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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

次に来るのはSpiTech(仮)だろう

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ITに強いビジネスライターの森川滋之です。

2014年の終わりぐらいからAI関連の取材をしておりまして、AIはもちろん、その関連でビッグデータ(アナリティクス)、IoT、クラウドなどにも詳しくなりました。VRやARなどの記事を書いたこともあります。

AIに学習させたことも、データ分析のコードを書いたことも無いので、技術的には浅いです。ただ長年SEをやっていたし、アセンブラやCですがコードも10万行以上書きましたので、現場でどういう作業をしているかはうっすらと分かります(※1)。

技術的な面よりも、経営やマーケティング、あるいは研究・開発・生産・販売といったビジネスの最前線で、AI等の技術がどのように使われているのかを取材し、あるいは調査し、記事にまとめてきました(※2)。

一言でいえば、それなりの技術的素養を持ったライターとして、この5年ぐらい先端的なITをビジネスに活用している企業に話を伺い、それをまとめてきたということです。

この経験から感じていることを今回は書いてみたいと思います。

2018年から世の中の潮目が変わってきた

この5年ぐらいを振り返って思うことは、2018年ぐらいから世の中の潮目が変わってきたということだ。

2015年頃はAIはまだ玩具扱いだった。実際やれることも限られていたし、それ以上に何に使ったらいいか、もっと言えば何に使えるかがよく分かっていなかった。

それが2017年ぐらいからビジネスとして成果が出ていると言っていい事例がかなり出始め、2018年に一気に増えた。今ではAIをビジネスに使うのは当たり前になった。

わずか数年で、何に使ったらいいのかよく分からなかったものが、ビジネスの大前提になってしまったわけだ。それを身近に感じてきたのである。

5年というのは流れている間は長い時間だが、振り返るとあっと言う間だ。ものすごい勢いで世の中が変化していると感じざるを得ない。

ポジティブな見解に勢いが出てきた

それに伴い、人の気持ちも変わってきていると感じている。前向きになっているのだ。

数年前は少子高齢化、地球温暖化、経済格差などに警鐘を鳴らす本が多かった。もちろん今もこれらの問題は解決しておらず、この手の本は今でも多い。だがポジティブな解決策を示すというよりも、不安を煽る本が売れていたように思われる。

ところが昨年ぐらいから、個別の問題解決を図るよりもAIやデータを活用して抜本的な解決を図ろうというポジティブな本が登場し、一部はベストセラーになっている。

僕が最近読んだ本では、以下が代表的なものだ。

  

『HELLO, DESIGN』はデザイン思考というものが、『シン・ニホン』はAI+データが、それぞれ日本の閉塞感を打ち破り、明るい未来を用意するという本だ。どちらも明るくポジティブである(※3)。

こういった本が、同時多発的に出版されているのが今の状況だ。同時多発的と書いたが、もしかしたらキーパーソンを介したり、コミュニティに所属したりという形で裏でつながっているのかもしれない。その辺の事情はよく分からない。

ただこのような意見が至るところで聞かれるようになり、実際に様々な行動・活動がうねり始めているのが、2020年の状況だと感じるのだ。

日本の未来は決して暗くない。むしろ明るいと感じるようになった。

精神活動とAI+データが結びつく

こうしたポジティブな論者たちがおしなべて強調することがある。それはAI+データ(以下、併せてAIと呼ぶ)を使い倒して、人間は人間にしかできないことをやろうということだ。

人間にしかできないこととは以下のようなことだ。

  1. ヒラメキが必要なこと
  2. 価値や意味が求められること
  3. 肉体感覚を伴うこと
  4. 精神活動

AIは学習データが無いと何もできない。その代わり大量のデータがあれば人間が思いつかなかったようなアイデアを生むこともある。ただセレンディピティのようなことは期待できないと言われている(このあたりの見解は分かれるかもしれない)。また価値や意味を今のところ教えることはできない。文字や音声、画像を扱うのは得意だが、今のところ味覚や嗅覚は無い。痛みも分からない。そして心を持たない。

囲碁の世界チャンピオンクラスに勝つには数十年かかると言われていたことを想起すれば、以上のこともAIでできるようになるかもしれない。だが今のところは望み薄と言う専門家が多い。

さて僕が今回注目したいのは、4の精神活動である。1~3はビジネスに直結するので、たくさんの人が既に関わり始めている。

しかし精神活動、特にスピリチュアルに関しては、まだほとんど手付かずだ。僕にも何か言う余地があると思った。

SpiTechもSpiriTechも既にあった!

