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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

就活は幻想を捨ててリアルに徹しよう

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就活大変なようです。

就活に失敗して、自殺する人が1年で150人ぐらいいるらしい

多いのか、少ないのか。もちろん一人もいないに越したことはないので、不謹慎な問いかもしれないが、自殺する気持ちは分かる。

就活で切られるというのは、される側にとっては存在の全否定だからだ。

1社、2社ならまだいい。人によっては100社を超えるらしい。そんなに否定され続けたら、本当に哀しいだろう。

ただ、新卒ではないが1000社から断られても就職先を見つけて、今も生きている人もいる。励ましの言葉はそれぐらいしか見当たらないのだが。

自殺する人が一人でも減ることを願うのであれば励ましているだけではダメだろう。多少嫌われてもいいからリアルなことを書くことにする。

今回言いたいことは、おおむね下の図(クリックすると拡大図)にまとめた。ただ、これだけだと誤解だらけになりそうなので、やった方は最後まで読んでほしい(リアルな対策よりも周囲の慰めのほうがいいという人は、やらないほうがいい)。

なお、何らかの障碍(精神、肉体あるいは社会的な)があってあきらめかけている人には、そのような方を積極的に採用している会社もある。あきらめずに探してください。

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活に失敗して自殺する人まで出る一方で、中小企業は求人難だと嘆いている。

これは本人が行きたくないというよりも、周囲、特に親が反対するからだ。

親としては安定した企業(幻想中の幻想だ)に入ってほしい。その気持ちは理解できなくもない。僕は子供はいないが、僕の親もそんな感じだった。

これは婚活も一緒のことなのだが、自分の人生の選択が自分だけでできると思っていたら大間違いなのである。しかし、僕も学生の頃はあまりよく分かっていませんでした。

ただ、昨年ぐらいから意識が変わってきているようで、自分の働きの結果がダイレクトに分かる中小企業のほうがやりがいがあるという若者が増えているようだ。それに賛同する親も増えているらしい。

いい傾向だと思う。

社会人になって(最近社会にコミットしていない気もするのですが)四半世紀になる僕の率直な意見を言わせてもらうと、今みんなが入りたいと思うような会社は、逆にいえば今がピークなのです。数年はいいけれど、その後急速に衰えていくことが多い。

つぶれなくても、つぶれかける。そうなるとリストラだ。何も安定していない。

僕の頃は、みんな(理系の人間も含めてだ!)銀行や証券会社に入りたがっていた。今思えば、入らなくて良かったと思う(入れなかったけど)。

将来有望な中小企業はたくさんある。残念なのは、学生がそれを見抜くのは至難の業だということだけど(ヒントは最後に書く)。

 

は、今の学生の就職事情には同情的なのだけど、味噌汁で顔を洗って出直して来な、といいたくなるような若造もいる。

女子学生だったけど、さんざん大企業に切られた挙句、こんなことをテレビのインタビューでいう馬鹿がいた(若造って女性相手には使わない言葉かもしれないけど)。

「自分がやりたいことがやれるのなら、もはや中小企業でも構いません」

その言い草は中小企業に失礼だろう、というのもある。

それよりも気になったのは、「自分がやりたいことがやれる」会社があると思っている、その無知さ加減である。

君のお父さん、あるいはお母さんはそういうあり得ない会社にいたのだろうか?

自分のやりたいことをやらせてくれる会社なんて、そんなリスキーな会社は、それこそやめといたほうがいいぞ。

やりたいことをやりたければ自分で会社を興しなさい。大丈夫。萌え系の表紙の本を読めば、女子大生だろうが新人OLだろうが起業できるという噂だ(なぜか男子が起業する本は出ないなあ)。

 

社というところは、やりたいことをやらしてくれる場ではない。できることしかさせてくれない場である。

あなたがいくらやりたいことがあっても、できなければ決してやらしてくれない。

そんなことはない、会社は無茶振りばかりしてくる、できなくてもできるまでやらせるという若手社員の反論が聞こえてきそうだ。

若いね。

正確に言えば、できるだろうという範囲でしか仕事を振らない。それがどんなに無理な努力でも、努力すればできる範囲内でしか仕事は降りてこない。いわゆるストレッチな目標を与える場所、それが会社だ。

「そんなのできません」と言っても、「いや、君にならできるはずだ」と上司は返す。そして、実際にできてしまう。

考えたら分かるでしょう? 社員にできないことばかりをやらせていたら、会社は1年ももたない(やりたいことだけやらせていたら半年だ)。

本当にできないことをやらせようとしているのなら、その意図は明確だ。あなたに辞めてもらいたいということだ。あるいは代わりはいくらでもいるから、辞めてもらっても構わないということだ。

会社を経営する立場になって考えればすぐに分かることでしょう。

 

や、でも、やりたいことをやらせてもらっているという目の輝いている人もいますぅ、私はそういう人になりたいんですぅ、って反論もあるだろう。

います。やりたいことをやっている会社員は。どの会社にも2割ぐらいはいます(たぶん)。

そういう人は2通りです。

まずは少数派。

彼らは、学生時代に自分のやりたいことを見つけ出し、大学なり高専なり専門学校なりで一生懸命やりたいことがやれる人間になるべく努力し、一応の専門知識と見識を身につけた上で就活に臨んでいる。

