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2005年12月10日 »

「Les Blogs 2.0」のセッションから。市民ジャーナリズムとしてのブログと既存のメディアーー後者に属していると自負する私には、やや耳の痛いテーマだった。

パネリストは、市民ジャーナリズム代表として、フランスのニュースブログAgoravoxのJoel de Rosnay氏、世界のニュースをブログで報じるGlobal VoicesからRebecca MacKinnon氏とEthan Zuckerman氏、既存メディア代表としてラジオEurope 1のCathy Nivez氏、出版社Hubert Burda MediaのMarcel Reichart氏が並び、モデレータは新聞社International Herald TribuneのThomas Crampton氏が務めた。

05122005_020_s総じて印象的だったのは、MacKinnon氏の発言だ。MacKinnon氏は元CNN勤務。CNNというマスコミの中でも超花形企業を辞して大学へ行き、Global Voicesを共同設立した人物だ。彼女がブログに活路を見出した理由は、既存メディアへの落胆にあるようだ。CNN時代、日本と中国を拠点としていたMacKinnon氏は、北朝鮮問題など自分で調査した情報があったが自由に発言できず、インタビューでも質問事項が決まっていた。そればかりか、観光地を回るなど、ツーリズム的な視点を求められるようになったという。「既存メディアが真剣に真実を報道する時代は終わっている。(既存メディアは)インフォテイメントになった」、と基本の姿勢を失っている現在のメディアを批判した。

Europe 1のNivez氏は、「自分たちはピノキオ、ブロガーはゼペット」と言う。ブログを単なる日記としか思っていなかったNivez氏、ある分野について調べているうちに、ある人のブログを発見し、その情報の深さ、正確さ、速度に圧倒されたという。「ブロガーはジャーナリストの先をいっている」とNivez氏。正確さという点では、ブログは既存メディアに対し、正確さに忠実であることをリマインドさせる存在だとまとめる。

ブログの登場により、既存メディアおよびジャーナリストの価値がすべて否定されるわけではない。ブログと既存メディアは、お互いを監視しあう関係だったり、補完的な関係として共存するというのが、一応全員が一致した見解だった。

冒頭、モデレータのCrampton氏が「15年後、既存メディアはなくなっていると思うか?」という問いかけたところ、手を挙げていた人が想像以上に多かったのが少し気になる。。。

*写真はパネルの様子。右からMacKinnon氏、Crampton氏、Zuckerman氏、de Rosnay氏。

sueoka

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末岡 洋子

末岡 洋子

欧州在住、フリーランスのライター兼ジャーナリスト。

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