マネジメントを学ぶ
遅ればせながら「もしドラ」
80万部の売れ行きを突破している『もし高校野球のマネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』。先日この書籍を管理職研修の課題図書として活用しました。
お恥ずかしながら、書籍の表紙に抵抗感があり、どのような本なのか全く知りませんでした。しかし、研修で取り扱うことになったので手にとって読み始めてみたところ・・・あっという間に読了!いやぁ、本当に面白いし、内容の濃い本です。もっと早く読めばよかった。
書籍の内容は、是非読んでいただきたいのですが、私が素晴らしいと思ったことは2点でした。1つは、本書の舞台は高校野球ですが、その舞台をそのまま自分の組織に置き換えて読めば、マネジメントをする上で何をすればよいのか、その全体像が掴める点です。もう1つは、ストーリーの流れが、マネジメントに必要な要素を的確に押さえているので、具体的にどのように考え、どう取り組めばよいのか時系列で掴める点です。
マネジメントを学ぶことのむずかしさ
日々、マネジメントに取り組み、自分自身のマネジメント力を高めることを目的に学ぶ中で最も難しいのは、理論では要点しか掴めないことです。理論の正しさは理解できても、それをどのような場面で、どのようなタイミングに、どのようなレベルで、どの程度、どのくらいの時間をかけて、誰が取り組むとよいのかなど、具体的にイメージ出来ないことです。
また私の場合は、理論を具体的にイメージするために、経営者の書籍を読んだり、プロジェクトのケースを学んだりするのですが、どうしても際立った部分が強調されるため、全体像がつかめないという悩みがありました。また、自分が強く共感できるところはすぐに実践できるのですが、共感しにくいところやイメージが掴みにくいところは、スルーになることも問題でした。
マネジメントを"研修"という形で提供する側でありながら、マネジメントを学ぶこと、マネジメント力を身につけることは本当に難しいと感じています。
必要なマネジメント教育ー練習が一番
「マネジメントを学ぶには、理論だけでは難しい」と感じてはいますが、理論を学ぶための研修が不必要と考えているかというと、そんなことはありません。むしろ、理論に従って具体的なアウトプットを出す練習の場は、もっと設けるべきだと考えています。(それが起業の発端にもなっていますが)。現場で取り返しのつかない失敗をすれば、失敗までの時間、失敗することで与える影響、リカバリーするための時間がかかります。しかし、練習の場でフィードバックをもらい、それを受けとめ改善することが出来れば、実際の業務では生産性があがり、成功しやすくなるのです。(時には痛い目にあうことも大事ですが、今は、大きな失敗を許容しにくいと感じているので)
もちろん、研修の場が設けられなくても、日常の中で練習の場を作ることはいくらでもできます。来週は、『もしドラ』を使って、マネジメントを学ぶための練習をどのように行うか、そのヒントをご紹介します。
マネジメント力を高めるには、練習が一番です。
なお本ブログでは、金曜日は、週末に役立つお勧め情報等をご紹介しようと思っています。そちらも是非ご活用ください!