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印刷・出版関係の方には必読のオルタナブログ記事をご紹介!

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ここ数日個人的に非常に気になるエントリー、ちょっとおおげさかもしれませんが業界によっては天変地異的に受け止めても良いと思われるエントリーがオルタナブログに連続でアップされています。

何かしらの組織・団体が会費を集めて、定期刊行物としてとして発刊された印刷物のデジタル化プロジェクトにおいては、技術的な側面だけでなく、今後印刷物をオンラインに移行したとして現在集めいている会費をどうするか?という課題に直面するようで、

従来の紙で提供していきた会報などをオンライン移行した場合、そこで浮いたコストをそのまま運営側が削減分として受け取れるのか、会員に配分していくのかは、それぞれの組織、団体で変わってくると思われます。

それと、歴史がある組織・団体であればあるほど、年齢層も広く、オンラインへの移行を行いたいと考えても、紙媒体での情報提供をすぐに停止してしまう事はかなり高いハードルとなり、従来版とオンライン版の2重提供という移行期間をどのくらい定めるのか?という事も結構重要な事柄になり、最終的に紙はオンデマンドで必要部数だけ提供できないか?って話に展開していくのですが、

技術的な側面では、DTPはMACで行われている事が多く、OS9の時代に作成したデータとOSXで作成したデータでは検索機能つきのデジタルカタログを作成しようとするとOS9時代のテキストデータが文字化けせずに開発環境に持ち込めるか?という事前調査が重要になりますので、この辺を今後取り組む予定の方は構築予算だけでなく、事前調査の費用も絶対予算化することをお勧めします。(アウトライン済みのデータしか保管していないってケースも)

前置きが長くなってしまいましたが、まずこれまでデジタルカタログのようなツールを有償で提供してきた会社にとってGoogleのブック検索は検索エンジン対策と販売経路への誘導をワンストップで提供してくれるという点でまさに既存業者にとっては脅威のはずというのは以前にもお伝えした通りでして(ただ、Googleのブック検索については、まだ日本で印刷会社も出版社もあまり好意的に受け止めていないとか、無関心ってケースも多々あるようですが)

それと、現在のわたくしの抱える諸般の事情により、電子ペーパー、電子ブックについては、ハードウェア先行ではなく、出版側が既存読者に使ってもらう仕組みをまず提供したところが勝ちなのかな、、、としか書けないので、

この辺を踏まえていただき、オルタナブロガー諸氏による注目エントリーをご紹介させていただきます。

シロクマ日報さんの↑これを読んでいただきつつ、松尾さんのこちらの記事を読んでいただきたいです。

ご存知のように、松尾さんはITmedia MacWIRE for iPhoneのかなり当事者であり、

10万ダウンロードという事のほか、広告実験がどのような成果が挙げられるかは非常に興味があるところだったりするのですが、ここだけで今回は終わらずに、オンデマンド出版アプリがオープンソースで提供って話がここで登場してきたわけです。

PediaPressという名前から想像するに、オープンソースで提供される機能は現在はwikiで構築されたサイトであればこのオンデマンドプリントサービスを簡単に実装できるものと推測され、これがMTだったりWordPressといったCMSなどのサイト構築アプリ、PDFやそのほかの文書形式にも対応していくのは時間の問題ではないのかな?と思うのです。

文字化けやら、縦書き表示など日本語への完全対応には時間が必要という話は当然出てくるはずなのですが、問題はそこではなく、

Kindle、iPhone、そのほかの電子ペーパーの互換形式でのデータ提供はこれまで本に対してお金を使ってくれていた人たちが望んでいるメディア対応策であり、ここにコンテンツ投入を行わないというのは出版側のわがままでしかない時代がもう目の前に来ているのだと思います。

これまでは、紙だったものがオンラインになって、コピーし放題ってところで話が止まることが多かったですが、今回のニュースは出版側がこれまでこだわってきた紙という媒体に、このオンデマンドプリントのオープンソース提供という形で、いわばインディーズ出版のような様子見をして、人気があれば輪転機を使って印刷という戦略をとることが可能になるって事ですよね。

わたしが始めて日本印刷技術協会(JAGAT)で講演をした時に、デジタルカタログの話をした時に、「デジタルカタログを提案しても印刷部数を減らされるので、提案しても意味がない」って話をされたのが今でも痛烈な記憶として残っているのですが、

音楽のダウンロード販売がこれだけ世の中に浸透した現在、輪転機が回らないと自分達のビジネスが回らないという事であれば、印刷会社の方は版元と、こういう技術を利用してどうやってビジネスを展開していくかを、早急に話しあっていく必要性があるのではないでしょうか?って、これは日曜のブログネタじゃないですよね~~(苦笑)


あまりに最近の仕事に直結しているネタなので、最後にちょっとだけ宣伝させてください。

わたしの会社はもともと音楽制作、ホームページ制作会社としてスタートしたのですが、創業から10年を経過するなかで、それまで蓄積した知識・経験を活かしながら、今回ご紹介したような

  • 印刷関連会社の経営・管理層へのインターネット戦略への知識・ノウハウ提供
  • 印刷関連だけでなく、ネット関連サービス会社を含んだ、営業社員のネット活用知識不足に悩む会社さんへの、社内教育・講演の実施

など、ここ3年程は制作業務だけでなく、上記のような内容においてもサービス提供させていただいておりますので、ご興味のある方はこちらのフォームのほうからお問い合わせいただければと思います。

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