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【ダウンロードできます】AI駆動開発Coference 2025 講演資料

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集合写真家・武市真拓さんの見事な集合写真

昨日、AI駆動開発Coference 2025 にて、話をさせていだきました。その内容をChatGPT君に要約してもらいました。なかなかうまく整理してくれましたので、よろしければご覧下さい。

合わせて、本講演に使いましたPPTXのプレゼン資料も、こちらよりダウンロードできるようにしました。ロイヤリティフリーです。よろしければご利用ください。

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1. 資料の狙いと全体像

この PDF は 「AI 駆動開発が到来することで、従来の SI(システムインテグレーション)ビジネスは"工数提供"から "価値創出"へ抜本的に再定義される」 というメッセージを、DX の位置づけや今後 7 年程度のロードマップとセットで提示しています。著者は ネットコマース株式会社の斎藤昌義氏(2025 年 5 月 7 日付)。


2. DX の本質を押さえる

  • デジタル化 vs. ソフトウェア化

    • アナログ情報を 0/1 に置き換える「デジタル化」だけでは限定的。

    • デジタル化した要素を再構成・最適化して新しい価値を生む段階を「ソフトウェア化」と定義しています。

  • DX(Digital Transformation)は"会社を新しく作り変える"総合格闘技

    • 収益モデル・業務プロセス・組織・評価指標など 経営システム全体の変革 を伴う。システム開発やデータ管理はあくまで手段。

  • 改善(Improvement)と変革(Transformation)の違い

    • 改善=局所最適で低リスク、変革=ビジョン駆動で高リスク・高リターン。トップダウンで組織全体を巻き込む必要がある、と整理しています。


3. AI 駆動開発がもたらすコスト逆転

従来は「外注した方が早くて安い」ケースが多かったが、

  • コード生成・テスト・管理などの自動化で人件費が急低下

  • 内製の初期投資(教育・環境)が下がり続け、時間軸とともに外注と内製のコストが逆転
    結果としてユーザー企業は内製化と市民開発(Citizen Dev)を急拡大する見通しです。


4. 1〜7 年スパンで起こる構造変化

フェーズ 主要トピック SIer への影響
1〜2 年 AI コード補完の普及/下請け単価圧縮 元請は下請け依存を徐々に減らすが、ミッションクリティカル領域は人間責任が残る。
〜3 年 AI エージェントが開発プロセス全体を自律実行し始める 「IT システムを開発します」から「IT 前提で事業変革を支援します」へ。
〜5-7 年 "使い捨て"ソフトと自社サービス増加、ユーザーとベンダーの境目が曖昧に SIer とユーザーが 協力しつつ競合するエコシステム へ。

5. ポスト SI ― 5 つの事業ドメイン

  1. 内製化支援:環境整備・スキル提供で高粗利だが工数は小さい

  2. 高度専門サービス:量子・金融工学などニッチ特化で超高利益

  3. デジタルサービス:SaaS/PaaS を自社で持ち継続収益を狙う

  4. レガシー IT 介護:既存システム保守で当面の工数確保。ただし低利益・単価下落圧力

  5. コンサルティング:上流戦略を"高度な有償提案書"として提供し、他 4 事業への導線に


6. 必要とされるスキル・マインド

  • 技術レイヤーのスタック:UX ▶ クラウド ▶ DevOps ▶ アジャイル ▶ AI の順に積み上げることで、ビジネス成果を高速に回収。

  • エンジニア像

    • 観察力・対話力・言語化力で「真のニーズ」を定義

    • AI を"賢くする側"に回り、品質を担保する責任を負う

    • 客観価値・利他・至高(品質)の 3 つを追求するマインドセットを推奨。


7. 主要インプリケーション

ユーザー企業 SIer / IT ベンダー
* AI エージェントを武器に内製比率を拡大し、事業部門が自らデジタルサービスを創出。 * 工数依存モデルは縮小。モダン IT・AI 活用前提で"特別な何か"を提供する存在へ転換。
* ミッションクリティカル領域は引き続き外部パートナーに委託。 * レガシー IT 介護+新規高付加価値事業のポートフォリオ組み換えが急務。
* AI 前提の組織設計・人材育成が競争優位の源泉に。 * 契約形態・見積手法も AI 時代仕様(価値/成果ベース型)へシフト。

