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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

太字の入っている本は太字だけ読んであとは飛ばしたほうがいい理由~私が太字を入れる理由はちょっとだけ違いますが

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※太字だけ読めば要点がわかるようにしています。お忙しい方は太字だけどうぞ(今回は9秒で読めます)。

ITに強いビジネスライターの森川ミユキです。

数記事前から太字だけ読めば要点がわかるようにしているのですが、何でそんなことを始めたかというと、あることを思い出したからでした。

私の知り合いの営業コンサルタントにYさんという方がいます。私がライター専業になったこともあって、もう数年ぐらいお目にかかっていないのですが、一時期はかなりべったりお仕事をご一緒させていただいていました。

そういう仲でしたので、けっこう些細なことを相談し合ったりしていたのです。

ある日、Yさんと電話していたときに、「そういえば、Mさんの最新の本が献本されてきたんだけど読んだ?」

「ええ」

「早く読む方法ない?」

Yさんも私も自営業なので、同じく自営業仲間が著書を献本してくださることがあるんですね。もちろん「書評を書け」ということなのですが。

書評を書く義務はないのですけれど、そういうことを怠るとだんだん友人が減っていくのは、世間一般と同じです。Yさんも書評を書こうと思っていたのですが、読むのが面倒なので良い方法はないかを聞いてきたのです。

まあ面白い本や自分の専門分野ならこんな相談もなかったのでしょうけど、はっきり言ってよく出版社が出したなあと思うような駄本でした。タイトルどころか、何についての本だったかも今となっては思い出せません。

その後、Mさんとはお付き合いがなくなったので、書評なんか書くんじゃなかったと悔やんでいるぐらいです。そんな感じの本なのでYさんの心痛は察するに余りあるものでした。

そこで誰でもやっていそうだが、実はあまりやられていないとっておきの方法をYさんに教えて差し上げることにしました。

「15分もあれば読める方法がありますよ。それは・・・」

ビジネス本とかノウハウ本って、大事なところを太字にしているのが多いじゃないですか。なので、

太字になっている箇所だけ読む

と、だいたいの内容は掴めます。少なくとも的外れな書評を書かないというのが目標ならそれで十分です。

それどころか余計な情報が入ってこないのと、太字はやはり著者(あるいは編集者)が強調したいところでもあるので、「しっかり読んでくれて、ありがとうございます」と言われることさえあります。

これがたとえばジジェクの『絶望する勇気』だったらこんな読み方をせよとは申しません。そもそも太字もありませんし。

でも浅い本ならこれで十分です。

というより、実は浅い本ほど太字が入っていたりします。なぜなら浅いので、太字を入れないと大事なことがあるかどうかもよくわからないからです。

ちなみに私は自分がゴーストした本に太字は一切入れません。取材時に深いところまでしっかり聞いたという自負があるからです。

その後編集者が太字を入れることがありますが、それはもう私の範疇ではないので文句はありません(私の手をいったん離れたら、見本が来るまでどんな本になっているかわからないので、文句が言いたくても言えなかったりもします)。

ということで太字が入っている本であれば、太字だけ読むのが時間を節約できる上に、かえって著者の意図が掴めたりして、お勧めです。

そういうことを思い出したので、私の記事も時間を節約したい方のために太字を入れるようにしたのです。

ただ私の書いていることは浅いのではなく(本人比べ)、ウケを狙って要らないことをたくさん書いている自覚があるからで、そこは区別してくださいね。


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