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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

フリーランスにとってパカボジはダメだけど、アファメーションはいいのではと思うわけ

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ITに強いビジネスライターの森川ミユキです。

このブログ、いちおう物書きなので多くの人に読んでいただきたいのですが、あまり世の中の流行り等について詳しくないので、結局ごく少数の方がよほど暇なときに読むものとなっているのではないかと推察しています。今回はたぶん1,000人に1人ぐらいしか関心のない話題と思いますが、かなり一生懸命書きました。

安定を求めない方へお話しします

このブログのリードは、

ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

となっていますが、元々は、

ライターと聞くとまず思い浮かぶのは、雑誌やWebなどのメディアに書いている人のことだと思います。しかし、それで食べられる人はほんの一握りです。一方で、法人がPR用に発行している媒体の記事を書くことで原稿料をもらう仕事もあります。これは比較的収入が安定する仕事です。コピーライターと似ていますが、求められるスキルも成果物も違っていることから、私はこの仕事を「ビジネスライター」と名付けました。本職は別にありながらビジネスライターをやっている人が多い中で、ほぼ専業でやっている筆者がビジネスライターの実態を紹介します。10年以上会社員として働いているが、辞めてライターにでもなりたいという方は必読です(お勧めはしませんが、やれるかどうかの判断材料は得られると思います)。

といった趣旨のものでした。

ちなみに申し上げておくと、

10年以上会社員として働いているが、辞めてライターにでもなりたいという方は必読です(お勧めはしませんが、やれるかどうかの判断材料は得られると思います)。

と当時は思っていたのですが、今はまったくお勧めしておりません。なぜなら経済的に安定しないので、いつも将来が不安だからです。

今のお勧めは、地方で空き家を買い、農地を借りて作物を作り、自給自足に近い生活をすることです。とはいえスローライフとかロハスとか、そんなオサレなライフスタイルではなく、ロシアのダーチャみたいなイメージです。もうちょっと地に足付いた感じですかね。さらにIoTとかAIなどテクノロジーも駆使できるなら駆使するほうがいいです。

いずれにしても会社員を辞めたいという方にフリーランスはお勧めできません。事業をやるほうがよほどいいです。ただ元手が少なくても済むのが、地方で農業をやるという方法なんでお勧めしています。FIREなどと言いますが、若いうちに会社を辞めた人がもらえる退職金など知れていますし、貯金もあまりないでしょうから、とにかく元手が少なくて済む方法がいいです。

詳しくは来年1月ぐらいにノウハウ本が出ると思いますので、それを参考にしてください(詳細が決まったら、ご紹介するつもりです)。生半可な知識や想いだけでやると、多くの人が指摘しているように、地方暮らしは失敗します。やっぱりノウハウが必要なのです。

なお私は今のところ地方で農業をするつもりはないのですが、いざとなればそういう手段もあるということを知り、夜中に胸騒ぎがして眠れなくなることがちょっとだけ減りました。

余談が長くなりましたが、それでもフリーライターになりたいという「安定などくそ食らえ」(すみません、お下品で)というパンクな生き方を求める方もおられるかもしれません。そういう方のために、フリーランスにとって重要な心得を書いておきたいと思います。

それは、「バカポジはなしだが、アファメーションはあり」ということです。ただ、私の経験に基づく話ではありますが、統計的なエビデンスはありませんので、「信じる信じないはあなた次第」といった類いの話であることを予めご承知おきください。

バカポジは心を壊す

バカポジからまいりましょう。バカポジというのは「バカなポジティブ」のことで、「ピンチはチャーンス! ウェーイ!」みたいな言動・態度およびそのような姿勢の人を指します。

「ピンチはピンチなので、それをまず認識し、どうして・どのようにピンチに陥っているのかを冷静に分析し、その上でまずピンチから脱出し、その後再発防止策を練る」というのが正しい段取でしょう。ところがバカポジは、ピンチをチャンスとみなせば解決すると思っているのです。

「ピンチは(我々を強くする)チャンス!」と言うのは気を取り直すためで、その後正しい段取を踏むのならいいのです。おそらくですが、「ピンチはチャンス!」と最初に言った人はそういうつもりだったのではないでしょうか。

