【自分軸ブランディング】ブランディング活動チェックリスト
大宮にある中小製造業(以下、A社)でマーケティングと営業に関わるコンサルティングを4年近く継続している。
A社では、昨年度からロゴマークの変更等CI(Corporate Identity)活動に取り組み始めた。これは、僕が提案したものではなく、自主的な取り組みだ。僕はデザインの選定などの支援をしただけであった。
A社の年度始まりは5月であり、つい先日今年度の事業計画をレビューしたところだ。
事業計画の中に、「ブランド力の向上」という項目があり、ロゴマークの統一・浸透などの施策が書かれていた。僕は、(今年度は)それだけだろうと若干軽く考えていたところ、社長から「"ブランド力の向上"の部分は書きかけなんだけど、他に何をしたらいいのだろうか?」という相談を受けて、返答に窮してしまった。
というのは、僕自身体系的にブランディングということを考えたことがなかったからだ。
●ブランディング活動のチェックリストを作ってみた
強いて言えば、「自分軸」(最近は対象に応じて、「事業軸」・「商品軸」などということもあるが、内容は"「誰に」・「何を」・「なぜ」提供しているのかの言語化"で変わらない)がブランディングの手段になるということは漠然と思っていた。
実際、ロゴマークを選定する際にも、既に作っていた"A社およびその主力商品の自分軸"と適合しているかというのが重要な選定基準になった。
とはいえ、ブランディングに本格的に取り組むのであれば、それを活動計画にまで落とし込む必要がある。「自分軸をベースにブランディングを進めて行きましょう」だけではお題目に過ぎない。
それには「ブランディング」について、網羅的に知る必要がある。しかも、できるだけ短時間で知りたい。いい参考書がないか探した結果、『MBAマーケティング(改訂3版)』(グロービス経営大学院、ダイヤモンド社)の9章が丸々「ブランド戦略」に当てられていた。
そこで、ここに書かれていることを活動に落としこんでチェックリストを作ってみた。
- 2014/05/28 11:08 初版
- 2014/06/04 06:21 更新
- 2014/07/17 08:18 更新(微修正)
●まずはチェックを!
「強いブランドの構築はいまや企業にとって不可避の課題である」(前掲書)。これは、企業の規模に関わらない。むしろ、既に名前が通っている(コーポレートブランドが確立している)大企業よりも、中小企業の生き残りにこそ必要だ。
A社は、社員10名程度の小企業であるが、生き残りのためにブランディングに取り組み始めたのだと言える。
町の商店などでも一緒だ。狭いエリアであっても、「××と言えば○○」という評判が立たないと生き残れないのは、少し考えてみれば分かるはずだ。
そういうものがなければ、フランチャイズに加盟するという形でブランド力を借りるしかない。それでもその個店なりのブランドを確立しないと(コンビニだけどちょっとおもしろい店のような)やはり生き残れないのである。
ということで、まずは自身の会社・商品などをこのチェックリストで点検してみて欲しい。
●自分軸と大きく関係がある
さて、僕自身、このチェックリストを何度も眺めたのだが、自分軸と関係のない項目がほとんどないことに気がついた。チェックリストの項目を満足させようと思うと、その前に自分軸を考えていないと難しいのである。
そこで、次回以降はこのあたりのことを説明していこうと思う。チェックリストの中に良く分からない言葉があったとしたら、続けて読んでいただけば分かるようになるだろう。
ブランディングをしたいが何をしていいのか分からない方や、ブランディングにはとてもお金が掛かるだろうということで手を出せなかった方へのヒントになれば幸いである。
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