こういう人たちは、まず間違いなく第一志望の会社にすんなり入る。悪くても第三志望ぐらいまでにはもぐりこむ。

僕は就職面接の面接官をやったことがあるが、学生がどれだけ本気かなんて、目を見るだけで分かった。

しかし、こういう人たちは少数派である。

 

通の学生は、やりたいことなんていっても、何の具体性もない。働いた経験がないから、具体的なイメージがないのは当然だ(少数派の人たちは、学生時代にバイトなどの形で業界にもぐりこんでいることが多い)。

しかし、普通の人でも、やりたい仕事をやっている人はたくさんいる。こちらが多数派だ。

彼らの多くは、今の仕事は最初はいやいややっていたと言う。ところが、次から次へと与えられるストレッチな目標を達成していくうちに面白くなってきて、いつの間にかこれが天職なんじゃないかと思うようになる。

お客に褒められたり、社内で表彰されたりするうちに、ますますそう思うようになる。

気がつけば、その分野の社内の第一人者。雑誌や新聞が取材に来たりした日にゃあ、もうやめられまへんわ。

勘違いといえば勘違いなのだが、しかし幸せな勘違いである。

我ながら常識的なことを書いてしまったが、何社も断られた人(つまり少数派でない人)がやりたいことをやるためには、最初はいやいや仕事をするしかないのだ。

そして、できる仕事がやりたい仕事と一致するまで待つしかない。

 

そうに書きましたが、僕もやりたいことをやりたいなどとのたまいながら就職した馬鹿者の一人だった。

ただ、先輩の言うことは聞きました。「3年間は丁稚奉公だと思って働け」と言われた。

ということは、3年我慢すれば、あとは我がまま放題ということだと思って、僕は一生懸命(じゃないときもあったが)基礎力をつけることに専念した。お客の無理も自分の成長の糧だと思って聞いてきた。

4年目から、本当に我がままが通るようになった。これは、僕が根っからの我がままだったのが一番大きい。会社の時期も良かった。同じ会社でも、いま4年目の社員の我がままが通るとは思えない。

組織のしがらみみたいなことで大変な仕事をさせられたこともあったが、基本的にはやりたいことをやりつづけた――はずだった。

ところが、簡単にやりたいことがやれるというのは実につまらないことだったのです。

ちょっとつまづくと、これが本当にやりたいことだったのか?などと考え始めてしまう。そうこうするうちに鬱病一歩手前ぐらいまで行ってしまった。

苦節10年、ようやくやりたいことが見つかった、というほうが圧倒的に幸せだと思う(20代前半の若者には理解しがたいだろうが、10年なんてあっという間)。

僕も自分を含めて多くの人を見てきている。やりたい仕事をやりたいなんて言いながら就職した人たちの末路はだいたい分かる。

 

から、正直に言うと、やりたいことをやりたいとか、やりがいのあることをやりたいとかっていうのは、悪しき"自己実現病"だと思うのです。

僕が思うまっとうな労働観は、仕事というのはしんどいものだからこそ賃金がもらえるというものだ。

そして、僕が見る限り、半分ぐらいの社会人は愚痴(注1)はいうけれど、文句は言わずに働いている。多くの人は、仕事があるだけありがたいと思っているのです。

これは自分の給料が安いと思っている人がだいたい5割から6割(これは文句を言うほうの人だ)らしい(注2)ので、だいたいあたっていると思う。

仕事は苦行だけど、文句は言わずに働く。リアルを見ない連中は、こういう人たちに"社蓄"のようなレッテルを貼りたがるものだが、実はこういう人が会社を(しいては社会を)支えているし、世の中で一番信頼されている。いざというときに頼りにならないのは、レッテル貼りに夢中なやつらだ。

これは何も仕事を楽しんじゃないけないとか、明るい職場作りに励むのがいけないとか、そういうことを言っているのではなく(そういうことはむしろやるべきだ)、仕事というものにはプレッシャーに基づくしんどさがあり、それに対して対価をもらっているのだという気持ちが大事だということです。

会社で自己実現したいと言うところまではいい。しかし、「やりたいことができるなら中小企業でもいい」などという言い方をする時点で、それは病だ。そのような病を持つ者を会社は必ず見抜く。

(注1)愚痴はいいんです。あの松下幸之助さんだって、愚痴を言うための側近というのがいたらしいから。

(注2)この前テレビで見たのだが、うろ覚え。7割だったかもしれない。統計を探したのだが見つからなかった。ご存知の方、ご教示いただければ幸いです。

 

後に、会社探しのヒントを差し上げよう。

本当にやりたいことがあるのなら会社を興すか、できたてほやほやのベンチャー企業に行きなさい(例の少数派の人たちを除く。彼らには就活のヒントなんて必要ないからだ)。

それ以外の大多数の人に申し上げます。

これは、多くの上場経験者が語っていることなのだが、会社というのは最高に面白い時期があるのだそうだ(下表)。

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創業期は確かにエネルギーに満ち溢れているのだが、経営は苦しい。社員も変わり者ばかり。常識あるあなたが行くとかなり浮くだろう。みんな会社の床で仮眠を取りながら働いているような状態だ。

