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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

【自由と自分軸】論理より実現化

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今回は、「論理に囚われている」ために不自由な人がどうしたらいいかについてお話ししたいと思います。

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論理に囚われていると、人の心の機微などに思いが至らず、選択肢が少なくなります。また、意思決定しても従ってもらえません。決定できる範囲云々というよりも決定自体にあまり意味がありません。結果として不自由になります。

●なぜ論理に囚われるのか?

論理に囚われるのは、学校や職場での教育の成果ではないでしょうか?

我々は学校でも職場でも、「論理的であれ」と言われ続けてきました。

しかし、それは本当は、人を説得あるいは納得させられればいいだけで、精密な論理など必要かったのです。

精密な論理は、むしろ相手に騙された感を残しがちです。

もちろん論理的であることはいいことであり、悪いことではありません。しかし、せっかくの論理的な考えも表現が悪いがために受け入れられないのであれば、意味がありません。

●どうすれば論理に囚われなくなるか?

要するにどうやったら人が動くかということなので、自分軸でいえば、「何を」の3つのベネフィットを考えるということと同じです(下図)。

「論理的」な人は、機能ばかりを考えてしまいがちです。しかし、人間には情緒もあり、自己実現の「欲望」もあるのです。

僕が自分軸のセミナーをやっていて、頭が固いと思う人は、情緒的・自己実現のこの2つのベネフィットを考えるのが本当に苦手です。

論理というのは手続きなので、トレーニングにより論理的思考力は高められます。しかし、情緒や自己実現というのはトレーニングでは見出せるようになりません。

まずは人間観察ができるようにならないといけない。たくさんの人と会うしか人間観察力は高まりません。それだけではダメで、人に興味を持つことも必要です。このあたりは、本人の意識が変わらない限り、いくらトレーニングしても身につかないのです。

人間観察力が身についた上で、人の身になって発想するということを次にやっていかないといけない。その上、ちょっとした発想の飛躍がないと情緒や欲望は見えてきません。

「何を」の3つのベネフィットを普段から考える癖をつけることで、人間観察力に磨きがかかり、飛躍した発想も出てくるようになります。

●まとめ

僕は長い間システムエンジニアとしてお客様と接してきましたが、正直「機能的ベネフィット」以外を軽視してきた――というよりは、情緒的ベネフィットや自己実現ベネフィットなんか存在さえ知りませんでした。

なので、偶然お客様の心の機微に触れ、それに関わる何かを実現したときには、とても高い評価をいただきましたが、そうでないときには低い評価となりました。

ベネフィットには3つあるということを知らなかったため再現性がなく、なぜあちらのお客様は評価してくださったのに、こちらのお客様は評価してくれないのだろうと常に悩んでいました。

単なる相性かなと思っていたのですが、3つのベネフィットの存在を知ってからは、以前は相性が悪いなと思っていたお客様からもそれなりの評価がいただけるようになりました。

そうなると、いろいろな提案も通しやすくなり、結果として自分の意に沿う仕事をさせていただけています。

▼ビジネスライター森川滋之オフィシャルサイト

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