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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

« 2011年9月8日

2011年9月13日の投稿

2011年9月19日 »

戦略とか戦術という単語自体をどう理解しているかというのが問題なのですが、たとえばその人なりの役割によって自分の見える範囲が変わってきて、その役割を果たす事自体が目的なのか、どの程度全体の中での役割自体の位置づけをどのように理解しているのかで単語の使い方が変わってくるとは思います。変な言い方ですが、ある人にとっての戦術はある人にとっての戦略というコトも当然あるとは思います。

なんだか禅問答みたいな話ですが。

 

立ち位置によって理解が異なる戦略と戦術の使い分け

色々と御意見はあると思いますが、私自身は戦略がそもそもあって、それを実現するための戦術があるという理解をしています。つまり、戦略は全体を既定し、それは1つ以上の戦術を実施することによって実現されるという理解です。その理論を当てはめると、実は「ソーシャルメディア戦略」って言い回しに強烈な違和感を覚えるんです。もちろんそれは立ち位置によって異なるとは思うのですが、そもそもソーシャルな何かで自体が商材で無い限り=例えばサイトの運営とかが本業でない限り、ソーシャルな何かの世界で物事が完結するわけがない。その上位に必ずもっと大きな立場で達成するべき目標があり、その前提となる目的があり、そのために何かしら外部に働きかけるという戦略があり、その1つの戦術としてソーシャルな何かを使って何かをするという流れになるはずだと信じています。

ソーシャルな何かの世界での活動は、組織なり何なりの外に働きかける行動(戦術)の1つでしかないという理解。

もちろん、自分の役割としてソーシャルな何か、SNSでも何でも良いんですが、そこで一定の成果を挙げる事がミッションであれば、そこでの何かしらの動きは目的を達成するための戦略という言い方をしても良いのかもしれません。でも、それ自体で物事が完結することは無いわけです。そこでの何かしらの行動自体は実体経済に対して何らかの影響力はあったとしても直接働きかけるものではありません。かならず何かしら次のアクションに繋がないと結果は出ない。結局それ自体で完結することは絶対にありえません。

そこは忘れちゃいけない大事なところ。

 

自分は宇宙の中心ではないという認識

たとえばTwitter上で雨後の筍のように出来た企業アカウントの多くが何時の間にやら沈黙してしまったり、気が付いたらアカウント自体が消滅してしまっている話を良く聞くようになりました。因みにFacebook上で何かしら企業が仕込みを掛けている話が出てきていますが、なんだか早晩同じような末路を取る様な気はしています。ただ、企業アカウントと言っても企業の中で活動自体を担当する事が仕事上の役割として明確に認められているケースもあれば、なんとなく事実上認められている、あるいは実はボランタリーで勝手にやってるケースもあります。そこはまぁそれぞれの事情があるわけで一様ではないのですが、問題はそもそも有る一定の継続性や他の「組織外に働きかける行動」の中できちんとした位置づけが為されているかどうかってのが凄く問題だと思います。

いや、逆に言うと、殆どの場合、そういう定義自体が明確ではなく、とりあえず始めてみたけれどなんだか続かないし、続ける体力も気力もネタもなくなってくるし、単なるPRサイトで終わると訪れる人も減るし、そのうち面倒くさくなるし・・・ 全部が全部とは勿論言いませんが、何となくそんな循環に陥ってフェードアウトする活動ってのがあるよなと思うんですね。

かく言う私の場合、某所にてそういう活動そのものを直接の関係者として手伝っていた時期がありました。組織全体としてどうする?という議論は軽くしつつ、とりあえず小さく始めましょうみたいな所からスタートして一応それなりの期間維持させ、私も直接内容に関与しつつ、それでも組織の中での動きやら組織自体の動きと合わなくなってきたことから最終的に終了するところ(にほぼ近いところまで)関与する事になりました。そのときの経験やら思ったことは色々あるわけですが、組織全体として外部に働きかける動き全体の中での位置づけをキチンと定義し、話題の流れをキチンと作ってゆかないと維持できなくなるねというのは体で覚えました。

もちろんそういう話は製品やら広告やら何やらのキャンペーンとかなんとか言う形で過去20年以上も携わってきたのでそもそも理解はしていますが、過去の経験はどちらかと言うと場を作るほうで自分自身がそこにネタを供給し続ける当事者であるという立場を一定期間続けたのは正直初めてでした。平たく言うとネタ切れが一番怖いとか、まぁ色々あるわけですが、全体の戦略の中でその「媒体」がどう位置づけられていて、そこで達成するべき目的や目標はどうであって、そして戦術として具体的にどう使ってゆくのかというところを常に考え続けないと色々と難しいなというのを、場を作る側とは全く違う立場で勉強した次第。

まもなく40代も終わろうかという立場でそんな寝言言ってどうするよという話もあるでしょうが、でも、日々これ勉強という意識は失いたくありません。

 

そしてぐるっとまわってソーシャルメディア戦略という言い回しへの違和感について

繰り返しになりますが、ソーシャルメディアと呼ばれる一連のサービスやシステムの上での何かしらの行動自体は本来目的ではありません。何かしらの戦略を実現するための戦術の一つでしかありません。単にPVがどうのとか、フォローしてる人がどうのとか、そこでついたコメントが炎上したとかだけで評価するべき物ではないわけです。そして・・・ もちろん担当者や担当するチームの役割や貢献は100%理解しつつも、それが組織なり何なりの全てではないし、それが組織なり何なりを代表する唯一のモノでもないし、全体のなかでそこでどういう風に見られるべきであるか、どう振舞うべきであるかと言ったところをキチンと考える必要があるし、常に考え続ける必要があると思うんですよ。そして、一定の、あるいは所期の目的が達成されたらその場での活動自体を止めてしまうのも1つの選択肢として排除するべきではない。そこまでのロードマップを最初に規定できるかどうか。

いや、ソーシャル云々の世界ってそんな杓子定規な話を持ち込む場とは違うでしょって?

う~ん。まぁ、それ自体は否定しません。まずその活動が個人ベースの話ならそれはその通りだと思います。そこでパーソナルプロデュースとか云々言うのも別に勝手ですから、それに対しても云々言いません。でも、それが何らかの組織の看板を背負うなら、そしてそこでの活動がその組織自体に何らかの影響を与える可能性があるモノであれば、必ず最初の段階から考えておくべきだと思うんです。

 

でも、そんなの上の人間が理解してくれないし、そんな事言ってたら波に乗り遅れちゃいますって?

そんな話は良く聞きます。私自身の経験を踏まえてもよく判ります。でもね、もし、そういう人がたとえばパブリシティやコミュニケーションを担当する責任者だったら、あるいはその人の言葉だったら・・・、そしてそこに「自分自身の意見」としての明確な反論や別案提示がなく、とりあえず俺わかんないし流行りに急に乗るのも怖いしみたいな立ち位置からそういうコトを言っているとすれば・・・ 極論ですが、その方はその立場をお辞めになったほうが良いと思います。その言動が最終的に組織自体を壊しかねないというところは理解したほうが良いと思うよ、と思ったりします。いや、嘗てそういう啖呵を切って色々やって、成果は出しつつも結局色々とエライ目にあった事がある自分ですからあまり大きな事は言わないほうが良いかもしれませんが(笑)

 

bibendum_iwa

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プロフィール

岩永慎一

岩永慎一

外資IT、日本のIT系を経由して現在通信事業者に勤務。営業やSE、更にはコミュニケーション系を中心にありとあらゆるマーケティング関連の仕事を経験してきたが、現在は通信業界の特殊部隊として常に完全装備で課題に取り組む。

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