ところが、こういう言葉を聞いて喜ぶのはバカポジばかりで、彼らはロクに考えずに「チャーンス」と長く伸ばし(「ー」がたくさんの人も多いです)、「ウェーイ!」とその場を誤魔化してしまいます。そんなことだから何度も同じピンチに陥っては、そのたびに「ピンチはチャーンス! ウェーイ!」となるのです。

まあそれだけならいいのですが、そんなにピンチばかり繰り返すとだいたいメンタルをやられます。バカポジはメンタルが強いと思われがちですが、実際は現実を直視したくないメンタルの弱い人が多く、気がつくとウツになっていたりします。

フリーランスにとって最も大切なことは健康です。特にメンタルを壊さないことが重要です。だからバカポジは絶対にダメなのです。

ピンチもそうですが、悩みなどのネガティブな思考や、怒りや不安などの負の感情は直視するほうがいいのです。直視した上で、思考であれば「またロクでもないことを考えている」と客観視するのがいいです。また負の感情であれば、心の中に置き場を作ってやって、そこに入れてしまうといい。マインドフルネスの手法ですが、実際に効きます。

アファメーションで私は本を出しました

アファメーションとは、なりたい自分を思い浮かべ、それが現実になったと自分に言い聞かせることで、実際になりたい自分になるという自己実現手法です。

バカポジと同じ香りがします。実際、自己啓発系のセミナーに行くと、バカポジとアファメーションをワンセットで教えてくれることが多いです。で、アファメーションでも「ウェーイ!」となりがちで、世間知のある人はアファメーションをバカにしたりしますが、それはちょっともったいないかもなと思うのです。

なぜなら、私はアファメーションで本を出したことがあるからです。

2006年、私は、まだそんな言葉はありませんでしたが、今で言う「ウェーイ系」(もしやもう死語?)界隈と接触がありました。その中で知り合った方が、ご自分が主催する自己啓発系セミナーに招待してくださったのです。

クリスマスプレゼントとして成功への心構えを教えてくれるというかなり香ばしいセミナーでしたが、その中にアファメーションを実践する時間があったんですね。

やり方はこうです。

①まず自分の願望を書く

②次にその願望が叶ったときの様子を具体的に書く

③願望と願望が叶ったときの様子を大きな声で読み上げて、同じ班の人に聞いてもらう

④普通の声で読む、小さな声で読む、早く読む、ゆっくり読むなど読み方を変えて、都合10回読む

私は特に準備等していかなかったので、自分の願望と言われても具体的に思い浮かびませんでした。だったら子どもの頃からやりたいとは思っていたが、それは無理と諦めていることを試しに書いてみようと思ったのです。

2つありまして、1つは最近叶った「女子的生活をする」ことですが、それは当時、人前で読み上げるのは憚られることでした。それでもう1つの「本を出す」ことを書いたのです。

そして実現したときの様子として、出版記念パーティーの様子を書いたのです。なかなかこっぱずかしいですね。こっぱずかしいですが、10回読みました。

そうしたらそれから数カ月で出版の話が決まり、ちょっと書くのに苦労したため2008年の春になりましたが、本当に本が出てしまったのでした。

 ※もう絶版ですが、高い値が付いている中古本があるのが嬉しいです。

私は本を出してからライターの仕事を始め、その後専業になったので、今の仕事ができているのも本を出したおかげだと言っていいでしょう。

やり方は上の通りでなくてよく、大切なのは自分に言い聞かせることです。ダイエットなどにもアファメーションは有効らしいです。

実際に願望が叶うかどうかは別として、心を強く保つためにはアファメーションは効果がある気がします。

要するにフリーランスに大切なことは

まとめなくても言いたいことはお分かりでしょうが、お約束的にまとめておきます。

フリーランスは「生きるも死ぬも自由業」と言われるように、常に不安がつきまとう不安定な職業です。安定しているのであれば、それはフリーランスではなく、何かきちっとした事業をされているのでしょう。

不安定であるがゆえに大切なのは健康、特にメンタルの健康です。

スピリチュアルが好きなフリーランスは多く(森川調べ)、実は私も好きだったりするのですが(しいたけ占いが特に好きです)、それもメンタルを保つためです。

メンタルを健康に保つには、現実の直視と自分に対する思い込みといった、なかなか両立しないことを両立させることが必要です。

だからバカポジはダメで、アファメーションはいいと思うわけです。


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▼トランスジェンダーとしてエッセイを書いています。

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