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クライアントの言葉に傷つくことのあるSIの方や、SIの言葉に何か騙されているような気がしているクライアントの方へ

これは、自分自身に対して、自省の念を込めたエントリーでもあります。

自分が社会人になったのは1993年。

当時はまだ「OA」というべきものも、それ程は整備されていない頃でした。

当時の会社のルールとして、企画書や発表資料を、A3一枚でまとめる、というのがありました。A3一枚に、背景、現状、問題、対応、スケジュール、メリット、残課題といったことを記述していくのです。

ただ、その会社のOAシステムそのものがA3対応していませんでした。

という訳で、A3にまとめるにあたり、そういった内容を、ワープロで記述したり(その会社のデフォルトワープロはFM-OASYSでした)、グラフや表でまとめたり(その会社のデフォルト表計算ソフトはロータス1-2-3でした)にそれぞれ記述しつつ、印刷し、A3の紙に、切って貼って企画書を作成していました。

プリンターそのものも、基本、ドットプリンタです。何か印字しようにも非常に時間が掛かります。もちろん白黒です。切って貼るためには、それなりに、自分で想像力を働かせ、自分が貼りたいサイズで印字できるような文章のコントロールが必要です。グラフをそれぞれの区別が分かるようにするには、それぞれの背景(しましまとかドットとかぐらいしかコントロールができませんが)を上手に選択する必要があります。丁度良い印刷が行えたとして、A3の用紙に貼り込んで、いざ印刷しよう、とするべくコピーをすると、紙と紙の厚みから微妙に意図しない線が印刷されてしまったりします。その消し方、として、一端印刷したものに、更に修正ペンで白ベタを塗って印刷したり、そもそもの原稿を作成する際の糊付けの仕方の工夫をしたり、といった高等技が先輩から伝承されたりします・・・。

それから16年、たかだ16年、されど16年。

そもそも連携の取れていないOAソフトなどなく、ソフト間は単にコピー&ペーストで運用できるようになりました。

ドットプリンターで印字するのは、ある特定の、例えば伝票打ち等により複写式である必要があるものを除き、レーザーやインクジェットといったプリンターで、昔に比べれば相当早いスピードで印刷できるようになりました。

何より、それぞれのソフトは、「アンドゥ」機能で、多少の失敗ならどんどんやり直せるようになりました。

PC自身も、にっちもさっちも行かなくなったら、「リセット」でどーん。一からやり直すことができます。昨今のPCだと、OSの性能アップにより、「リセット」の比較的直前の状態を自動的に覚えており、全て一からやり直す、といった手順を踏まなくて良くなっていたりします・・・。

便利です。

いくらでも時間を犠牲にせず、すぐやり直すことができます。

そういう意味では、最初の一発目、に掛けるパフォーマンス、正確性、厳密性を問わなくても、何度でもやり直しし易くなっている、とも言えます・・・。

でも、最初の段階から、

「やり直しになると面倒くさいぞ、頑張って一発で決めよう」

と思うのと、

「まぁ、どうせやり直せるんだし」

と思うのでは、

どうしても意気込みが変わってきます。

必然的に「面倒くさい」、「やり直しがそもそもできない」という環境に置かれる場合と、そもそも「Ctrl+Y」や「Ctrl+Alt+Delete」が当たり前の世界で生きるには、あまりに格差がある、とは思いますが、現況って、あまりにやり直しが聞いて当然、という世界になっているような気がして仕方ありません。

TVのテロップ、新聞の印字、ネットの報道、比較的、誤字脱字が横行していたりします。

提出を受けた議事録、他社から売り込まれる企画書、言葉足らず、寸足らず、そもそも何を言っているんでしょうか?というのもあります。

やり直しが効く、ということが前提にあるような気がします。

スピードさえ、タイミングさえ、あれば、中身は後からどうとでも追える、というような。

でも、そうなのかなぁ?というのが、ずっと疑問に思っています。自分が古い人間なのかもしれませんが。

相手に信用を得て貰うには、中身もともかく、字面や表現といったベーシックな所がそもそもきちんと対応できているか、また、中身の表現にどれだけその人が思いを込めて確認をできているだろうか、といったところが相手に見られるポイントじゃないかな?と自分が勝手に思っていたりする訳です。

