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Googleが「Google Base」なるサービスの公開を準備しているとのニュースが駆け巡っている。
このサービスは技術的に見ると一種のデータベースである(Web Based RDBとでも呼ぶか?)。Web2.0は、Blogやソーシャルブックマーキング、タギングなどによって情報連携が進んだ後に発現する、データベース化されたインターネットのことであるとも理解するが、Google Baseはこの動きに沿うもの、あるいは独立独歩で進んでいくかは別にして、強い意思を持ってこれを実現しようとする動きだと考える。
そして商業的に見た場合は、(様々なメディアが伝えるように)eBayや日本におけるKakaku.comのような情報の比較検討やマッチングを行うサービスの事業モデルを直撃する可能性がある。マイクロペイメント代行サービスの投入も囁かれるが、これがなった場合には、楽天やAmazonのようなECサイトにも多大なダメージを与えかねない。
どういうことかというと、推測するにGoogle Baseは、
- 誰もが簡単に、好きな情報を、シンプルなフォーマットで
データベース化してWeb上にアップできる。
これはBlogのようなテキストコンテンツが主ではなく、
価格情報や求人情報、商品カタログなどのフォーマットと
してはStatic(静的)だが、データ自体はダイナミック
(動的)に変動するケースに最適化される。
- 更に、それらの情報は一般に公開され、Googleの
検索によって誰でも簡単にたどり着く。
だからポータルは必要なく、欲しいモノ、見たいものを
ただ検索してもらえばいい。
- それぞれのサイトに小口課金システムをGoogleが
提供すれば、そこですぐに買い物ができる。
- フォーマットは自由だから、出会い系サービスも
転職斡旋も、商品価格比較も、オークションも
ネット通販も、全てできる。(但し、大量の商品を
一気に並べていく形には向かないと思うが)
Google Baseは多分利用は無料で、そこに広告を出すことによって収益を上げるのだろう。となると、手数料収入で収益を得るタイプの事業モデルに対して、非常に厄介なサービスとなり得る。Googleは他のそういった事業者を駆逐したいとは思っていないだろうし、結局そうはならないと思うが、それでも情報のマッチングによって収益をたてる事業者の成長や新規参入を妨げる存在になることは間違いない。
僕自身は、Feedビジネスの一つの可能性として、
- Webサイトを持たない、Feed Onlyのメディアの出現
(HTMLメールに似ている)
- 例えば商品情報があり、課金システムへのクリック
ポイントを持っている。
- これによってFeedリーダー上で得たFeedから直接
購買ができる。
という次世代のFeed Based Eコマース、があると考えている。
Google Baseは、Feedではないかもしれないが、このモデルによく似ており、AdSense/AsWordsのようなマイクロアドバータイズメントシステム(小口広告)と同質の、マイクロメディア with マイクロペイメントシステムの可能性を持っていると考えるのである。
つまり、Googleの存在そのものがMSにとってのOS戦略を揺るがす、ネットワークOS的な脅威であるとすれば、Google BaseはECやSNS、オークションサイトなどを含む、(独自のデータベースを有する)あらゆるマッチングサービスに対するネットワークDB的な脅威になってくると思う。
[追記]
AppleがiTunesの直接的ライバルが無料系P2P、KazaaやBitTorrentであることを認める発言をしたそうだ。僕はGoogle Baseもまた、iTMSの脅威になると思う。iTMSがAmazonに近い機能を持ち始めたように、様々な異なるオリジンを持つサービスやシステムが、Web2.0 と銘打たれたフィールドに集結し、イニシアティブ争いを激化させていくはずだ。
[追記2] 2005.10.30
EPIC2014に出てくるGoogle GRIDって、まんまGoogle Baseだ。
Technorati Tags: Apple, Business, Feed, feedpath, feedsphere, Google, web 2.0
現在Webの世界を席巻しているのは、既存技術の組み合わせと、その頭文字や韻を踏んだ造語だ。
例えばAjax。リッチなWebアプリケーションのUI設計(インターフェイス設計)に欠かせないテクニックとなったAjaxは、Asynchronous JavaScript + XMLの略。要はJavaScriptやXML、CSSなどを組み合わせてUIをリッチにする手法で、何も最新の技術ではなく、使い古された技術を組み合わせて磨き上げた、というものである。最近ネット企業、特にWeb 2.0を標榜するような企業の間ではこうした造語と「技術の組み合わせ」が流行っている。
プラットフォームに目を向けると、LAMPがある。これはLinux、Apache、MySQL、PHP、Perl、PostGreSQL、Pythonといったオープンソースの組み合わせで、OracleやWindows、UNIXなどの有料のサーバーOSやDBを使わず、Webサーバーもオープンなものを使うという、徹底したコストカットと特定企業の影響範囲から逃れて自由な開発をしていくための手法である。
LAMPはWebアプリケーションの構築環境であり、AjaxはWebアプリケーションのUI技術だが、どちらも従来からある技術の「組み合わせ」に過ぎない、とはいえ、それ以上のモノでもある。採用した結果得られるものは、UIでいえばFLASHに劣らぬリッチな操作感であり、.NETやJavaに劣らぬ優れたパフォーマンス、であるから。
さらに、僕が(サイボウズの一員として参加している)FBSで、その普及に努めさせてもらっているRSSは Really Simple SyndicationあるいはRich Site Summary の略だ。(ほぼ全てのこうした流行に、既に僕もかなりの度合いで関与していると今更ながら実感)
先日エントリした「Mashup? マッシュアップ?」でも書いたように、最近はとにかく様々な異なる情報源やサイトから得たデータやソースを組み合わせて、独自のコンテンツを作り上げ発信していく。そういう手法(とその結果できるサービス)を積極に採用できること。それが、Web2.0的企業の条件の第一項だと思う。
その組み合わせの素材は、ほぼ全てがオープンソースによるものだから、素材そのものではいくら組み上げても大差ない。ところが、同じパーツのプラモデルを使っても、バリの取り方や組み方の巧さで仕上がりに大きな差が出るのと同じで、Webアプリケーションには設計者のイマジネーションやエンジニアの技量によって、全く別のモノが出来上がるのである。つまり、ルールやレギュレーションが同じ条件下で、ビジネスマンとエンジニアが力を合わせて良いプロダクトやサービスを生み出すための切磋琢磨を続ける時代。それがWeb2.0の幕開けたる2005-2006年である。
腕が鳴るか、歯噛みするかは、自分次第だ。愉しい時代がまた来てくれたと思いませんか?
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