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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

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実はかつてIBMに勤めていながらTCP/IPってどうよ、とか、インターネット(正確にはNSFネットとかMilネット、あるいはその前のARPANET)ってどうよみたいな話を1980年代末から90年代前半にかけてやっていた時代がありました。SNA全盛期のその頃ですから社内的に結構風当たりが強かった時期もありましたが、日本でそんな話をしてる人間は他に居ないことから、それなりに重宝がられていたのも事実。

で、そんな頃に良くあった誤解を少し思い出してみます。

因みに、古い記憶をたどっているので、事実誤認や何らかの記憶違いがあるかも知れません。また、当時と今では色んなモノの理解や解釈が違う部分もありますので、ひょっとしたらそういった部分での違いもあるかもしれません。とりあえず昔話のひとつとしてのネタ、です。

 

「EthernetとTCP/IPは同義」
これ、本当によくありました。物理的なネットワークと通信手順の話は別です。

「TCP/IPというのは誰かが作ったひとつの製品の名称である」
その後1990年代半ばにTCP/IPという名称を持った通信プログラム製品が現れましたが、そもそもはTransmission Control ProtocolとInternet Protocolの二つの単語をくっつけたもので、幾つかのプログラムや手順を総称したもの、でした。少なくとも1980年代後半から90年代前半にかけては。時代的にオープンソース的な考え方は存在しなかったので、誰かが作ったプログラムという誤解をよく受けていた記憶があります。

「インターネットは核戦争に耐えるネットワークというものを目標に作られた」
結果的には1割くらいは正解といっても良い状況になったかもしれませんが、そもそもは違います。少なくともワタシは当時からそう考えていましたし、すくなくともARPANETなどの着想が生まれた1950年代末から60年代初頭の時点でオンラインでの処理をガンガンできるシステムはホボ存在していませんでしたし。でも、最終的に米軍のための軍用のネットワークとして分離された部分においては、ある程度事実といえるかもしれません。

「TCP/IPはUNIXのための通信手順である」
当時の状況的に、これはある意味仕方の無い誤解といえました。各メーカーは独自の通信手順かBSCあるいは無手順での相互接続しか基本的にサポートしてない時期で、そもそもOSIの参照モデルが云々とか議論されていた中で、全然別の発想とアプローチでネットワークを構成しようとしていたものですし、かつ最初は大学とか何らかの研究所のためのプロトコルみたいな理解もありました。初期のUNIXはいわゆる商用に利用されることは殆ど無かったので、結果的に余り一般の人の目に触れることが無く、結果的にそんな理解をされていたと思います。事実、ワタシがTCP/IPのデモをやっていたとき、お客さまは大抵なんらかの研究機関か大学関係者でしたし。

 

ま、そんだこんだで1993年の商用開放前夜にはいろんなことがありましたとさ、ということを少し思い出してしまいました。

bibendum_iwa

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岩永慎一

岩永慎一

外資IT、日本のIT系を経由して現在通信事業者に勤務。営業やSE、更にはコミュニケーション系を中心にありとあらゆるマーケティング関連の仕事を経験してきたが、現在は通信業界の特殊部隊として常に完全装備で課題に取り組む。

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