8. まとめ -- 「AI 前提でビジネスを再定義せよ」

  • 工数を売る時代は確実に終わりに向かう。

  • 生き残る鍵は ①モダン IT × AI による生産性爆発を"先に"体現し
    ② 高度専門性や内製化支援など "利益率の高い収益ドメイン" を築く こと。

  • 企業・個人のいずれも「80 点から 100 点への上積み」を AI と協働しながら実現できるかが勝負所。

実践で使えるITの常識力を身につけるために!
次期・ITソリューション塾・第49期(2025年2月12日 開講)

次期・ITソリューション塾・第49期(2025年5月14日[水]開講)の募集を始めました。

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次のような皆さんには、きっとお役に立つはずです。

  • SI事業者/ITベンダー企業にお勤めの皆さん
  • ユーザー企業でIT活用やデジタル戦略に関わる皆さん
  • デジタルを武器に事業の改革や新規開発に取り組もうとされている皆さん
  • IT業界以外から、SI事業者/ITベンダー企業に転職された皆さん
  • デジタル人材/DX人材の育成に関わられる皆さん

ITに関わる仕事をしている人たちは、いま起こりつつある変化の背景にあるテクノロジーを正しく理解し、自分たちのビジネスに、あるいは、お客様への提案に、活かす方法を見つけなくてはなりません。

ITソリューション塾は、そんなITの最新トレンドを体系的に分かりやすくお伝えするとともに、ビジネスとの関係やこれからの戦略を解説し、どのように実践につなげればいいのかを考えます。

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詳しくはこちらをご覧下さい。

今年も開催!新入社員のための1日研修・1万円

AI前提の社会となり、DXは再定義を余儀なくされています。アジャイル開発やクラウドネイティブなどのモダンITはもはや前提です。しかし、AIが何かも知らず、DXとデジタル化を区別できず、なぜモダンITなのかがわからないままに、現場に放り出されてしまえば、お客様からの信頼は得られず、自信を無くしてしまいます。

営業のスタイルも、求められるスキルも変わります。AIを武器にできれば、経験が浅くてもお客様に刺さる提案もできるようになります。

本研修では、そんないまのITの常識を踏まえつつ、これからのITプロフェッショナルとしての働き方を学び、これから関わる自分の仕事に自信とやり甲斐を持ってもらおうことを目的としています。

参加費:

  • 1万円(税込)/今年社会人となった新入社員と社会人2年目
  • 2万円(税込)/上記以外

お客様の話していることが分かる、社内の議論についてゆける、仕事が楽しくなる。そんな自信を手にして下さい。

現場に出て困らないための最新トレンドをわかりやすく解説。 ITに関わる仕事の意義や楽しさ、自分のスキルを磨くためにはどうすればいいのかも考えます。詳しくはこちらをご覧下さい。

100名/回(オンライン/Zoom)

いずれも同じ内容です。

【第1回】 2025年6月10日(火)
【第2回】 2025年7月10日(木)
【第3回】 2025年8月20日(水)

営業とは何か、ソリューション営業とは何か、どのように実践すればいいのか。そんな、ソリューション営業活動の基本と実践のプロセスをわかりやすく解説。また、現場で困難にぶつかったり、迷ったりしたら立ち返ることができるポイントを、チェック・シートで確認しながら、学びます。詳しくはこちらをご覧下さい。

100名/回(オンライン/Zoom)

2025年8月27日(水)

AI駆動開発Conference Spring 2025

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こんなことやります。私も1枠頂き話をさせて頂きます。よろしければご参加下さい。

【図解】これ1枚でわかる最新ITトレンド・改訂第5版

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神社の杜のワーキング・プレイス 8MATO

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