THE SHOW MUST GO ON:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) THE SHOW MUST GO ON

通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

« 2009年11月22日

2009年11月23日の投稿

2009年11月24日 »

これは本当によくある話ですが、本来は浄瑠璃の世界の用語で、ひと言で言うと「一番の聞かせどころ」。で、これを「冒頭の部分」あるいは「歌いだしの部分」という風に思われているケースがとても多いというのも良くある話です。

ある業界などでの言い回しが一般に知られるようになると解釈が独り歩きするケースというのは良くある話ですが、これもその一つかもしれません。

 

じゃ、自分んお話のサワリってどこなの?という話に瞬間に反応しなくてはいけない時

ある瞬間に、ある一定の持ち時間で何とか話をしてくれというお願いがある時。これがたとえば3分間とか5分間なんて世界だと、いわゆるエレベーターピッチの世界になるわけです。その間に出来る話には限界がある。おそらくひとつしか話ができない。話す相手がそのただひとつの件についてどのくらい理解しているかについては不安がある。さて、どうするか?

ここまでキツい状況には遭遇したくないですが、自分の仕事柄、たとえば持ち時間は全部で30分くらいってのは事実ありました。プレゼンテーションとデモンストレーションを全部合わせても30分。あるいは前後の説明の時間無しでデモンストレーションだ10分間とか。しかも相手の理解レベルは全くわからない。それなりにキツいのは事実。

実はフル・ストーリーで90分とか120分くらいかける内容が元だったりするので「それなりにキツい」ってのは殆ど社交辞令の状態でなのですが、それでもお客様の条件に合わせるしかない。ただ、幸いに自分としては完全に自分のものになっている話。ということで・・・

Q: あなたの話のサワリの部分だけを10分間でお願いします
A: わかりました。実はですね・・・

と来るわけです。サワリの部分がいわば話の根幹。それ以外の部分はいわばそこに至るための前振りや演出の類ですから、というと言いすぎですが、でも持ち時間が少ないなりに持って帰ってほしい部分ってのを決めて、それを補強する説明を頭の中で瞬時に組み立ててゆく作業が頭の中で自動的に進みながら話をしてるという変態なのがワタシのようです。

 

そもそも伝えたいものは何か、そしてそれに優先順位を付けているか

伝えたいモノに優先順位を付けるというのは以外と難しい話ですし、それ以前に優先順位を付けるという発想が意外に無いものです。でも、思うところを全部話を出来るチャンスなんてそれほどない。むしろ出来る事はないと思ったほうが良いくらい。そうなると、色んな事を考えつつ、そもそも本質として何を伝えたいと思っているのかをキチンと考えないといけないわけです。

ただ、それも誰に対しての話なのかを考えておかないといけない。自分と同じような立場の人なのか、企業のエグゼクティブなのか、同じ業界の関係者なのか、どういう立場の人なのか。ワタシはアホなので、その場ですぐに対応できるほどの応用力は持っていません。じゃ、どうしてるかというと、単純に色んなケースを想定して頭の中でシミュレーションしてるんです。ひたすら練習するんです。昔からそうしていますし、今でもそうしています。

以前に「アホな知ったかぶり」という立ち位置というエントリーでネタとなる話を頭の中で反芻する話をしたかと思うのですが、実はその反芻するバリエーションに「対象」ってのがあるんです。もちろん会う可能性のない人を相手にするのではなく、もうちょっと具体的にイメージできる人を対象に考えていますが、これはこれで表現のバリエーションを仕込むうえでは結構重要なモノになっています。

あ、あくまでもワタシ自身については、ですけど。

 

bibendum_iwa

« 2009年11月22日

2009年11月23日の投稿

2009年11月24日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

岩永慎一

岩永慎一

外資IT、日本のIT系を経由して現在通信事業者に勤務。営業やSE、更にはコミュニケーション系を中心にありとあらゆるマーケティング関連の仕事を経験してきたが、現在は通信業界の特殊部隊として常に完全装備で課題に取り組む。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
showbiz
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