新入社員研修では「上司や先輩がやっていること」を伝えると、うまくいく
先般「新入社員研修を準備中の方へ」というブログを書いたところ、多くの方に目を通していただけたようです。このことから、新入社員研修に対して、何かしら問題意識をお持ちの方が多いと推察します。
そこで今回は、新入社員が配属後に動きやすい、新入社員研修用の情報提供(資料づくり)について紹介します。
さてそのポイントですが、それは「上司や先輩がやっていることを伝える」ことです。
「上司や先輩がやっていることを伝える」とは?
この着眼点を得たのは、ある企業で新入社員フォローアップ研修を担当し、
「配属後困ったことと、どう対応したか」
について、話し合いをしてもらったときでした。
その話し合いの中で、電話応対を例に挙げると次のような意見がでました。
・配属直後の電話応対で、社外の人よりも、社内の人がまったくわからなかった
→誰がどこにいるかがわからなかったので、座席表を自分で作った
・「本日はお戻りになりますか?」と聞かれると、スケジュールがわからなくて困った
→毎朝、皆のスケジュール確認をするようにした
(その結果、周囲の人とコミュニケーションが取りやすくなった)
・社名が聞き取れず、何度も聞き返してしまった
→時間があるときに、先輩の担当先企業と担当者のお名前を聞いておいた
メンバーからの意見を聞いた私は、確かに自分も似たようなことで困った経験があることを思い出しました。また、先輩社員の具体的な対応方法こそ、新入社員が知りたいことかもしれない、とも思いました。そこで、次の年の新入社員研修では、基本の流れをお伝えした後に「1年上の先輩たちはこんなことに困って、こんな風に対応したみたいだよ」と、伝えました。
すると、伝えられた新入社員はそのことをしっかり記憶していたようで、配属後、先輩が取り組んだことと似たようなことに取り組んでいました。
以来、新入社員研修を担当する際は、前年度の新入社員が「困ったこと」をヒアリングしたり、OJTを担当する方にアンケートなどをとって情報収集し、それを新入社員に伝えるようにしています。
多忙を極めるOJT担当者・・・負荷を少しでも減らすには?
しかし近年、もう1つ課題が出てきました。OJT担当者の多くは、多忙を極めているため、「基本的なことは、できる限り配属前研修で身につけさせられないか・・・」というご要望です。
しかし残念ながら、限られた研修期間の中で、全てを身につけてもらうことはできません。そこで、職場配属後に新入社員が自分で努力しやすい工夫ができないか・・・と思い、「配属後の時間があるときに見て、自分で振り返ることができる研修資料にできないか?」と考えていたところ、図解制作でお世話になっている方が「協力しますよ」と言ってくださいました。
そのような背景がありできたのが以下の図です。以下の内容は、新入社員フォローアップ研修で、「上司や先輩が不在で指示がなかったときにどんなことをしていたか」という問いに対して集まった意見です。それを図にまとめました。
このように、新入社員研修では、「必ず伝えなければいけないこと」と「上司や先輩が実践していること」を組み合わせて伝えると、新入社員も自分ごととして捉えやすく、実践にもつながりやすくなります。
特に、「理念や方針」、「仕事の進め方」、「ビジネス・コミュニケーションのとり方」など、新入社員研修で必ず教えることほど、一般論+生の声、で伝えると効果が高まります。
そこでSix Starsでは、社内講師(インストラクター)の方を対象に「企画+テキスト」作成セミナーを開催します。
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