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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

今後有望なマーケティング???

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富裕層マーケティングというのが最近流行っているらしく、先日はメルマガでそのやり方を書いた本(5000円ぐらいします)の案内を受けたと思ったら、昨日はNHKのクローズアップ現代で紹介されていました。

貧富に"二極化"(注)した今の日本では、一般人にフォーカスして価格競争の世界に突入しても、ほとんど利益が出ません。

金に糸目をつけない富裕層にフォーカスすると、利益が一気に何倍にもなります。その分、ラグジュアリーでサプライズでメモリアルなものを提供しないといけません(そういう意味では、古墳みたいなお墓なんか売れるかもしれません)。彼らだってありきたりなものに高い金は払いませんから。

中には、富裕層で稼いで、その分一般人に安いもの、あるいは無償で提供するという社会企業家的な人もいます。

それはそれでありがたいし、応援したいとも思うのですが、こういうことは「所得の再分配」といって、本来は国がやるべきことなんですけどね・・・。

こういうことを民間にやらせているのだからもっともっと小さな政府にして税金減らせと言いたかったりもするし、規制緩和の結果民間でこんなことができるようになってなんて構造改革万歳とも言いたかったりもします(後半は皮肉ですが)。

まあ、富裕層ビジネスをやっている人のほとんどは、自分さえ利益が出ればいいという人です。しかし、本来ビジネスとはそういうものだから、それを責めてはいけない。

ただ、みんなが自分だけの利益を追求して一般人を相手にしなくなったら、餓死する人もたくさん出てくるだろうなあ、と思うぐらいです(そして、僕も餓死するかなあと心配してたりもします)。

話が変な方向にそれそうです。

無理やり引き戻すと、富裕層マーケティングがファイナル・アンサーみたいな風潮もあるようなのですが、他にもいろいろあるんじゃないだろうか?

ということで、二つほど考えてみました。

(注)本当は二極化というのは少し大げさで、所得などはなだらかに分布しています。何が二極化しているかというとたぶん資産なんです。無貯金世帯がいまや30%弱。それなのに、全世帯の平均貯蓄額(これは貯金だけではないですが)が1600万円を超えているので、二極分解と言われているんじゃないでしょうか。今考えると1億総中流なんていうのが異常だったのでは。

 

つは、「投げやり」マーケティング。

これは、昨日見ていた「ホンマでっか!?TV」でヒントを得ました。

夫婦喧嘩が多いと、奥さんが腹いせに金を遣うらしいんですね。

その額が、月22万円ぐらいとか言ってたかな。正確な数字も頻度も憶えてなくて恐縮ですが、まあ、とにかく結構遣うらしいんですね。

仮に22万円としておきましょうか。これって、富裕層のマダム達が1回の買い物で遣う額とそんなに変わらないんです。

驚きでしょう?

夫婦喧嘩に限らず、投げやりになっている人はお金を遣うものなのです。

なので、投げやりになっている人にフォーカスしたマーケティングはアリだと思います。

もう、誰かやってるかな???

ああ。宗教団体なんかはこれかも。

 

う一つは、「繊細」マーケティング。

マーケティングのやり方が繊細なわけではなく、繊細な人をねらったマーケティングです。

ある記事に、コーチングを受けている人がなぜお金を払ってもコーチを受けるのかということを書いていたんですね。

それは、自分のことは自分ではよくわからないから――というんですよ。

僕はちょっとびっくりしましたね。

コーチの人が素晴らしい指導をしてくれるから(もちろんメンタルの支えという観点も含んでですよ)だと思っていたのです。

そんなことなら、周りの人に聞けばいいじゃない。タダなんだから。

コーチ代って結構バカにならない。ビジネスコーチなら、安い人でも月1回2時間で2万円ぐらい。修行中で特別価格という人もいますが、プロだと最低でもこのぐらい。ちょっと売れてるコーチなら1時間5万円ぐらいだし、中には1時間数10万円なんて人もいるらしい。

なんでそんなことに金を遣うんだろう、と思ったんです。

しばらく考えて分かりました。

コーチは有料だから、やさしく傷つけないように教えてくれるんです(うちのコーチは直言です、なんて人もいるかもしれないけど、そういうコーチほどテクの限りを尽くしてるんですってば)。

ところが周囲の連中は、けっこう傷つくことを悪意なく、だからこそ平気で言う。

要するに傷つきたくないからお金を払っているということです。

傷つかずに自分を知りたい――こういうことのために人は月数万円以上も使うということです。

繊細な人をねらったマーケティング、アリだと思います。世の中、人を傷つけても平気だけど、自分が傷つくのはいやという人はたくさんいますからね(はい。僕もです)。

 

あ、本当に書きたかったことは、ビジネスコーチングってこういうことでは?ということなんですが・・・。

でも、それで見事に富裕層にリーチしてますよね。たいしたものだと、皮肉でなく、思いますよ。

富裕層マーケティングって、富裕層にリーチするのが一番難しいわけですから。

 

記事に共感した方は、ぜひ下記のサイトにもお立ち寄りください。

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▼マーケティングで最も大事なことは自分軸を持つこと。
 Who、What、Whyの3Wメソッドで、行き詰まりからの起死回生を!

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