【自由と自分軸】自分の時間がないという人へ
今回は、「他人に時間を支配されている」ために不自由な人がどうしたらいいかについてお話ししたいと思います。
他人に時間を支配されているというのは、たとえば休日出勤や残業が多いというような状況です。これは、「自分の時間」に対して「決定できる範囲」も「選択肢」も少ないわけですから、不自由だと言えます。
とはいえ、勤め人であればある程度は仕方がないところでしょう。どう折り合いをつけるのかが重要だと思われます。
●タスクを優先度と緊急度で位置づける
よく言われることですが、タスクを優先度と緊急度で位置づけるという方法があります(下図)。
以前、「緊急かつ重要でない仕事」は放っておけば「緊急かつ重要な仕事」になるとどこかで書いた覚えがあります。これは、そのぐらいの意識改革をしないと仕事は減らないという意味で書きました。今回は、もう少しまじめに分析します。
まずは、「重要でも緊急でもない仕事」をやめてしまうことです(ただ、意外とそんな仕事はないものなのですが)。
その上で、「重要でないが緊急な仕事」を減らすことです。これは、たくさんあります。クレームやトラブルの対応や、仕事が取れないのが分かっているのに訪問するというようなムダな仕事(アポを入れているので緊急になってしまいます)です。
これらを減らすためにあれこれ考えるのは、「重要だが緊急でない仕事」です。
つまり、「重要でないが緊急な仕事」を減らすためには「重要だが緊急でない仕事」のために時間を取るしかないのです。
これは、最初は仕事が増えることになるでしょう。もちろん大変です。しかし、この大変さを通らない限り、「重要でないが緊急な仕事」が増える一方となります。
●問題はそれ以前のところにある
以上は別に僕のオリジナルではありません。時間管理術の本などを読めば、必ず似たり寄ったりの考え方が書いてあります。
実に合理的な考え方だと思うのですが、しかし、現場では半分ぐらいの人が反発するのではないでしょうか? 反発する人の言い分は、「私の仕事は全部重要かつ緊急なんです。それがやたらと多い」というものです。
実際にそんなことはあり得ません。あり得ませんが、そのような気持ちになるのは、僕には理解できます。「周囲の人のために仕事をしている」とこうならざるを得ません。
しかし、仕事とは本来、提供相手つまりお客様のためにするものだし、一方で、お客様の満足を通じて達成感を得る、つまり自分のためにするものです。
「私の仕事は全部重要かつ緊急」という人は、重要度を判断する観点を変える必要があるのです。
その観点が、自分軸です(下図)。
次回:他人の意見、嫌ですか?
▼ビジネスライター森川滋之オフィシャルサイト