてゆけません。たまに自分でDTPのソフトなどを使って簡単なレイアウトの印刷物を作ろうとしますが、メニューに出てくる単語の意味がわからなくて困ることもしばしば。印刷物については全然修行が足りません。


制作サイドでなければ別に知ってなくても問題は無いけれど、知ってると面白い業界用語

仕事をお願いする立場、あるは現場でも自分の直接関与しない部分の仕事で使われる用語を知らなくても、別に困ることはありません。むしろ変に知ったかぶりしない方が都合が良い方が多いです。でも何度もそういった場に居合わせると自然と何を言っているのか、それで誰がどんな風に動くのかなどがよく見えてきます。観客としてその場に居ても目にすることも耳にすることも殆ど無い裏方の話ですが、そういうものの積み重ねでイベントの現場、舞台の現場、映像製作の現場などが作られていくわけですね。

ま、あくまで裏方の話ですが。

bibendum_iwa

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プロフィール

岩永慎一

岩永慎一

外資IT、日本のIT系を経由して現在通信事業者に勤務。営業やSE、更にはコミュニケーション系を中心にありとあらゆるマーケティング関連の仕事を経験してきたが、現在は通信業界の特殊部隊として常に完全装備で課題に取り組む。

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