○○Techという言葉がある。FinTech(金融)が有名だが、その他にもAdTech(広告)、EdTech(教育)、GovTech(政府)、MedTech(医療)などたくさんある。

Techはテクノロジーの略だが、多くの場合AI+データを基礎に主にスマホ+クラウドで提供するサービスを指す。

スピリチュアルとテックの組み合わせはまだ無いだろう。実を言うと、商標登録をする気は無いが、できれば名付け親になってやれと思ってこの記事を書くことにしたのだった。

で、ググってみたところ、SpiTechは既にあった。ただしこれはインドのIT企業の名前だ。

そこでSpiriTechはどうかと思ったら、これも既に提唱している方がいた。

スピリテック~スピリチュアルエンジニアを目指す方のための覚醒日記~

一足先を越された!というのが正直な感想だが、同じようなことを考えている人がいるのは心強いことでもある。

そこでとりあえず、僕の考えたことを「SpiTech(仮)」と呼んでおくことにする。

SpiTech(仮)とは

ただ前述のスピリテックと僕のSpiTech(仮)は方向性は同じだが、内容は違う。

スピリテックは、スピリチュアルエンジニアリングというものの実現を目指しているようである。スピリチュアルエンジニアリングがどういうものかは、以下の記事に述べられている。

スピリチュアルエンジニアリングについて

最終的に目指しているのは精神の覚醒なのは同じと思うが、僕は以下のようなことをAI+データを基礎としたテクノロジーで提供することが今後流行るだろうと思っているのだ。

  • ビッグデータを活用した高精度な占い
  • カバラなど神秘学に関する情報提供および実践支援
  • 禅など東洋思想に関する情報提供および実践支援
  • 引き寄せの法則、ゼロ・ポイント・フィールド仮説、シンクロニシティ、阿頼耶識など共通無意識、共通記憶に関する情報提供および実践支援
  • VRやARによるドラッグ体験での意識覚醒支援(※これは倫理的に無理かもしれない)

すぐにでも作れそうな例を挙げると、瞑想アプリ。瞑想では呼吸数、心拍数、脳波、時間などが大切な要素だが、これらをライフログとして記録し、AIがアドバイスしてくれるアプリなどが考えられる。既に「瞑想アプリ」と銘打っているアプリはあるが、今のところは音楽や音声で瞑想をサポートするものに留まっている。

占いは統計学と言う人は大勢いる(僕は必ずしもそうとは思わない)。そういう人には、ビッグデータで学習したAIによるビジネス占いなどというのはウケるに違いない。

スピリチュアル関係者もAIエンジニアもいち早い取り組みを

シリコンバレーはヒッピー文化の賜とはよく言われることで、スピリチュアルとITは元々相性がいい。1970年代~80年代のAI研究者にもヒッピー出身者は多い。上記アイデアはかなり妄想「的」ではあるが、あながち妄想とは決めつけられない。

現段階では冗談として言っておくが、現在スピリチュアルで稼いでいる人は、自分の体系にAIを取り込むことを考え始めた方がいいと思う。逆にAIが分かるエンジニアは、スピリチュアルの世界で成功できる可能性が高い。今ならブルーオーシャンであり、すぐに第一人者になれるだろうから早めに取り組んだ方がいいと思う。

※1:自分のPCにPythonの実行環境を作って、WebアプリからAPIを実行する程度のことはしたことがあります。

※2ただし導入事例やホワイトペーパーなどIT企業の販促コンテンツが多く、匿名記事がほとんどなので「森川滋之」でググっても、成果物があまり出て来ません。その中でも珍しく記名記事で書かせていただいているのが、ビジネスパーソン向けにICTのキーワードを分かりやすく解説している「ITコンサルタント美咲いずみが行く」(日立システムズ様のサイトに掲載)です。

※3:『HELLO, DESIGN』は、デザイン思考がよく分からないと感じている人にお薦めします。意味もプロセスも明確に解説されています。


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