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リモートワーク下で部下・後輩の「仕事がとまる状態」を減らすために上司・先輩としてできること

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リモートワークへ移行し一年以上が経過。そろそろリモートワークのメリットは最大化し、デメリットは最小化したいところ。

最小化したいデメリットの筆頭と言えるのは、部下・後輩の「仕事が止まる状態」。
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部下・後輩を対象に「どうして仕事が止まるのか」を聞いてみると
上司・先輩が
・忙しくてつかまりにくい
・忙しそうなので、時間を取るのが申し訳ない
・自分なりに考えようとして時間が経ってしまう
・何がわからないのか、わからなくて、うまく聞けない
・前にも聞いたことなので、何度も聞きにくい
(その時はわかったつもりになっていたものの、実際にやってみてわからなくなった)
・指示されたことのイメージが実はできていない
(イメージが出来ていないとは言えない)
・指示されたときに「わかったか」と言われ「はい」としか言えなかった
・うまく行っていないことを伝える機会を逸して「大丈夫」と言っているうちに時間が経った
・「遊んでいる」と思われたくなくて...「大丈夫」と言ってしまった
・「いつでも聞いて」と言われて実際に聞いたらすごく嫌そうな顔をされた
など、様々。

「働き方改革」で、労働時間の管理にも目配りが必要な昨今。

「うまく行っていないなら、早く言ってくれればいいのに...」
と、思っている上司・先輩は多いことでしょう。

「仕事がとまる状態」を改善するために上司・先輩としてできること
このようなときに上司・先輩からの働きかけで効果的なのは、「コミュニケーション基準」を決めておくこと、です。

では、「仕事が止まる状態」に対し、具体的にどのように取り組めばいいのでしょうか。
先般ご紹介した「バラつく「報告」を成果があがるコミュニケーションに変えるマネジメントのポイント」をもとに考えてみます。

1.毎朝、下記の1)~4)に従ってスケジュールを共有すること
  1)実施事項(Action) 
  2)進捗上の
問題点(What
  3)進捗上の課題(Why
  4)進捗上の課題を解決するためにやるべきこと(How
    上司(先輩)に得たい支援
2.迷ったり、悩んだりする時間の上限を決めておき、それを超えそうだったらすぐに連絡すること
3.コミュニケーションの取り方を、部下・後輩の特性に合わせること

特に「3.コミュニケーションの取り方を、部下・後輩の特性に合わせる」は、意外と大事で、
・対面が得意/不得意
・電話が得意/不得意
・文書が得意/不得意
など、それぞれ異なります。また、この得意/不得意は、その時の状況で変わります。

メールを書き始めて手が止まる...から脱せられた理由(私の場合)
例えば私の場合、書くことは比較的得意な方ですが、メールなどを書き始めて手が止まることがよくあります。手が止まる理由は
・理解ができていなところがある(っぽい)
・確認が必要そうなのだけど、何を確認してよいか整理できていない
・文字で書くとニュアンスが伝わりにくい感じがする
・伝えたいことをうまく表現できる言葉が見つからない
などです。

このようなとき、以前は「相手にご迷惑をおかけしてはいけない」とか「時間を取らせて申し訳ない」など遠慮し、「何とか頑張ろう」とし、それでも難しい場合は電話などしていました。

しかし、ある方から「言葉にならないときは誰でもあるので、その時は電話かオンラインで打合せしましょう」と言っていただけ、気持ちの負担が減り、スムーズに仕事が進みました。

この体験を通じ、立場が上の方が基準を先に示していただくことの効果を実感しました。そのため、上司や先輩からコミュニケーションの基準を示すことは有効であると思います。

一方で、上司や先輩に「なんでも聞けばいい」となってしまうと困るので、まずは次の点を整理して話をしてもらうことがポイントです。

  1)実施事項(Action) 
  2)進捗上の
問題点(What
  3)進捗上の課題(Why
  4)進捗上の課題を解決するためにやるべきこと(How
    上司(先輩)に得たい支援

この場合も、うまく言葉にならないところはそのままで構わないことを伝えておき、できるところまで自分で考えてもらい、「相手から引き出すようにしていく」と、徐々に考える力がついていきます。最初は時間がかかるかもしれませんが、これらは「考える訓練」なので、訓練を重ねるうちに、鍛えられ力がついていきます。

以上のような、マネジャーやリーダーが知っておくことで、メンバーの育成にもつながる実践的なコミュニケーションは、教えてもらうと早く習得でき成果につながりやすくなる上、ミス・トラブルの防止にもつながります。

そこで、課題を早めに解消したい方に向けにご案内です。

テーマ:
あらゆるものが多様化する今、
マネジャーリーダーが組織変革ドライバーとなるためのコミュニケーション・マネジメント
~バラつく「報告」のマネジメントで成果と組織の未来に差をつける~
対象:新任マネジャー(マネジメント経験の浅い方)、リーダー
   コミュニケーション・マネジメントに関心のある方

日時:2021年9月14日(火)13:15~17:15
(3回のフォローアップワークショップで疑問点を解消していきます)
実施形態:オンライン

詳細は、弊社ウェブサイトより

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