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クライアントの言葉に傷つくことのあるSIの方や、SIの言葉に何か騙されているような気がしているクライアントの方へ

« 2009年11月9日

2009年11月11日の投稿

2009年11月13日 »

これは、自分自身に対して、自省の念を込めたエントリーでもあります。

自分が社会人になったのは1993年。

当時はまだ「OA」というべきものも、それ程は整備されていない頃でした。

当時の会社のルールとして、企画書や発表資料を、A3一枚でまとめる、というのがありました。A3一枚に、背景、現状、問題、対応、スケジュール、メリット、残課題といったことを記述していくのです。

ただ、その会社のOAシステムそのものがA3対応していませんでした。

という訳で、A3にまとめるにあたり、そういった内容を、ワープロで記述したり(その会社のデフォルトワープロはFM-OASYSでした)、グラフや表でまとめたり(その会社のデフォルト表計算ソフトはロータス1-2-3でした)にそれぞれ記述しつつ、印刷し、A3の紙に、切って貼って企画書を作成していました。

プリンターそのものも、基本、ドットプリンタです。何か印字しようにも非常に時間が掛かります。もちろん白黒です。切って貼るためには、それなりに、自分で想像力を働かせ、自分が貼りたいサイズで印字できるような文章のコントロールが必要です。グラフをそれぞれの区別が分かるようにするには、それぞれの背景(しましまとかドットとかぐらいしかコントロールができませんが)を上手に選択する必要があります。丁度良い印刷が行えたとして、A3の用紙に貼り込んで、いざ印刷しよう、とするべくコピーをすると、紙と紙の厚みから微妙に意図しない線が印刷されてしまったりします。その消し方、として、一端印刷したものに、更に修正ペンで白ベタを塗って印刷したり、そもそもの原稿を作成する際の糊付けの仕方の工夫をしたり、といった高等技が先輩から伝承されたりします・・・。

それから16年、たかだ16年、されど16年。

そもそも連携の取れていないOAソフトなどなく、ソフト間は単にコピー&ペーストで運用できるようになりました。

ドットプリンターで印字するのは、ある特定の、例えば伝票打ち等により複写式である必要があるものを除き、レーザーやインクジェットといったプリンターで、昔に比べれば相当早いスピードで印刷できるようになりました。

何より、それぞれのソフトは、「アンドゥ」機能で、多少の失敗ならどんどんやり直せるようになりました。

PC自身も、にっちもさっちも行かなくなったら、「リセット」でどーん。一からやり直すことができます。昨今のPCだと、OSの性能アップにより、「リセット」の比較的直前の状態を自動的に覚えており、全て一からやり直す、といった手順を踏まなくて良くなっていたりします・・・。

便利です。

いくらでも時間を犠牲にせず、すぐやり直すことができます。

そういう意味では、最初の一発目、に掛けるパフォーマンス、正確性、厳密性を問わなくても、何度でもやり直しし易くなっている、とも言えます・・・。

でも、最初の段階から、

「やり直しになると面倒くさいぞ、頑張って一発で決めよう」

と思うのと、

「まぁ、どうせやり直せるんだし」

と思うのでは、

どうしても意気込みが変わってきます。

必然的に「面倒くさい」、「やり直しがそもそもできない」という環境に置かれる場合と、そもそも「Ctrl+Y」や「Ctrl+Alt+Delete」が当たり前の世界で生きるには、あまりに格差がある、とは思いますが、現況って、あまりにやり直しが聞いて当然、という世界になっているような気がして仕方ありません。

TVのテロップ、新聞の印字、ネットの報道、比較的、誤字脱字が横行していたりします。

提出を受けた議事録、他社から売り込まれる企画書、言葉足らず、寸足らず、そもそも何を言っているんでしょうか?というのもあります。

やり直しが効く、ということが前提にあるような気がします。

スピードさえ、タイミングさえ、あれば、中身は後からどうとでも追える、というような。

でも、そうなのかなぁ?というのが、ずっと疑問に思っています。自分が古い人間なのかもしれませんが。

相手に信用を得て貰うには、中身もともかく、字面や表現といったベーシックな所がそもそもきちんと対応できているか、また、中身の表現にどれだけその人が思いを込めて確認をできているだろうか、といったところが相手に見られるポイントじゃないかな?と自分が勝手に思っていたりする訳です。

そういった意味で、「いくらでもやり直しが効く」と思っている人、すごく増えているように思います。

はっきり言います。やり直しが効く範囲と効かない範囲、ありますよ、と。

・・・ダメダメくんの自分に対しての諭しでもあるんですが(苦笑)

t-senoo

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妹尾 高史

妹尾 高史

某輸送用機器製造メーカー勤務。国内四輪販売会社向けのITによる業務支援企画部門所属。
ミニ鍵盤奏者、という新しいミュージシャンカテゴリーを開拓中。

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