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« 2007年7月14日

2007年7月15日の投稿

2007年8月1日 »

 7月14日に開催されたETロボコン2007選手権について、走行結果から少し感じたことを書いてみたいと思います。あくまで、個人的な意見ですので、実行委員会のオフィシャルコメントではありません。

 まず、今回の完走率と難所突破率をまとめて見ると下記のような結果になりました。

  <第1走目>
    完走チーム数 : 23チーム (INコース:11チーム、OUTコース:12チーム)
    完走率 : 46%
    Zクランク成功チーム : 4チーム
    ゴール後停止成功チーム : 3チーム

  <第2走目>
    完走チーム数 : 28チーム (INコース:12チーム、OUTコース:16チーム)
    完走率 : 56%
    Zクランク成功チーム : 8チーム
    ゴール後停止成功チーム : 8チーム

 実に、トータルで51%の完走率となった選手権大会であった。これらの結果から言えることは、下記のとおりです。

 ・第1走目より第2走目の方が完走率が高くなっている。
 ・第1走目より第2走目の方が難所の成功チームが増えている。

 なぜ、そのような結果となったのか、少し検証してみよう。

1) 第1走目より第2走目の方が完走率が高くなっている。
 第1走目と第2走目の各チームの完走状況を出走順に記述すると下記のとおりとなります。

 【各チームの完走状況】
  ○:完走 , ×:リタイア
  <第1走目 : 完走率 46%>
   01-10番:×××○×××××× --> 1チーム
   11-20番:○○○○××××○× --> 5チーム
   21-30番:×××○×○○×○× --> 4チーム
   31-40番:○×○○○××○×○ --> 6チーム
   41-50番:○○×○×○○○○× --> 7チーム
  <第2走目 : 完走率 56%>
   01-10番:○××○××××○○ --> 4チーム
   11-20番:○○○○×××○○× --> 6チーム
   21-30番:○×○○○××○×× --> 5チーム
   31-40番:○×○○○××○×○ --> 6チーム
   41-50番:○×○○○○○×○× --> 7チーム

 両者を比べると、第1走目の特に前半の完走チームが少ない。各地区の予選を突破してきたチームだけあって、完走させることは難しくないはずであるが、偶然後半のチームが強豪チームだったのだろうか?
 私も以前はこのロボコンに選手として参加してきたが、7月の選手権で上位入賞を目指したいという気持ちもあるが、さらに11月に開催されるチャンピオンシップ大会に出場したいという気持ちもあった。今年のチャンピオンシップ大会へは、50チーム中25チームが進出できることになっている。前半でリタイアチームが続出すると、心理的には難所を攻めずに無難に完走を目指せばチャンピオンシップ大会に出場できるという心理が働いたのかもしれない。そこで、後半のチームは前半のレース状況を見て、戦略をあらためたことで完走率が後半高まっているようにも考えられる。

2) 第1走目より第2走目の方が難所の成功チームが増えている。
 ETロボコンには、コース上に難所がいくつか用意され、その難易度によってボーナスポイントが設定されています。OUTコースには点線ショートカットがあり、ボーナスポイントは無いものの、そこを通れば間違いなく近道となっている。INコースには昨年からZクランクが用意され、鋭角な曲がり角が設けらたその形状ががZの文字であることからこの名前が付いている。Zクランクについては、1週目は10秒、2週目は20秒のボーナスポイントが与えられます。また、ゴール後ゴールラインから50cm以内に地点に車体を停止させるとやはりボーナスポイントが与えられます。
 第1走目と第2走目のZクランク、ゴール後停止の成功チーム数は下記のとおりです。

 【難所成功状況】
  <第1走目>
   Zクランク:4チーム
   ゴール後停止:3チーム
  <第2走目>
   Zクランク:8チーム
   ゴール後停止:8チーム

 第2走目で成功チームが2倍に増えている。この状況についてさらに細かくみてみるとどうやら完走と大きな関係があることがわかる。

 【完走と難所成功の状況】
  ・1走目、2走目ともに完走チーム:18チーム
    -上記チームの中で難所成功チーム
       Zクランク:1チーム
       ゴール後停止:3チーム(1チームは2回とも成功)
  ・2走目成功チームの内訳
    -Zクランク
       1走目完走できたチーム:1チーム
       1走目完走できなかったチーム:7チーム
    -ゴール後停止
       1走目完走できたチーム:2チーム
       1走目完走できなかったチーム:6チーム

 この結果からも全般的に難所を攻めず無難に完走を目指したチームが多かったことがわかる。第2走目の難所成功チームのほとんどが、第1走目で完走できなかったチームであるという結果がでた。つまり、もうあとが無い状況で、一か八かで難所を攻めたチームが多かったということであろう。やはりチャンピオンシップ大会に出場したいという心理がここにも働いているように感じた。

 関西地区予選会でも感じたことであるが、さらに上位の大会に出場したいという気持ちが、参加者のチャレンジ精神を抑えてしまっているようにも思えてしまう。実践的な教育の場という目的であるETロボコンにとって、勝ち負け以上に技術者としてのスキル向上という面をもっと全面に出して競い合う必要があるだろう。技術者の遊び心をしっかり持ち、真剣に遊ぶというスタイルの大会になっていくことを願いたい。そのためには、選手権をなくし、各地区予選の上位5チームくらいだけがチャンピオンシップ大会として競うような仕組みがいいのかもしれない。そうすれば、ただ完走しただけでは上位にからめないため、難所を避けるという戦略はうまれないことだろう。
 なにはともあれ、11月に開催されるチャンピオンシップ大会では、もうそれ以上の大会は無いため、各チームの持っている力、技術をフルに発揮してくれる面白い大会になるので楽しみです。ぜひ、みなさんも一度観戦してください。

松尾 圭浩

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プロフィール

松尾 圭浩

松尾 圭浩

株式会社富士通ラーニングメディアでIT系インストラクターを担当。主に、ネットワーク、運用管理、オブジェクト指向を実施。 趣味は、Notes/Domino

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