そういった意味で、「いくらでもやり直しが効く」と思っている人、すごく増えているように思います。

はっきり言います。やり直しが効く範囲と効かない範囲、ありますよ、と。

・・・ダメダメくんの自分に対しての諭しでもあるんですが(苦笑)

t-senoo

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コメント
JRX 2009/11/11 08:27

【暴論】=>【正論】
「功罪」=>「弊害」
だと思いました。

ブログも修正可能 ;-)

せのお 2009/11/11 12:18

>JRXさま
コメントありがとうございました。
正論を言えるような人間では無いと思ってますので。
ブログも機能的には修正可能ですよね、確かに。だから自分は一度出してしまったものは、絶対修正しないようにしています。それがいくら誤っていようが叩かれようが、それはそれを招いた自分への戒めも兼ねて。

chif 2009/11/12 13:06

う~ん、申し訳ございません。 m(__)m

phantom 2009/11/12 21:36

激しく同意します。

特に昨日のような戯言・・・もといデキゴトは、失敗できない、と言いながら激しく音を外してましたが(笑)

話が横道にずれますが、昨日の様な場合、やり直しをしないために「大いなる妥協」も時に必要だと考えています。

せのお 2009/11/13 00:50

>chifさま
コメントありがとうございました。
ご無沙汰しております。
で、なんで謝るんですか?(笑)
なんかですね、自分自身が、結構Ctrl+ZとCtrl+Yを使っているような気がしてきて(昔はこんなショートカットキーすら覚えて無かったのですが)・・・という自己反省も兼ねてます(苦笑)

せのお 2009/11/13 00:53

>phantomさま
コメントありがとうございました。
やることをやった上での「大いなる妥協」は全然良いんですよ、目指そうと思っていた理想はあったのですから。
通常のとりあえずレベルで、「真剣にこれで良いと思ってるんだろうか?」というシチュエーションに遭遇することが多くて・・・仕事の話ですが(笑)

トラパパ 2009/11/13 08:38

トラバありがとうございました。
日本(人)の従来誇りだった「人的作業の高品質」はもはや影なしですよね。さびしいことです

せのお 2009/11/13 11:02

>トラパパさま
こちらこそコメントありがとうございました。
ドッグイヤー、と言われて久しく、スピードが何よりも優先する、的な考え方ももちろん理解はできるのですが、早けりゃなんでもいい、って訳でも無いだろうし。場合によっては時間掛かってる割に正確性にも気に止めてないものにぶち当たると・・・(苦笑)

あまの 2009/11/14 19:04

私が資料作成で使用していたソフトは、マルチプラン、マルチチャートとゆうものでした。その頃は確かに切ったり張ったりしてたなぁ(笑)懐かしい思い出です。

妹尾さんのエントリーいつも楽しく読ませてもらっております。

あまのより

せのお 2009/11/14 21:06

>あまのさま
コメントありがとうございました。
マルチプラン、マルチチャート、それまた懐かしい話ですね。
マルチプランは、でも今時のソフトには無い驚きの仕組み(と言っても利用している人は気づくことは無い)で動いていたらしいですね。
あと、本文面に書くのを忘れましたが、当然、フォントサイズの指定なんていうのもなく、倍角か半角か四倍角かしかないので、表現するのにコピー機で拡大・縮小なんかもしてましたね~。
駄文ばかりですが、今後ともお付き合い下さいませ。

いっちい 2009/11/15 00:16

お疲れ。そうそう。それは音楽の世界でも言える事で、
先に編集ありきで録音するから、技術が無い。オートチューンありきで歌うから、ほんとに下手な奴ばっかりだ。プロ、アマ
問わず。昔はマルチと言えども一発録りやったから、緊張感が違う。これも時代か!?

