バージニア大MBAコースが実はダントツにすばらしいわけ(1):Charlottesvilleという理想郷
「アメリカの高等教育は素晴らしい。」とか、よく聞きますよね。1993年から1995年のことになりますが、とてもラッキーなことに、自分は実際にそれを体験することができました。未だにその学校での体験をしてきた同級生、先輩や後輩たちとの交流があり、そこでの教育のすばらしさを語り合い、心をときめかせたりすることがあります。
ここでは、どうやってそのような理想教育と思われるようなことが実現できているのかを紐解いていきたいと思います。
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「アメリカでMBA取得しています。」
「あ、どちらの?」
「バージニア大学です。MBAはDarden(ダーデン)スクールって呼ばれていますね。」
すると聞いた人が困ったリアクションをすることがよくあります。そう、日本においてバージニア大学というのは殆ど聞かない大学だったりします。そもそもバージニア州がどこにあるかすら定かではありませんよね。日本で名前の通っている大学はたいてい東部のIvy Leagueか、地理的に近い西海岸のカリフォルニア界隈にあったりします。
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バージニア州は、ひし形のワシントンDCの南側にくっつく三角形をした州です。南北戦争の南軍のリーダー格、州都がリッチモンドというところにある州です。
★ 三角のとがったところにワシントンDCがくっついています。(画像はWikipediaより引用さえてもらいっています)
バージニア大学はアメリカの3代目大統領であり、アメリカの独立宣言の起草者でもある Thomas Jefferson (トーマス・ジェファソン)という人が、建物を設計をし、1819年に創立し、最初の学長であることが有名です。バージニア州のど真ん中くらいに位置する、Charlottesville(シャーロッツビル)という大学町にあります。
★この白いコラム(柱)とレンガ造りのドームとは、アメリカ建築の一つの理想形としても確立されていて、多くの大学や建物がこの様式を真似ています。(画像は大学のサイトより引用させてもらっています)
CharlottesvilleはBlue Ridge Mountains (ブルー・リッジ・マウンテン)という、アメリカ大陸最古の山脈、アパラチア山脈のふもとにあります。自然と知性との融和がされている、リタイア後に住みたい町のランク上位にあるような町です。ちなみにこの山脈は、ジョン・デンバーのCountry Roadsという曲の歌詞にも出てきますね。1000メートル程度の低めの山が南北に連なり、何ヶ月もかけて歩いて縦断するトレッカーたちにも人気です。
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Darden(ダーデン)校と呼ばれる、ビジネススクール、Master of Business Administration (経営学修士)は、とても奇麗に整備された専用の建物をもっています。
Dardenでは、General Managementを強みとしており、特徴は次のようなところにあります。General Managementとは、専門家ではない、ビジネスリーダーの養成コースとも言えるでしょう。
■全ての授業をケーススタディーで進める。
■1日3ケースの全米一厳しいというカリキュラムを組んでいる。
■1学年目は全ての授業を異なるクラスでも同時に進行させる。
■スタディーグループで準備をする。
■コールドコールで授業が始める。
■成績の50%はクラスでの発言で決まる。
■試験は自宅持ち帰り制。
■先生はProfessorではなくMr.や Ms.あるいはファーストネームで呼ぶ。
■60名のクラスが4クラス(当時)、1学年250名程度でほぼ全員が知り合いになる。
■日本人学生が極端に少ない。
★2000年の5周年毎にある最初のリユニオンに参加したとき。
以下次号、掘り下げをしていきます・・
『毎日3ケース、全ての授業がケーススタディー、Bootcampと呼ばれるカリキュラム:バージニア大MBAコースが実はダントツにすばらしいわけ(2)』
※20100417 13:17 以下次号のリンクを付けました。