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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

12月9日 結構な時代~命までは取られない(#565)

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戦国の世、堺の商人は織田とも、敵対する毛利とも商売をしていた。商売の道理とは、好きだから売る、嫌いだから売らないというものではなく、買いたい人には公平に売るというものだから、これは正しい――松下幸之助さんはこのように言います。

さらに続けて――正しいだけでなく命がけだ。敵に味方したと思われて殺されるおそれさえある。それに比べたら、今の経営環境が苦しいといっても、命までは取られない。状況に振り回されて右往左往することのないようにしたい――と付け加えています。

我々は、学校で歴史の結果しか習わないので、織田の軍勢は強かったと思いがちですが、実はあまり強くなかった。

武田信玄や上杉謙信が生きている間の織田信長は、ひたすら平身低頭。ご機嫌伺いの書状まで書いています。

本願寺を屈服させるまでには10年かかっています。

織田軍は弱かった。これが歴史の定説です。

なので、堺の商人が、「対立してる両方のボスに武器を売りさばく」(Newest Model 「ソール・フラワー・クリーク」の歌詞より)のは、生き残りと言うことを考えると仕方のない選択でした。

当時の趨勢からいうと、織田が勝つのか、毛利が勝つのか、まったく予断を許さなかったからです。

求めがあれば売るのが、商売の本質。だからこそ、COCOM協定のようなものが存在します。

COCOM協定があっても、協定違反をする企業がある。そのような企業をかばう気持ちは毛頭ありませんが、商売というのはそういうものだというクールな認識を持つことも必要でしょう。

さて、震災でたくさんの命が失われました。遺族の気持ちが、当事者でない私に理解できるとはいいません。私の想像を超えた悲しみなのだと思います。

こういう例は不適切かもしれませんが、私には思い出すことがあります。

尊敬する先輩社員が鬱病になり自殺しました。知る人はみな悲しみにくれました。しかし、同じ社内でもよく知らない人は、ワイドショー的なノリでその自殺について語るのです。

私は当然、そのような言い方をする人間にかみつきましたが、一方ではそういうものなのかもしれないという醒めた気持ちもありました。無力感と言い換えてもいいかもしれません。

でも、だからこそ、悲しみに暮れている人に対する思いやりだけは忘れてはいけないと思ったのも事実です。自分があれだけ悔しい思いをしたのだから。

このような思いやりは大切にしながらも、生き残った我々は、逆境に悲嘆することなく、命までは取られないと開き直ることも必要なのかもしれません。

今日の一言)命までは取られない。自分から捨てることもない。開き直って続けていれば、必ず好転する。

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1回の募集人数が少ないこともありますが、常に2回分満席になっています。

平日の昼間に、場所も横浜なのに、です。

求められていることをやっているからと言わせていただいてもいいのかな、と最近思い始めました。

2012年2月29日(水)分の受付をはじめました。

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本年の一日一言は、『松下幸之助 成功の金言365』を毎日1ページずつ読んで、自問自答するという趣向です。

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