2010年代のコンピューティングを予測する(2010 - 2020)
最近は日々の気づきをネットにアップするのはTwitter、関連づけられた体系的なアイデアをまとめるのは本を書く、という流れにあって、Blogをどうしてもなおざりにしてしまっていた。反省・・。
2010年もあっという間に3分の1が過ぎてしまったが、2010年から2020年までの10年間(英語にはDecadeという非常に都合のよい単語がある)に、インターネットやITがどのように変化するかを簡単に予測して、メモしておく。
あくまで連休中につらつら考えた夢想だ。根拠もなく、ただ感じる、というだけだということを予めお断りしつつ。
■コンピューティングの変化
まず大前提として、インストール型ソフトウェアは徐々に廃れていく。つまりクラウドコンピューティングへの全面的移行だ。
ハードウェアとしては、iPhoneに代表されるスマートフォンと、iPadに代表されるタッチスクリーンデバイスの二つが、それぞれの役割を持ちながら進化し、やがては既存のデスクトップやノートブックを完全にレガシーなものに変えるだろう。いや、10年後ならば、今の形のデスクトップもノートブックもなくなっているかもしれない。
家電やATM、券売機などのデバイスも、Android(あるいはChrome?)などの軽量OSによって動くようになるだろう。
■ネットサービスの寡占化
Facebook、Twitter、Ustream、そしてGoogle。この4つで一般の消費者が必要とするインターネットサービスは全て揃ってしまったと言っていい。Facebookが人間関係をネット上でリアルタイム化し、Twitterがテキスト情報(と付随する画像や、その他のコンテンツのインデックス=短縮URL)、そしてUstreamが動画情報の共有をリアルタイム化した。プッシュされる情報で足りない場合はGoogleで検索すればいい。
位置情報や時間という別の要素は、上述の全てのサービスが包含していくので、昨今台頭してきたFoursquareのような位置情報サービスには、これ以上の成長については事実上ガラスの天井によって鈍化していくと僕は考えている。
新しいネットサービスはもちろん今後も輩出されるだろうとは思うが、基本的には上述の4つの企業が2010年代の代表的なサービスであり続けるだろうと僕は思う。(UstreamがGoogleに買収される可能性はなくはないが)
■自動車のネット化
現在はHV(ハイブリッドカー)がもてはやされているが、10年以内にEVへとパワーシフトが起こることは誰の目にも明らかと思う。10年後にガソリンエンジンが完全になくなることはまだないのかもしれないが、EVが主流になることは間違いないだろう。同時に、EVのインターネット接続も一気に進むだろう。
要は、この10年で、インターネットは社会インフラとして一気に拡大し、あらゆる電気機器はインターネットとの接続と、そして恐らくはAppleとGoogleが作ったOSによって操作されるような状態に近づくだろう。
Microsoft、あるいは日本の総合電機メーカーがその世界に生き残るには、彼らに対抗できるOS開発にもう一度全力を投じて取り組むしかない、と思う。