11月28日 生成発展~生物の動的平衡に近い(#554)
生成発展とは日に新たということ、つまり一瞬一瞬が新しい生ということであり、これは宇宙の摂理だ、と松下幸之助さんは言います。
私は、「日に新たな生成発展の道」という言葉(松下政経塾塾訓)から、いわゆるイノベーションのことと思っていましたが、どちらかというと生物の動的平衡に近いものだと感じました。
動的平衡は、福岡伸一氏が『生物と無生物のあいだ』という本で紹介していた概念で、1930年代後半にルドルフ・シェーンハイマーという生物学者が発見したのだそうです。
我々は、食物が摂取されるとそれが消化・吸収され、不要なものは排泄される、吸収されたものは分子レベルで細胞の成長や修復などに使われる――と漠然と考えています。
ところが、実態は若干違う。実は原子レベルで、どんどん入れ替わっている。分子レベルと原子レベルではかなりイメージが違います。
体のどの部分とは言えません。新しい原子が入ると古い原子が追い出される。物質はどんどん入れ替わりながら、しかし生物としての実体は保たれている。
1年もあると、体中の原子はすべて入れ替わるのだそうです。物質としてはまったく別物、しかし実体としては変わらない。
組織もおそらくこういうものであり、こうでないと死んでしまう。松下さんの言いたいことはこういうことではないかと思います。
今日の一言)あらゆる物質が入れ替わっても実体は変わらないというような組織だけが生き残っていける。
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ほとんどの場合、初回訪問で持っていく商談ツールに問題があるようです。
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本年の一日一言は、『松下幸之助 成功の金言365』を毎日1ページずつ読んで、自問自答するという趣向です。
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