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グローバル時代の人材育成

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新聞には毎日、日本企業の海外進出に関する記事が掲載されています。先日は、スズキ自動車が、インドに日本を上回る生産規模の工場を建設することが取り上げられていました。私の身近でもここ数年、グローバル展開されている日本企業の、グローバル人材の育成プログラムのご要望が増えています。また、研修参加者にお話を伺うと、「中国語を勉強中」、「英語を強化中」といった発言も増えています。

 

「時間にうるさい」日本人

ある年の新入社員研修で、日本企業に採用された、アジア圏出身の方が研修に参加されていました。その方は、入社前にすでにインターンシップで仕事をしていたため、仕事の中で疑問に感じたことを、素直な気持ちで発言していました。発言で最も印象に残ったのは、「日本は、時間にうるさい」という内容でした。

その発言があったのは、ちょうど社会人としての5大意識(目的意識、品質意識、納期(時間)意識、コスト意識、協力意識 ※意識の内容は業種業態で多少変えています)の話をした後でのグループ討議です。なるほど、日本企業にとって大切な価値観である"時間"は他の国の人から見ると、"なぜそこまで時間にうるさいのか"と感じるようです。

私たちにとって当たり前の、「時間」の意識ですが、育った環境が全く違う方には、「なぜそうしなければならないのか」がわからないわけです。それをどのように理解してもらうか、これは、結構大変でした。というのも、私たちの時間の感覚は、恐らく世界一細かいからです。数分間隔で時間通りに来る電車、時間指定をすれば配達される荷物、買い物した当日に配達される宅配サービスなど。とにかく"時間通り"が当たり前。それを過ぎれば、"クレーム"です。

一方諸外国に住んでいる方の話を伺うと、頼んだサービスが時間通りに来ないことも"当たり前"。何かが壊れて、修理のサービスを依頼しても、何度も何度も連絡して、やっときてもらうといった経験は多いそう。国が変われば、価値観は大きく違うことがわかります。

新入社員の方の発言から、あらためて価値観の違いを感じさせられる出来事でした。

 

「道なき奥地で納期守る」

日本経済新聞 2010年9月7日(火)朝刊1面の特集記事に、「道なき奥地で納期守る」という建設機械のコマツの取り組みが紹介されていました。コマツでは、KOMTRAXというGPSを使った独自のシステムを構築し、自社の機械の管理と稼働を実現しています。顧客が求めるタイミングで、必要な機械を届け、動かすことができる。それにより、「コマツでないと困る」という度合いを引きあげ、シェア拡大を狙うという戦略です。

グローバル化する中で、私は、新入社員研修で教える一般論であっても、その会社にとって、1つ1つの基準がどのような意味を持つのかを伝えていく必要があると感じています。ご紹介したコマツのように、自社の戦略がはっきりしていれば、例えば時間の意識を教えるのでも、"なぜ納期を守らなければならないのか(その影響は?)"、"納期を守ることで、我々は何を実現できるのか"を伝えることができます。

それは、立場や人が変わっても、同じ価値観で発信されるメッセージになるため、個人のバックグラウンドや価値観に左右されず、会社として遂行しなければならない原則となります。リーダーとしても、仕事を進めやすくなるのです。

 

価値観の違う人と協働する 

グローバル化が加速する中で、これからの人材育成を考えるということは、"(日本人の)若手、中堅をどうするか?"と言った考え方は脇に置き、価値観の違う人同士が組織で成果をあげる方法を考えて行くことが、必要な時代に入ってきたと思います。(今までは、一部のグローバル人材の活躍で仕事を進めることが出来ていましたが、これからは一般層までグローバルな影響が波及します。)

そこで、「価値観の違う人同士が協働し、成果をあげるために」人材育成でサポートすべきことは?

こんなところがテーマになるのではと考えていますので、少しずつ情報発信して参ります。

疑問をお感じになったこと、ご意見等は是非コメント欄にお寄せ下さいませ。

それではまた次回!

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