JCFに参加して、最も面白かったのは3D CADのデモだった。
PLMと聞けば、最近上場したネクステックのおかげかどうか、BOMが中心になってしまいがちなのだが、BOMは見えない。
今回、JCFではダッソーがメーンだったために、CADが中心だった。3DのCADは、目に見える。トヨタの講演で、自動車が障害物に衝突してつぶれる実験と、CADによるシミュレーションを同時に見せてくれたのだが、これが非常によかった。トヨタ幹部も絶賛とはいかないまでも、使える程度のシミュレーションになってきたとの太鼓判。技術の進歩はすごいなあ、と単純に感心した。
こうした「見える」ものが多いので、製造業もしくはIT系で製造業に興味のある人は、CAD系のカンファレンスに行くと面白いはずだ。こうしたソフトウェアはダッソーを含めた数社の寡占状態なのが現状。使うのは難しそうだが、使いこなせれば相当に役に立つのだはないだろうか。これは、ベンダーの売り文句だけでなく、心からそう思った。3D CADはこれからユーザビリティの勝負にはるのだろう。そうなれば、記者にはわからない世界かもしれない。ともあれ、より使いやすくなることを切に望む。