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文系学部からITベンチャー企業へ進んだ男が考えていること、感じたこと、未来のことなどを書きます。

中国の超強フィンテック企業 衆安保険とは?

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2020年1月17日の日本経済新聞で、このような記事がありました。
中国系フィンテック 巨額エグジットの実態

この記事を見ると、中国系の企業のエグジット額が桁違いで、10億ドルや20億ドルが小さく見えてきてしまうほどです。

そのラインナップには、ネット通販の分割払いサービス、金融機関向けクラウドサービス、決済サービスなど様々ですが、最大の企業価値となっているのは、なんと110 億ドルの衆安在線財産保険という企業です。

この謎の企業、気になりませんか?
そう思って調べてみました。

衆安在線財産保険

名前を見て分かる通り、保険会社ですがネット保険の会社として成功を収めています。
中国というと民官共同で大きな会社にしていくというのが得意ですが、この衆安在線財産保険も同じです。

あのアリババ、やテンセント、中国平安保険により作られた会社だからです。
そのため衆安在線財産保険は中国において、ネット専門の保険として初めて保険料収入約15億ドルを突破しました。

2013年に創業し、2017年には香港証券取引所に上場、契約件数も3億件を突破しているようです。
中国13億人が対象で、強力な資本を持つバックがいる、伸びる市場フィンテックですからこの成長も納得です。

アリババやテンセントは、中国の巨大テクノロジー企業BATHBaidu, Alibaba, Tencent, Huawei)の内の2企業ですので超強力です。

BATHの話も面白いので、また別の機会にしてみようかと思います。

ちなみに、僕が「Alibaba」や「投資」と聞くと連想されるのが孫正義社長率いるソフトバンクのソフトバンク・ビジョン・ファンドなのですが、しっかり出資しています。

テクノロジー企業では今や当たり前ですが、ビッグデータを活用して個人情報の分析、商品、価格の調整などを行った保険商品や、少額の保険商品を提供している点、
また、中国では当たり前のようですが、淘宝網などのECサイトで商品を購入し、返品したくなった場合の返品保険の販売、飛行機が遅延するとその遅延時間に応じて補償されるなど特徴的な取り組みを行っていた点も大きく成長した理由です。

衆安在線財産保険の協業

Grabと提携

2019年1月に、シンガポールの配車サービス(Uberみたいなサービス)であるGrabと提携しました。

なぜこの2社が提携したのでしょう?

実は、衆安在線財産保険の目的としては、もちろん東南アジアのGrab利用者に保険を販売するために提携をし、
Grabの目的としては、Garbが展開するモバイル決済金融サービス(Grab Pay)の品揃え拡充でした。

東南アジアに旅行した際などにGrabやGrab Payを使ったことがある人もいるのではないでしょうか。

損保ジャパン日本興亜と提携

2018年の話ですが、衆安在線財産保険の子会社の衆安科技国際集団が日本の損保ジャパン日本興亜と提携しました。

衆安科技国際集団としては、日本での保険展開を行い、それを損保ジャパン日本興亜がサポートする。
損保ジャパン日本興亜としては、衆安科技国際集団からITプラットフォームを提供を受ける

という内容でした。

保険の形も時代に適応して変化していかなければいけず、そのために日本の大手も中国の成功したベンチャー企業と手を組んでいくということです。

このように中国の企業を見てみるとかなり面白いです。普段あまり身近ではない分より興味が湧いてきました。

また面白そうな企業があったらブログで取り上げていきたいと思います。

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