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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

« 2011年1月16日

2011年1月17日の投稿

2011年1月19日 »

書店でもネットでも時々見かけるプレゼンテーション術系のお話。もちろんそれぞれに一長一短というか一理あるというか、とりあえず毒にはならなそうなモノが多いわけですが、よくよく見ると薬にもならないモノもあるのは別にプレゼンテーション術系に限らない話。

でもね、やっぱり気になることはあるんですよ。都合20年以上もプレゼンテーションを仕事の一部としてやってきた身とすると。

 

もちろんその人なりのスタイルってのはありますから、別に何が悪くて何が良いって話ではありませんけどね

基本的な姿勢として「自分の話をキチンと聞いていただき、判って欲しいコトをキチンと伝える」というのが出来るのであれば、あるいはしてるのであればたとえそれがどんなスタイルであっても良いと私は思っています。

で、実は私のプレゼンテーションというのは一般的なスタイルから言うとかなり変らしいです。

と書くと何言ってるんだよ?って話になるかとは思うのですが、実際のところ基本的なスタイルが何となく身についた後で、かなり自分としてのスタイルを作ろうと努力した時期があります。都合6年くらいの期間にわたって、週に3回くらいは2時間前後の製品紹介のプレゼンテーション(というかブリーフィングというスタイルのモノでしたが)をやっていた時期があります。正直人の前で喋るのはシャイで内気でナイーブな私にとって苦痛(全部嘘です)なのですが、流石に仕事でバッチリ喋る必要がある場合はとにかく自分の話を聞いて理解して覚えて帰って欲しい。全部は無理。でも何とかしたい。

じゃぁ、どうすれば話を聞いてくれるんだ?

 

話を聞いてもらうことが最初で、だったら資料なんて正直何でも良いって言う境地

極端といえば極端ですが、身振り手振りを加えつつ、聞いてる人をいかに眠らせないか、いかにわかりやすいたとえ話を挟みつつ理解してもらうかっていうのが勝負なわけです。

もちろん、これは喋る事が仕事だからこそ突き詰められる話です。たまに誰かの前で喋る程度だととても大変なのはよく判ります。でも、「これを伝えたいんだよ」って話がキチンと自分の中に出来て、それを伝えるための前段を組み立て、結論としての言葉をキチンと作れれば、多分大丈夫。

それが数字の報告とかだと、もちろん別の話です。でも、それが自分や人の意見なり何なりを伝える場であるとすれば、多分資料なんて途中でどうでも良くなるよね、って所まで行こうと思えば行けちゃいます。多分。間違いなく。きっと。

 

因みにそんな中で一番やっちゃいけないのが、資料の朗読。たとえば1ページ中の文字数はコレくらいにしなさいとか、もっと図版を入れなさいとか、文字のサイズはコレくらいにしなさいとかの技術論はよく言われる話です。

それは正しい。きっと。

でも、テクニックを習得(というか学習)すれば喋りがうまくなる訳が無いのは、多分多くの人が知っている事実。そうです。勉強すれば達人になるわけがない。

 

じゃぁ一体何をすればいいの?

私のやり方からひとつ。

そうですね。例えば資料の見出しだけを書いた紙を用意して、自分の話ができるかどうかの練習をしてみるとか。ちなみに私が全く新しい話をするときには必ずページ構成(つまりページのタイトル)を白い紙に赤いサインペンかボールペンで書くところから始めるのですが、それに近い話というヒント。

で、見出しだけを見て話の全体を話せなければストーリーが頭に入っていないので、多分駄目ですね。やり直し。順番が間違ってるかもしれないし、そもそも理解していないのかもしれない。

因みにこれは、誰か他の人が作ったプレゼン資料を元に喋るとか、そこから話を再構成するとかの場合にもよく使ってきました。で、ストーリー構成だけでもチャンと頭に話が収まれば、あとはどんな資料でも喋ってしまうのですが・・・ これはちょっと上級編かもしれません。

 

そのほかにシャドープレゼンテーションっていうのもあって、これは過去のエントリーでも書いたことがあるんですが、暇なときに頭の中で目の前の事を誰かに説明するっていう状況をとにかく思い浮かべて説明しまくる。これをやってると普段からモノゴトを説明するのが楽になってきますし、本番で質問とかをキッカケにいきなり話の方向が変わってもそれほど慌てない・・・はずです。

ただ、普段から説明がまわりくどくなってしまうとか、若干の弊害はある(らしいです。私、よくそう言われます・・・反省)とか、気をつけないといけないことも無くはないですが。

 

bibendum_iwa

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プロフィール

岩永慎一

岩永慎一

外資IT、日本のIT系を経由して現在通信事業者に勤務。営業やSE、更にはコミュニケーション系を中心にありとあらゆるマーケティング関連の仕事を経験してきたが、現在は通信業界の特殊部隊として常に完全装備で課題に取り組む。

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