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Gartnerから、メディアタブレットの2011年の出荷台数及び2012年以降の予測が発表されました(Gartner Says Worldwide Media Tablets Sales to Reach 119 Million Units in 2012)。

このデータを元に、他の出荷台数予測と重ねてグラフ化してみました。GartnerはPCとメディアタブレットは2011年のデータを元に予想を発表していますが、スマートフォンはまだ発表していません。このため、最後に予想を発表したデータと2011年の実績データから、2012年の予想データを以下の様にしてもとめてみました。

2012年予想データ x 2011年実績データ / 2011年予想データ = 修正後2012年予想データ

これは2011年の実績データと予想データ比を元に、2012年の予想データを修正した感じをイメージしています。このため予想よりも実績データが多い場合はより上側にシフトし、悪い場合は下方に修正されます。

■各カテゴリの出荷台数

(出典:Gartner)

上図を見る限りは、スマートフォンすごすぎって感じに見えなくもありませんが、PCの出荷台数が低下したのは、スマートフォンよりもメディアタブレットの影響の方が強いかな?と私には見えます。

また、各OS/プラットフォーム毎にも出荷台数をグラフ化してみます。PCのOSにはLinuxもありますが、極少量であるため除外します。Macの出荷台数はApple発表のものを使用します。2012年のMacの出荷台数は予想値は明確にないため、過去の平均伸び率(1.23)を用いて、1,789万台(2011年出荷台数)x1.23で、2012年のMacの出荷台数(2,207万台)とします。PCのWindowsの出荷台数は全体からMacを引いた値を採用。

スマートフォンは、上記の予想値と実測値の比較から2012年の各プラットフォームの出荷台数を予測しました。

■各プラットフォーム出荷台数

この考え方でもAndroid系が2012年にWindows系を抜くことになります。若干、スマートフォンのAndroid出荷台数が37,800万台と言う途方もない数字になってしまったため、本当にこの数字に到達できるのか不明です。このためもう1ヶ月ぐらいに発表されるスマートフォン出荷台数から少し修正があるかも知れません。

少し前に、"Androidは出荷台数でWindowsを逆転できるのか"で、Windows系3.88億台、Android系4.08億台と予想しました。

今回では、Windows系3.76億台、Android系4.16億台、Mac/iOS系2.12億台となりました。スマートフォンの出荷台数予測が大きく違うとこのようなブレ幅が大きくなりそうです。

Windows Phoneに関しては正直言えば、2012年の出荷台数は予測はできないのではないかと思います。2011年までの数字を見れば、それほど大きな立場になるとは到底思えません。

ですが、Nokia Lumia 900を100ドルで販売していることを考えると私が予想している数字よりも大きくなる可能性があります。ここまで強引な手法をとるとは思っていませんでした。が、それほどやらなければシェアは取れないことはMicrosoft陣営には分かっているのでしょうし、シェアを取らなければプラットフォームとしてwebOSやSymbianの様になるのが見えています。

MicrosoftはXboxで赤字覚悟に長期間投資することが出来る体力と意思を持っていることを証明しています。このため、Windows Phoneも同様に投資し続ける可能性があります。ただし、ゲームコンソールの場合は、3世代目はPSが自分でこけたのもあるのでXbox 360の様にある一定の成功を勝ち得るましたが、Windows Phoneが同じような成績になるかはまだ不明です。

Gartnerがそのうちスマートフォンシェア予測を発表すると思うので、それでまたデータをリフレッシュしたいと思います。最も出荷台数を誇るスマートフォン次第で各プラットフォームの出荷台数が大きく変わると思われます。

データはUNIT数(PC、スマートフォン、メディアタブレット)にあります。各種計算結果をシートに散らばっていて見づらいですが、数字はご自由に活用してください。Gartnerが発表してる数字をまとめているだけですので。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

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