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世界で一番やさしい資料作りの教科書#2 ~1枚ものの資料作成の3step

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2019年12月に出版された「世界で一番やさしい資料作りの教科書」から、内容を紹介していくシリーズ第2弾。

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今回は「1枚ものの資料作成の3Step」である。パワーポイントでの資料作成。それも、複数枚の大作資料を作るのではなく、1枚スライドを作る時のコツを紹介したい。

具体的な話に入る前に、少し想像してみてもらいたい。
部下が「レビューして欲しい」と資料を持ってくる。パワーポイントで作った1枚ものの資料だ。1枚なので分量は多くないが、なんだか分かりづらいし、イケてないなーと感じる。そんな時に、どこからどう指摘します?どう直します?

資料をまじまじと見て、
「この日本語さ、こうした方がよくない?」
「ここの表現、グラフを使ってこうした方がいいよ」
「この色使いセンス無いねー」
なんてコメントを部下にする、ってのがよく見る光景だ。でも、こんな風にディテールの指摘に入る前に、やるべきことがあるのです。

Step1としてやるべきことは...。

Step1:「伝えたいこと」を明らかにする

こうしたシーンで、ケンブリッジのマネージャー達は、中身をじっくり見る前に部下に必ずこう聞くんです。

「この資料で伝えたいことは...一言で言うと、なんなの?」

何よりもまず最初に確認するのが「誰に何を伝えようとしている資料なのか」ということ。
資料の中身をいきなりチェックするマネージャーはまずいない。なぜなら、「伝えたいこと」がハッキリしていないと、資料の良し悪しは判断出来ないからだ。

そりゃそうですよね。
「誰かに何かを伝える」のが資料の役割なのだから、伝えたいことがスッと伝わる資料ならOK。
伝わらないならNG。になる。見栄えの良さは問題じゃない。(問題になるシーンもあるけど)

だから、「伝えたいこと」がすべての判断基準になる。

「誰に何を伝えたい資料なのか」この認識が揃って、初めて、分かりづらい部分への指摘ができるというわけ。もっと言えば、部下が「伝えたい」と思っていたことがそのものが、間違っていることもよくある。そうなると資料の根本から見直さないといけない。

「世界で一番やさしい資料作りの教科書」から、葵のお父さんのセリフを引用してみる。

父は一呼吸置いて、葵の目をじっと見てからゆっくり話し出した。
「いいかい、資料で大事なのは、図や文章なんかじゃない。伝えたいことがあるか、ないかだ。この資料にはそれがないんだ」

いいこと言うなー。
徹底的に「伝えたいこと」をクリアにしておく必要がある。
この「伝えたいこと」は、1枚のスライドで、キーとなるメッセージなので、「キーメッセージ」という言い方もする。
これをそのままパワーポイントのタイトル部分に、当てはめればいい。

Step2:キーメッセージを支えるボディを考える

次は、資料の中身を考える。ボディと言われる部分だ。

考えるコツとしては...。
「キーメッセージに加えて、何があると伝わりやすいか?」
「キーメッセージだけだと、どんな疑問を持たれそうか?」
という事を自問自答しながら考えるといい。

これも、お父さんの印象的なセリフが。

「ボディの図や表は、あくまでキーメッセージを伝えるための『脇役』だと捉えるのがコツだ。キーメッセージのために必要な補足をする役割だ、主役じゃない」

でも、多くのビジネスパーソンが、ボディこそ主役だと勘違いする。ボディの方が派手だし、お化粧しやすいから。
でも、そうじゃない。ボディが主役だと思っていると、いつまでたっても「伝えたいことが伝わる資料」は作れない。

ボディのお化粧の仕方は、世の中にある「資料作成事例」や「デサインルール」なんかをパラパラ見ておくと良いだろう。最低限のルールや、表現方法をインプットしておけば、十分通用する。

繰り返しになるが、美しい芸術作品を作っているのではなく、「伝わる資料」を作っているという事を忘れてはいけない。過度に資料に凝ること事態が非効率だ。伝わればいいのだ。

ボディを考える時は、紙にラフスケッチをすることを推奨する。ラフスケッチでボディの構成が決まったら、Step3に進もう。

Step3:電子化する

ここまで来て、ようやくパソコンに向かう。
コツは、ボディの構成が決まるまで、パソコンは立ち上げない、ということ。
Step1、2をやらずにパソコンに向かうと、本来考えるべきことをおざなりにして、資料の見た目に意識が行ってしまう。
どんな表現しようかな、文字サイズ変えようかな?色どうしよう?なんて。
重要なのはそこじゃないのに、まさに本質を見失った状態になる。

そしてパワーポイントをこねくり回して、仕事をした気になる。何たる無駄。

ここで大きな声で主張しておきたい。
・パソコンに向かって考えるの禁止!
・考える時は、紙に向かって。
・パソコンに向かう時は、考えたことを「電子化」する時だけ!

以上、簡単だが3つのStepを紹介してみた。書籍では、伝えたいことを考えるコツや、キーメッセージの書き方などにも触れているのだが、大雑把に「一枚ものの資料作成のコツ」をお伝えするとこんな感じになる。
Step1、2、3を意識するだけでも、かなり変わるのではないかと思う。
次回は、タスク依頼の3条件を紹介しよう。

<連載Agenda>
*新刊出ました
*1枚ものの資料作りの3Step
*タスク依頼の3要素
*コミュニケーションの3大お作法
*資料作りの7つのStep
*プレゼンターのべからず7箇条


ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズに所属するコンサルタント榊巻(さかまき)がお送りするブロク。
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ケンブリッジのホームページにも記事が沢山載ってます。書籍も好評です。

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