« 2011年12月1日

2011年12月6日の投稿

2011年12月7日 »

大阪市長選挙で橋下さんが平松さんを打ち破り、大阪新市長に就任することになりました。日々、様々なメディアで大阪市の財務状況が悲惨な状況であることが伝えられていますが、他の類似市と比べてどれだけ悪い数字なのかが気になって、少し調べてみました。

結果から言いますと、なんとまあ、たしかにこの数字は悪いなぁと感じられるものだったので、備忘録がてら、以下に記します。

■市職員数比較
職員数(2008年時点)が多い順に上から並べてあります。できるだけ近い規模で比較できるよう、政令市における人口1万人あたりの職員数での比較になっているのですが、大阪は余裕のワースト1位。次点の名古屋市と比べても20%以上も人が多いです。

人口数から言っても、横浜市クラスの効率性を目指すことも無理ではないはず。そうすると、なおさら大阪市の非効率性が目につきます。

政令市:職員数:職員数/人口1万人
----------------------------------
大阪市:3.9万人:147人  ※参考:市人口267万人
横浜市:2.8万人:77人   ※参考:市人口370万人
名古屋市:2.7万人:120人  ※参考:市人口226万人
神戸市:1.7万人:112人
京都市:1.6万人:108人
札幌市:1.5万人:77人
川崎市:1.4万人:100人
広島市:1.2万人:102人
福岡市:1.0万人:72人
仙台市:1.0万人:94人
(出展:読売新聞2010年8月23日)

■市民一人当たりの市債
2008年時点では、大阪市が頭ひとつ抜けて悪いです。大阪市を100%とすると、次点の福岡市は88%程度、前述の横浜市(同65%)と名古屋市(同74%)と比べると、なお一層、市の財政の悪さが目立ちます。

政令市:市債/市民1人
---------------------
大阪市:195.1万円
福岡市:172.2万円
神戸市:162.6万円
 ~
名古屋市:144.8万円
横浜市:125.9万円
(出展:Wikipedia)

■市民一人当たりの人件費・物件費
2008年時点で比較すると、人件費・物件費は他市と比べて20%近くも多く、市民から徴収した税金を使っているということになります。ちなみに、大阪市はカラ残業や厚遇された福利厚生などが有名であり、比較できる数字以上に差は大きいと思われます。

政令市:人件・物件費/市民1人
--------------------------------
大阪市:13.9万円
類似団体:11.4万円

(出展:大阪市市政)

NAKA

« 2011年12月1日

2011年12月6日の投稿

2011年12月7日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

中 寛之

中 寛之

アクセンチュアに勤務。
ITIL Managerとして、システムインフラのコンサルティングを中心に、業務領域まで幅広く担当しています。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
infra
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