せのお 2009/11/15 01:08

>いっちいさま
コメントありがとうございました。
なんかね、一応、その時の全力を出した上で、どうしても、のところをパンチインする、だとか、それぞれに味があって選べないからトラックをつなぐ、とかならまだしも、今ってトラックに限りが無いじゃない?すると、どうとでもできますわな、と。もちろんそんな姑息な手段に頼らずにやっている人も居る訳で、そこが同じ土俵に乗っているのが不憫と言うしか無い、というか・・・。
音楽方面の現場を見ることができる立場には無いのですが、なんか想像できるな、と。

中村昭典 2009/11/19 10:52

痛い話ですね。
リアル会話でも、とりあえず、なんて口癖のように言ったりします。
最近は意識していて、「とりあえず」と口走ってしまってから、それを取り消してみたりすることもしばしばあるのですが。
毎日アンドゥの繰り返しで生きているような気もしてきます。
 
大木さんが拙著の書評を書いて下さった中で、「今の若者の特権はやり直しが効くことだ」という節を取り上げていただきました。
就活の厳しさに悶々とし、自分探しだ、適職がわからないと、前に進めない若者たちに、
「昔と違って今はダメならまたやり直しが効く時代だ。だから思い切って行動してみよう。自分に何があっているかなんて、やってみなきゃわからないよ」というエールを送ったわけですが、
これも裏を返せば、今決めなくてもいいっていう、いい加減さを助長することにもなりかねない。
ようは功罪両面あるってことですよね。
 
とても鋭い考察で、心底そうだなぁと唸ってしまいました。。。

せのお 2009/11/19 13:52

>中村さま
コメントありがとうございます。
中村さんの著書の書評が書かれた大木さんのエントリーのタイトルを見て、「あ、まずい、見ようによっては反対のこと書いてる」と思いました(苦笑)すみません。
自分自身、もういくらでもやり直したいこともあるし、その後悔してしまう事象を起こしてしまう前に、全力を尽くして、自信を持ってやった結果ばかりです、と言い切れるようなことは全くなく、むしろ、その場のノリで、とかばかりなので、とても偉そうなことは言えないのですが、せめて業務ぐらいはきちんとやろうよ、と(自分への戒めも込めて)書いた次第です。
人生は、やり直せる、と思います。ただ、やり直すまでに「まぁ、テキトーに」といった気持ちで取り組んでいたら、やり直しの時も結局テキトーになり、ずるずると、ともすれば人のせいにする人生になってしまうのでは無いか、と個人的には思います。もちろんそれで生きていける人も居ますが、それを可能にしてくれるパイはそれほど大きくないような気がします。
追伸:書籍は買わせていただきますよ~。自分、本当に本を読み始めてから終わるのが遅いので、意志を持って買わないと、という主義(?)にここ一年あたりで転換しました。

chif 2009/11/24 14:27

本当にご無沙汰してます。
私の要件定義の事かと思い(汗
アンドゥ機能は、便利ですね!

P.S.
12月から新しい会社です。
何かありましたらメールください
仕事の依頼、ライブの案内等(^^

せのお 2009/11/24 23:51

>chifさま
んなことありません(笑)
アンドゥに慣れきってしまうと、思ったところに戻せない時のショックが大きくなります(苦笑)
>12月から新しい会社です。
おお!新天地おめでとうございます。そうですか、関東に残る覚悟をしたのですね(笑)
>何かありましたらメールください
メルアドわからないので、まず送ってきてやってください(笑)

chif 2009/11/26 09:43

ここで入力したメールアドレス(必須):は、見えないんですね!!
私の方も、メールアドレス忘れたので、
フリーメールのアドレスをさらしておきます。

せのお 2009/11/26 10:56

>chifさま
投稿者でありながら、投稿管理の機能を普段全く使ってなかったので、さっき把握しました(苦笑)
すみません。一応、晒し状態編集させてもらいました。メルアド了解です。


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妹尾 高史

妹尾 高史

某輸送用機器製造メーカー勤務。カーナビゲーション事業の事業企画・展開部門所属。
ミニ鍵盤奏者、という新しいミュージシャンカテゴリーを開拓中。

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