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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

世界経済フォーラムの再生可能エネルギーに関する報告書

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一部のニュースサイトでは今日付で、再生可能エネルギーに関する投資が世界全体で2,430億ドルに達したとする世界経済フォーラムの報告書が出たと報じています。探してみると4月28日に出たプレスリリースが元になっていました。

大元のWorld Economic Forumのプレスリリースはこちら
World Economic Forumが今回刊行した報告書"Scaling Up Renewables"はこちら

ざっと目を通してみましたが、とりたてて新しい知見はないように思われます(^^;。

同報告書で言うように、再生可能エネルギーが拡大するためには、以下の3つの課題を解決する必要があります。

・投資家にとって投資に見合う制度環境が整備されていること。すなわち、フィードインタリフ等の政策によって、現状は発電単価の面で他の発電源に太刀打ちできない再生可能エネルギー発電を、投資インセンティブのあるものとして維持、拡大を図ること。
・常に一定出力が得られる地熱発電を別にすれば、太陽光発電、風力発電、太陽熱発電ともに出力がふらつくので、それを系統側で(ないしは閉域のマイクログリッドとして)吸収するメカニズムが不可欠。特に大容量の再生可能エネルギー発電を整備する場合にはそれが切実な問題となる。政府はそれを手当しなければならない。
・現状、既存の電力事業者にとっては、再生可能エネルギーに取り組むインセンティブはほとんどない。むしろ、既存の電力事業者は再生可能エネルギー以外の発電により出力を増強した方が経済合理性がある。このような既存の電力事業者の利害と、潜在的に再生可能エネルギーに投資したいと考える主体の意欲、および、国として再生可能エネルギーに取り組む姿勢との不整合を、制度的に調整する必要がある。

これは日本でもすでに指摘されていることであり、関連分野にいる人たちからすれば、暗黙のうちに共通理解になっていると思います。

とはいえ、そうした問題を整理し、各国のステークホルダーの注意を促すべく報告書としてまとめたことには大きな意味があります。

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