なかにはゲームをしているやつもいるが、誰もとがめない。やる気になるまではロクな仕事をしないが、やる気になったら人の100倍ぐらいの生産性があることをみな知っているからだ。

この時期は社長にとっては懐かしい思い出となるが、会社としての醍醐味はまだまだなのだそうだ。

そのうち、創業期のスーパーマンたちに次ぐ、スーパー技術者やトップ営業マンが入社してくる時期がある。初代Macを出した頃のAppleのようなイメージだ。しかし、この時期でもないという。

ようやく経営が軌道に乗り始めて、いわゆるスーツ、つまり官僚が入り始めた頃が、会社としては一番面白い時期なのだという。

意外でしたか?

そのときの社内の人材の多様性を見ていると、社長は本当に会社を立ち上げてよかったと思うらしい。

つまりIPO直前の時期だ。IPOしようと思ったらスーツがどうしても必要になる。

狙うならこの時期の会社だ。いろんなことが学べる。

その後、会社は官僚組織になりつまらなくなるが、そうなるまでには10年はかかる。その間に、社内の実力者になれる可能性もあるし、転職や独立するだけの実力もつくかもしれない。

おまけにこの時期の会社は人を雇うことに貪欲だ。入社のハードルは意外と低い。

 

れは、僕の実感としても正しいと思う。

僕が就職した会社は、入社した当時は株式を公開する直前だった。

まずハードルが低かった。IT企業なのに、僕のような文学部在籍の学生を簡単に入れてくれた。

入社してみると、そこには本当に多種多様な人がいた。今なんとなくしのげているのも、そのような人たちを見る機会があったからだと思う。

実際、組織で働く人のパターンはほとんどすべて見てきている。こういう人間は話が早いので、法人の担当者からは頼りにされるのである。

たとえば、求められた成果物を納品したあとの会話。

担当者「僕はいいと思うんですけどね。(クレーム表を見せながら)社内で文句をつける人がいまして、直してもらえますか?」

僕「ああ。こういう感じの人ですね(しばし人物描写。担当者爆笑)。分かりました。大丈夫ですよ。この辺をちょこちょこちょこと変えれば通るでしょう」

担当者「助かります」

まあ、こんな感じです。

 

題は、社長がIPOのストックオプションでセミリタイヤしようと思っているかそうでないかだ。セミリタイヤを目指す社長ならやめたほうがいい。

そこを見分けるのは難しいのだが、日本の会社の場合はほとんどがそうでない社長なので、率のいい賭けではある。

こういう会社に、自分のできることなら何でもやりますと言ってもぐりこみ、じっくりと10年ぐらいかけて、やりたいことがやれるようになりましょう。 

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まけ。

大きな会社になると、1次面接を現場のマネージャがやることも多い。僕もやったことがある。

1日10人ぐらいと話をするのだが、正直飽きます。途中からは第一印象だけで決めていたように記憶している。

できるだけいいところを探そうとするのだが、第一印象の良し悪しでその気力も変わってくる。

そんなことで人を判断してよかったのかという反省はあるのだが、現場のマネージャは多忙なので、現実はこんなものである。

1次面接で落ちたからといって人格が否定されたなどと嘆かないほうがいい。正直、あなたの人格など見ていないし、1時間足らずの面接で見えるはずもない。

ただ、第一印象は本当に大事だ。最初の5秒で勝負が決まるという気構えで、第一印象のアピールに注力(注)しよう。

そういう意味では、履歴書の写真だって大事だ。待ち時間に履歴書を見るわけだが、最初に見るのは当然写真だ。それが平凡だったり、みっともなかったりすると、それだけで興味が殺がれる。

外見より中身を見てほしい。あなたは当然そう思うだろう。ただ、面接官の身になれば、それは傲慢なのだ。

なお、面接の準備の仕方が分からない方は、こちらの記事も併せてどうぞ。

▼就活で圧倒的な差をつける方法
http://blogs.bizmakoto.jp/toppakoh/entry/189.html

残念ながら新卒学生からの成果報告はないが、転職に関していえば、リストラされた方や心の病で悩む方からの成果報告をいくつかいただいた。学生には少し難しいのかもしれないが、だったらなおさら差がつくはずだ。

(注)これについて書いていると、そうでなくても長い記事が倍になる。いい本がたくさん出ているので参照してほしい。大事なのは業種や社風によって、好感度の高い第一印象が違ってくるということだ。テンションが高いほうがいいとは限らない。その辺はきちっと研究してください。面接官が一番ゲンナリするのは、「御社の社風がすばらしいと思いました」などというくせに、その社風とまったく合わない雰囲気を醸し出している応募者だ。

昨日、この記事を書いている途中でfacebookを見ていたら、このような記事が紹介されていた。

http://mechayaba.kondoyuko.com/

シンクロニシティを感じました。

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自社の考えをインタビューして文書化してほしい方は↓

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