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クライアントの言葉に傷つくことのあるSIの方や、SIの言葉に何か騙されているような気がしているクライアントの方へ

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2010年10月19日 »

以前、永井千佳さんがブログで書かれてらっしゃいましたが、

自分も幼少から中一までピアノを習っていた際、そのピアノ教室の発表会で弾く、ということになると、やはり暗譜を(ほぼ自動的に)させられてました。

随分遠い、その頃の記憶を思い起こしてみても、発表会で(まだ習い始めの幼い子を除き)誰一人として楽譜を見て弾いている人は居なかったし、自分が見た大抵のテレビ番組でもクラシックのピアニストは楽譜を見ては居ませんでした。

なので、人前で弾く、ということについて、暗譜をする、ということに疑いを持つことはありませんでした。

でも、永井さんのこのエントリーや、また別のエントリー「記憶と音楽 暗譜をやめてしまったピアニスト、リヒテル」を読んだりすると、そもそも、何故私達・・・いや少なく共自分は暗譜をすることになったのだろうか?とふと考えたりします。

ここからは自分なりの勝手な考察です。

暗譜をしていない状態、イコール楽譜を見て弾く、ということはその分目線が楽譜および自分が弾く鍵盤の場所のそれぞれを動くことになり、視線移動が激しくなります。

もうプロとして活躍できるぐらい、その指先に神経が研ぎ澄まされた人は別ですが、大抵の、まだまだこれから、というピアニストなら、”正確に鍵盤を叩くことができる”ということがまず第一の関門かもしれません。

その際に、楽譜に視線移動することで自分の弾く鍵盤の位置やダイナミクスがおろそかになることを避けるために、暗譜をさせる=鍵盤に視線を集中させる、ということが目的なのかもしれないな、と思いました。

一方、プロなら、正確に鍵盤を叩けるのは当たり前のこと。・・・いや、この言い切りは、また別途書きたい、と思っている、先日とあるライブを見た結果から余計にそう思うのですが、鍵盤へのタッチに絶大の自信がある状態なら、極論鍵盤なんか見なくたって弾ける訳です。その次に考えなきゃいけないこと、と言えば、その曲に対しての表現力です。

曲を作った人と楽譜を書いた人がイコールの場合なら、ある意味、その楽譜にその曲を作った人の思いが最大限に反映されている訳です。ただどこの鍵盤をどれぐらいの強さで押さえるか、だけではなく、その曲を作った人の思いを演奏に反映するのならば、ある意味、その楽譜の全てを受け止めなくてはいけないのでしょう。暗譜をせず楽譜を見て弾くプロのピアニストの気持ちは、「如何に、その曲を生み出した人の思いを自分という具現化する者を通じて今ここに表現できるか?」という所に重きをおいているような気がします。

曲を正確に表現する、という意味では、楽譜を見て、「きちんと」「正確に」「(ある意味小説や仕様書で言うところの行間を読む)内容を理解しながら」弾く方が、合っているのかもしれない。

でも、それ程弾くテクニックが備わってないものについては、まず「きちんと」「正確に」「打鍵できるか?」を重きに置くためには暗譜しかない。

そんな判断がピアノ教育にあるような気がします・・・が、勝手に書いているので違います?(笑)

t-senoo

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妹尾 高史

妹尾 高史

某輸送用機器製造メーカー勤務。国内四輪販売会社向けのITによる業務支援企画部門所属。
ミニ鍵盤奏者、という新しいミュージシャンカテゴリーを開拓中。

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