THE SHOW MUST GO ON:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) THE SHOW MUST GO ON

通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

« 2012年4月10日

2012年4月18日の投稿

2012年5月10日 »

今は職種も変わったので少し距離が離れてしまいましたが、以前何年にも亘り機会があるごとに何度も「プロのカメラマン」の方々とお仕事をさせていただいた事があります。いわゆる「写真」もあれば「ビデオ映像」もありなので一般的な「カメラマン」というよりは範囲が広いかも知れません。もちろん扱うのが静止画か動画かによって行動原理は全く違いますし、そりゃ機材も何も全部違います。更にはご一緒した現場の状況や事情や環境によって立ち位置もあまりに違うので一般化しづらいのですが・・・

 

たとえば「写真」の世界

個人的に写真の世界は好きです。もちろん自分がそれで飯を喰ってるわけではないし、基本的に自分の家族しか撮らないという立派なアマチュアですが、それでも写真の世界は好きです。でもってカメラ機材自体にもそれなりに興味はあるんですが、実はプロの仕事の現場にあるカメラ以外の機材やら設備やら施設やらに対しても(多分おかしいくらい)興味があるってのも昔からです。

そんな私が仕事上の役割として広告なり何なりのための写真を撮っていただく立場となったとき、事前にその方が撮ってきた作品の確認をする中で学べる事の多さに圧倒された事も多々ありましたし、現場での立ち居振る舞いについても非常に多くの事を学べたのは非常に大きな経験でした。中にはACCで賞を取った方なんかもいたりして、できあがった作品を見て「この人はやっぱり別次元の人だ」・・・と言う声も出ないくらい圧倒された事もあります。それらも含めて事前の打ち合わせから作品が出来上がってきたところまでを見る事が出来たのは今思い出してもすごい経験だったと思います。

当然ですが、機材の量も質も自分のモノとは別次元です。因みに仮に自分と同じ機材を使っていても取り組む姿勢がそもそも違いますから比較になりません。事前に撮るべき内容についてはキチンと打ち合わせをしてから現場に臨んでいましたから、現場に入ってからは幾つかカットをチェックさせていただくだけで、もうあとはプロの仕事を横で眺める以外に素人の役割は無いわけですが、そういった世界での圧倒的なプロフェッショナルの立ち位置というのに立ち会えたことはその後の色んな私自身の行動に影響を与えているのかもしれません。

因みに私自身、「写真」の世界でのプロの方と直接接したのは殆ど広告なりカタログなりといった制作物のための写真を撮るという場だけです。しかも銀塩(つまりフィルムですね)の頃が殆どですから、今とは機材の使い方もライティングも違うところはあります。その後の加工の仕方も今は全然違いますから同列で見ることは出来ませんし、たとえば報道なりなんなりといった別の現場でのプロのカメラマンの方の立ち居振る舞いの違いというのも理解はしています。でも仕事に対する姿勢、裏づけとなる知識量や経験量というのはそれほど大きく違う事は無いと思うんです。単純に構図の取り方の違いとか何とかってのは当たり前の話で、その先でどうするかってのが無いと駄目だよねと思ったりはします。それすら素人考えではありますが。

 

因みに「映像(動画)」の世界になるとですね

自分的に面倒くさいことがあって、殆ど真面目に取り組まない事にしています。これは「写真」と同じように仕事として、そして仕事をお願いする立場として幾つもプロモーション映像やら何やらを制作していた時期が結構長期間あってですね、絵コンテから演出稿直前まで自分で全部書いたりとか、(もう時効だと思いますが)海外ロケを仕込んだけど出張にできなかったので休暇とって同行したとか、撮影の現場でスタジオさんに代理店のクリエイティブディレクターだと思われたほど態度がデカかったとか、このようなプロモーション映像を作れと言われてから2週間でプロモーション映像2本を納品したとか、まぁ普通じゃない状況で非常に深入りしたことが何度もあって、製作のためのスタッフの役割や撮影から編集に至る機材や設備で何ができるかってのをアマチュアではない立場で経験してしまったことよってですね・・・ 

「自分の趣味であっても深入りしすぎるから、距離を置こう」

とあるとき思っちゃったんです。制作の初期段階から撮影、編集から納品に至るまでの全部のプロセスで多くの人が絡む状況は素人がマネをする必要はないのですが、撮影もそうですし編集という場においても真面目にやってしまうと自分が簡単に納得できなくなってしまうのが眼に見えたもので、こりゃ距離を置こうという事にしました。

もちろん「写真」と「映像」では撮影する人の立ち位置やら役割やらってのはかなり違うところがあるのは事実。更に言うと当然ですが報道と制作(例えばドラマとかなんとかですね)とも違うし、でも、それぞれの状況において誰がどう動くのかってのは「写真」の世界よりも「映像」の方が自分も直接関与する仕事の場で接してきていますので、どうにも自分の趣味の世界という捉えかたが出来ないんです。私の場合。

因みに自分の子供の運動会の映像とか何かの発表会の映像ってのは撮ってます。記録映像として。でもホボ全て撮りっ放しで、一切編集はしません。それをやりだすとまずいです。多分止まらなくなります。寝られなくなります。非常にまずいです。

とまぁ、写真なり映像に巻き付く私の感情というのは、非常に複雑です。

bibendum_iwa

« 2012年4月10日

2012年4月18日の投稿

2012年5月10日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

岩永慎一

岩永慎一

外資IT、日本のIT系を経由して現在通信事業者に勤務。営業やSE、更にはコミュニケーション系を中心にありとあらゆるマーケティング関連の仕事を経験してきたが、現在は通信業界の特殊部隊として常に完全装備で課題に取り組む。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
showbiz
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