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心が折れてしまう前に予防的視点でのメンタルヘルス情報発信

認知行動療法 その4(認知の再構成)

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少し間が空いてしまいましたが、前回、『自動思考を捉える』と言うところまで解説しましたので、今回は次のステップに移りたいと思います。

少しおさらいしますが、状況(自分に起こっている事実)が感情("怒り"や"悲しむ"などの感覚)を作っているのでは無く、この間に"自動思考"と言う、自分の中で起こった状況を自分の中でどの様に認識するか、自動的考えています。これは自分自身のスキーマ(これは価値観や人生観などの自分の中にある規則の様なものです)により、自動的かつ瞬間的に浮かんで感情を呼びこして、また自動的に消え去ってしまいます。しかし、感情を生み出したこの自動思考を捉えることで、自分自身の認知を見直すことが出来ます。

ある状況下で、ネガティブな感情にとらわれて強いストレスを感じる人もいれば、かたや同じ状況でもポジティブな感情が湧き元気になる人もいます。

これは人それぞれ、違うスキーマを持っており、状況に対する認知が全く異なるものになるためです。

普段はこの認知自体を意識することはあまりありません。しかし認知行動療法では、この認知の部分を自分で見直して再構成することで、ネガティブな感情を軽減(ネガティブな感情をいきなりポジティブな感情に切り替えることは非常に困難ですが軽減することは可能です)することを目的としています。

そもそも、ストレスを感じるのはなぜでしょうか?

現代社会では日々ストレス要因にされされて生きている様なものですが、実はこのストレス要因がそもそもストレスを作っているのではないのです。(もちろんストレスを感じるきっかけにはなります)

実は、

"ストレスを作っているのは自分自身" なのです。

「そんな馬鹿な!」と言う方もいらっしゃるかも知れませんが、ストレス要因となる状況に対して、それを"ストレス"として取り入れてしまうか、自分には関係ないことと捨ててしまうかは、自分自身で選択しているのです。

"認知"によりストレスとして取り入れる選択を自分自身のなかで行っているのです。

なので、この"認知"を見直し、"再構成"することで、自分の中でストレス要因に対する受け取り方の選択肢を増やして行きます。これは段階を踏み自分で実践するこができます。(もちろん第三者の意見を取り入れることも有効です)

今まで自分のスキーマにより無意識に取り入れてしまっていたストレス感情を、"認知の再構成"を行うことで、今までとは違った感情に置き換える手助けをすることが可能となり、日々のメンタルケアに有効な手段となります。

さて、この"認知の再構成"どの様な段階で実践するのか?次回は具体的な手法(「コラム法」)を使って解説しますので、お楽しみに!

メンタルケアは毎日の習慣化がとても重要ですので、皆さんも是非自分の生活の中に取り入れて見て下さい。

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