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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

« 2010年9月14日

2010年9月15日の投稿

2010年9月17日 »

どんな場でも基本的に同じだと思うのですが、自分が手に入れた情報の鮮度について、それが「最新」なのか「最近」なのかというところで非常に大きな違いがあるはずなんですね。たとえばそれが書籍や雑誌ならそれなりの時差があるのは何となく社会的なコンセンサスが取れている話だとは思います。それが新聞あたりになると、制作から販売までの仕組み上、どんな新しい話でも半日程度の時差がでるのはよくある話で、それがある意味「新聞は旧聞であり、ネットのスピードには追いつけない」論のひとつの論拠になっているという風には見えます。

でも、じゃぁネット上で手に入る情報が「最近」あるいは「直近」の情報なのかどうかについて、チャンと考えないと何気に面倒くさい事になることを、意外なほど意識してる人は少ないような気もします。

どうなんだろ?

 

口コミサイトの情報や地域情報の鮮度を誰が担保できるのか?

グルメ系のサイトの情報について、取り上げられている店舗とサイト側で裁判になっている話が出ています。裁判になっている話ですので外野がどうのこうの言っても仕方ないのですが、とりあえず店側の「過去の情報を掲載するのは止めていただきたい」という主旨の主張には一定の理があるような気はします。

因みに私がグルメ系サイトの情報を見る場合、その店が直接関与しているサイトはメニューやら営業時間を確認したり、あるいは店までの地図をケータイに送ったりするという用途に限定している事に気づきました。

ただ、これは逆に言うと、口コミ系評価自体が書いた人の主観に基づくものなんで参考にはするかもしれないけれど別に信じないよ~という私自身のスタンスがあったり、そもそも何年も前の情報を見てもきっとメニューとかも変わってるよね?というコトを普通に思ってるわけです。立場を逆にすると、昔行った店の評価を人から聞かれても「あの頃は・・」って注釈をつけないと話せないわけで、その辺の私自身のシニカルさが人の繋がりを重視する多くのソーシャルメディア系サイトと距離を開けるという私の行動に反映されているのかもしれません。

 

そうそう。その意味で言うと、最近色んな絡みがあって、グルメ系だけではなく色んな企業や団体の情報をネット上で探すというコトをときどきやるのですが、そのなかで地域情報系サイトでの電話帳情報なども同じような性格を持ってるよな、と思うことがあります。

ある時点で何かの形で拾った商号、住所、電話番号などの情報入手日とか更新日などが全くわからないことが多く、結果的に殆ど信用できないというものに多く行き当たります。

まさに、情報の鮮度の問題。ふむ~

 

ネット上の情報は常に最新ではあるが、直近の情報だとは限らないというコトは社会的基本合意事項として認知されている?

【最新】 入手できる範囲で最新である事

ここがとても大きい気がします。他の人が内容を更新しなければ、たとえ入手できた情報が10年前の情報でも「最新」となるわけです。その情報がいつのモノなのかを誰かが担保し、それを理解した上で参照され、利用されるという流れがあれば良いのですが、どうも「最新」と「最近」がゴチャゴチャになってる事が多い気がします。

もちろん、過去の情報も含めた高い参照性というのはIT技術の成果であり、それを簡単に利用できる「ネットの世界」というのはもちろん凄い存在です。でも、そこにあるものは、その参照されているものの最新の内容を反映しているかどうかっていうのは別の問題なわけです。

 

自分が参照しているものは、「一体誰が誰の為にどのように作られたいつの時点での情報なのか」というコトをきちんと理解しないとダメだよね、というのは忘れちゃいけない重要なコトだよねと改めて思う今日この頃です。

bibendum_iwa

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岩永慎一

岩永慎一

外資IT、日本のIT系を経由して現在通信事業者に勤務。営業やSE、更にはコミュニケーション系を中心にありとあらゆるマーケティング関連の仕事を経験してきたが、現在は通信業界の特殊部隊として常に完全装備で課題に取り組む。

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